• "福祉対策"(/)
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  1. 高岡市議会 1994-09-03
    平成6年9月定例会(第3日目) 本文


    取得元: 高岡市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-05-22
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1                                 開議 午後1時04分   ────────────・─────────────・────────────               開             議 ◯議長(柳清利勝君) これより、本日の会議を開きます。  本日の議事日程は、お手元に配付いたしました議事日程(第3号)のとおりでございます。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━               議  題  の  宣  告 2 ◯議長(柳清利勝君) 日程第1 市政一般に対する質問並びに議案第72号から議案第94号まで及び認定第1号を議題といたします。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━               個 別 質 問 、 質 疑 3 ◯議長(柳清利勝君) これより、各議員による市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を行います。  通告に従いまして、発言を許します。26番 土谷 昭君。       〔26番(土谷 昭君)登壇〕 4 ◯26番(土谷 昭君) 私は、最初に、本市の最重要課題であります総合斎場の建設問題について問いただすものであります。  市長は、一昨日の自民クラブ代表の質問に答える形で、総合斎場建設について再度の拡大案を発表されたのであります。市民の代表である市議会のどの機関に諮ることもなく、本会議の場で一方的に、唐突に明らかにされたのであります。唖然としたというのが実感であります。総合斎場問題は、本市の最重要課題であります。最重要課題が、このように軽々に取り計られることについて、私は議会軽視でもあり、納得ができないのであります。  再度の拡大案なるものについても、用地は、市が公有財産として持っているのでなく、あくまで個人の私有財産であります。もちろん、了解されているものではありません。本会議での発言でもあり、マスコミも大きく報道しましたが、現段階では、あくまでも市長の構想の段階のものであります。方針を大転換しようとする場合には、今までの経緯を踏まえ、あらゆる角度から十分に深い検討をした上で、議会にも事前に諮り、地区全体にも明らかにし、一定の了解と納得が得られて初めて明らかにすべきであります。地元も寝耳に水で、新聞発表で驚いているのが実情であります。  今後は、構想の具体化を図られようとされるのでありますが、市長も御存じのとおり、地区内には、ここ数年の間に、にわかに埋めることのできない深刻な溝ができているのであります。その溝を残しながら、構想の具体化となるのでありますが、私は今後新たな困難な問題が必ず惹起されてくると考えます。  今回明らかにされた再度の拡大案が、結果として、市民が待ちくたびれている総合斎場建設の早期実現を促進するものには決してならないのではないかと危惧をするものであります。市民の中に、おくれにおくれております総合斎場建設について、大きな不満、いら立ちが強まっています。高岡、伏木、戸出の各火葬場はいずれも老朽化し、その極に達していると言っても過言ではありません。戸出火葬場では、炉の台車が外れ、それがために棺おけがずれることになり、白装束の親族の方の着衣が真っ黒になるほどの難儀をされることもあるやに聞いています。そして、最近では、中田、戸出地区の方が、戸出火葬場ではなく、砺波斎場に行かれることがだんだんふえているのであります。私は、砺波斎場にも行ってきましたが、1日に2体も高岡市から来られる日があったと話されていました。市民の方は、市に死亡届を提出をし、砺波市役所に行き、4万 5,000円の使用料を納入して許可証をいただくのであります。本市の火葬料は無料でありますが、4万 5,000円を出しても、市民の方は火葬場に2度も足を運ぶ必要もなく、結果として早くなり、すべてによいとのことであります。  来月10月からは、小矢部市の火葬場も稼働をいたしますが、他自治体からの場合は砺波市と同じく1体4万 5,000円の使用料となっています。高岡市民や福岡町民の利用が当然に考えられるのであります。  昨年6月、拡張案が発表され、市広報「市民と市政」8月号に、「新総合斎場、当初計画を拡大して着工へ」と大きく掲載されてからでも1年余が経過いたしましたが、市民に対して説明もできない様相を呈しているのではないでしょうか。また、異例の前倒しの環境整備事業として、岡田島ため池の改修について約 3,000万円を投入いたしたのであります。私は、昨年3月議会において、総合斎場建設の展望も見出せないのに整備事業など進めるべきでない。ため池は耕作用には20数年も使用されていないのであり、急いで改修する必要はないのではないかと問いただしたのでありますが、市長は、総合斎場建設に伴う環境整備事業ではなく、農地防災事業老朽ため池整備事業として、地域の防災と農業用水の安定的確保を図るものであり、地元負担については、「高岡市営土地改良事業及び農地農業用施設災害復旧事業の経費の賦課徴収に関する条例」に基づき地元負担金を見込んでいると答弁がなされたのでありますが、がしかし、9月議会では、総合斎場組合分担金地元負担金を充てると、3月議会とは全く相反する無責任な答弁を行ったのであります。
     私は、本年3月議会以後も数回にわたり総合斎場建設予定地を見ています。大雨の降る日、また、夏の炎天下にも行ってきましたが、ことしの夏は記録的な猛暑となり、どこでも水不足が伝えられていましたが、岡田島ため池はいつも満水であり、排水口から水があふれていたのであります。他のため池が水がなくなったのに、岡田島ため池だけが水があるとのうわさも広がる中で、これはまずいということになったのでありましょう。池の栓を抜くことが依頼されたのであります。どなたが抜かれたのかも聞いています。下の田んぼの所有者から、稲作に水が必要ないのに、今ごろになってどうして用水にあふれる水がかかってくるのか不満があったとも聞いています。ため池の貯水は現在ゼロでありますが、ため池の維持管理上も、防災のためにも一定の貯水は確保すべきであります。拡張案によれば、炎天下に坂道をお年寄りや体の不自由な方々にも歩いて上らせようとするものでありますが、実際に炎天下のもと、坂道を歩いてみてどこからそんな発想が生まれてくるのか、理解ができないと同時に憤りをさえ覚えたのであります。  私は、3月定例会市議会において、市長の政治責任、助役、生活環境部長についても、他自治体の総合斎場調査の不足、また、関係諸法規や予定地区内の諸状況の調査不足等について具体的に明らかにし、強く指摘をいたしたのでありますが、私の質問に対して、市長、助役、生活環境部長とも答弁は真正面から受けとめられたものではなく、核心を避けた答弁でしかなかったのであります。そして、言葉では、「未同意者には一日も早く御同意が得られますよう、今後とも粘り強く渾身の努力をしてまいりたい」とか「全力を傾注していく」とも述べられています。3月議会からだけでも、既に6カ月が経過いたしました。建設に向けていささかでも前進したでありましょうか。展望が開けたでありましょうか。私は、未同意者の地権者の方々や国吉地区振興対策委員会の方々にも会って事情を深く聞いていますが、率直に言って、このままでは時間だけがどんどん進んでいくだけだと思います。  本市の最重要課題である総合斎場建設予定地について、市長の提案は、圧倒的市民の立場から見ても納得のできる説得力のあるものでなければなりません。市長は、本市の予定地は、他の自治体と比べて、決して遜色がなく、緑豊かで環境条件に恵まれていると述べられ続いていますが、いまだにどことどこの自治体の総合斎場と比べて遜色がないのか明らかにされておられないのであります。敷地面積で比較しても比較にはならず、利用可能面積で見なければなりません。未同意者の皆様の御指摘にもありますように、高岡市にはまだまだ立派な土地があるにもかかわらず、全体が狭隘な谷間と山間地で、形状も極めて悪く、永久とも言える施設をつくることは、本市の将来にとっても避けなければならないという声にこたえることができないでいるのであります。そのようなことでは、言葉では「全力を傾注して」とか「粘り強く渾身の力を振り絞って努力をする」と言われても、実際には力のないものとなります。だから、関係者の皆様の方の声は、市長をはじめとする市当局からは熱いものが伝わってこないというのが本当の声であります。根本的な問題でありますので、明確にどことどこの総合斎場と比較をして遜色がないと言われるのか。また、その総合斎場の建設年度はいつか、具体的に自治体名を幾つか示していただきたいのであります。  第2に、昨年6月、拡張案が突然に示され、市広報「市民と市政」8月号で広く市民に明らかにされたのでありますが、その後の経過について明らかにしていただきたいのであります。私は、山林の一部は、土砂流出防止保安林であり、都市計画法によっても開発行為は極めて困難であり、また、自然破壊に通ずるのではないか。さらには、隣接する山林所有者には一言の話もなく、一方的な発表をしている。これでは、当初からの見切り発車的進め方と同じ手法ではないかと指摘をいたしたのであります。その後どのようになっているのか、市長には市民に対して明らかにする責任と義務があると考えます。納得のできる御答弁を求めるものであります。  第3点として、異例の前倒しの整備事業は、地区内のコンセンサスの阻害要因となっており、中止すべきであると提言をいたすものであります。整備事業の一つとして、地区公民館を建設するとして予算がつけられたのでありますが、隣接地の児童公園を3分の1以上もつぶすことになるので、新たに児童公園をつくることが予定されています。私は、過日、新たな予定地を調査しましたが、700 平方メートルにも満たず、周囲の環境から見て、児童公園としては本市でも他に例を見ることのできない環境の悪いところであります。どうしてそうなるのか。岩坪地区には、土地がないのではなく、総合斎場建設について、地区全体のコンセンサスを得ていないので用地を確保できないのが真相であります。だから児童公園の予定地の測量に当たっても、隣接地の方の何人かには話すらなく、立ち会いにも声がかからないのであります。「未同意者には一日も早く御同意が得られますよう今後とも粘り強く渾身の努力をする」と言われていても、このような進め方では、事実上話し合いを拒否をする姿勢にしか未同意者には受けとめられていないのであります。今9月議会に当たっても、総合斎場建設反対の陳情が重ねて提出されることにも通じているのではないかと考えるものであります。  第4点として、原点に立ち返って、計画案そのものの再検討がどうしても必要であると再び提言をいたすものであります。私は、3月議会において、土地買収費、補償費、請負費、利子等を加えて1億 7,000万円以上にも膨れ上がり、他に有効利用しようにもできないような不都合な土地を抱え、毎日毎日が底なしの沼に少しずつ落ち込むようなものである。「過ちを正すにはばかることなかれ」、この際、原点に立ち返って再検討する勇気が求められていると思いますと述べ、市長の政治責任と決断を求めたのでありますが、3月議会から6カ月が経過しましたが、残念ながら、9月議会になって一層私の提言が鮮明になっているのではないでしょうか。市長の御見解を求めるものであります。  次に、入院給食費一部負担分についても、福祉医療助成制度の対象にすることを強く求めるものであります。  治療に欠かせない入院給食を保険から外すというのは、世界の常識にも反するものであり、欧米諸国で入院給食が入院料に含まれていないような国はどこにもないのであります。さきの国会において健康保険法が改悪され、公的保険制度抜本的改悪が強行されたのであります。国民の命と健康にかかわる問題であり、公的医療の破壊に通ずるものであります。だから、日本医師会や栄養士会、医労連など多くの関係団体が反対し、全国1千数百の地方議会で健康保険法の改悪反対の意見書が可決されたのであります。自民党がかつて二度試みましたが、世論の反対でできなかったものを、羽田連立与党と自民党、社会党、さきがけは、当面2年間だけ入院給食費を1日 800円のところ 600円にするという修正で合意をし、超スピードで強行したのであります。  入院給食の有料化は、患者に保険外の負担を強制するとともに、患者の経済力による食事の水準を差別する、いわゆる「松竹梅メニュー」の導入を可能にし、給食関連産業の市場拡大に道を開くものであります。入院給食の委託業者でつくる日本メディカル給食協会から、昨年有料化が打ち出された直後に、多額の政治献金が、元厚相、衆院厚生委員会理事など多数の議員にばらまかれたことは、過日発表されました73年度の政治資金収支報告書でも明らかになっています。  健康保険法の改悪に伴い、いよいよ来月10月より入院給食費が有料化となります。特に社会的弱者と言われる福祉医療費助成制度にかかわる患者にも、1日 600円の自己負担を求めることになります。これは福祉の重大な後退をもたらすものであります。人にやさしい政治などとはおおよそ言えるものではありません。  厚生省は、結核、難病などの国の公費負担医療について、食費の一部負担分を公費負担としながら、一方では、地方自治体の行う福祉医療には助成しないよう繰り返し指導しています。これは地方自治軽視のあらわれであります。国の制度では負担は求めず、地方自治体の制度などでは負担をさせるという矛盾をしたものであります。福祉医療費助成制度には、乳幼児、妊産婦、障害者(重度、中度)、ひとり親、特定疾患(難病)の諸制度があり、そのうち特定疾患は県が実施主体、その他は市町村条例で定められ、県が助成額の2分の1を補てんをしています。県単独の特定疾患については、県が対象とすべきであり、その他の助成制度についても、県が市町村に示す条例準則に明記をし、県が福祉を後退させないという姿勢を示すことが今こそ求められています。  新聞紙上などに伝えるところによれば、富山県は国の指導、圧力により対象としないということを考えているようであります。しかし、全国的には、国の圧力にもかかわらず、東京都をはじめ大阪府、愛知県、埼玉県など過半数以上の都府県で助成対象に加える方向であると聞いています。福祉医療制度の対象者にとって、家計に及ぼす影響は決して少ないものではありません。お金の心配をしないで、必要な入院治療が続けられるように、引き続き助成対象に加えることが強く求められています。  そこで、お尋ねいたします。本市の福祉医療対象者数入院給食費本市負担分はどれだけほどになるのか明らかにされたいのであります。  次に、高岡市としても、助成対象に引き続きするという立場から、富山県にも積極的に働きかけられることを強く求めて、私の質問を終わります。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━               答             弁 5 ◯議長(柳清利勝君) 当局の答弁を求めます。市長 佐藤孝志君。       〔市長(佐藤孝志君)登壇〕 6 ◯市長(佐藤孝志君) 26番 土谷議員の御質問にお答え申し上げます。  まず、総合斎場の建設の進め方についての御質問にお答えいたします。  総合斎場の建設につきましては、最新技術の導入によって近代的な施設とすることはもちろんのこと、荘厳で静粛かつ清らかで優しさのある雰囲気を持つとともに、周辺環境の調和にも十分配慮したものにしなければならないと考えております。このため、本市の総合斎場の整備計画を立案するに当たりましては、事前に各都市に文書照会をした後、実際に合わせて先進11都市の視察・調査も行ってきたところでございます。具体的な施設といたしましては、犬山市の尾張北部聖苑平成元年建設でございます。宇治市の昭和59年建設の宇治市斎場、橿原市の昭和62年建設の橿原市営斎場、加古川市の昭和61年建設の加古川市斎場、茨木市の昭和63年建設の茨木市立斎場等でございます。総合斎場の面積といたしましては、可能な限り広い面積が確保されることが望ましいことは言うまでもないことではございますが、総合斎場としての機能を果たし得るのに必要な面積、検討を行った時点における用地確保の見通し等を考慮して、当初の総合斎場計画案を立案したのでございまして、他都市の類似都市と比較しても妥当なものではないかと判断したのでございます。  次に、総合斎場拡張計画地のその後の取り組みについて申し上げます。  平成4年に地権者や関係各位の御理解と御協力のおかげをもちまして、総合斎場の整備を計画しておりますところの大方の用地を取得したことは御案内のとおりでございます。しかしながら、計画区域内には未同意者の方々がいらっしゃいますことから、御同意が得られるよう努力してまいりましたが、残念ながら同意を得ることができず、このままでは着工の見通しが立たないこと、また、用地はできるだけ広い方がよいことから、昨年6月に当初計画区域に隣接する区域をも組み入れ、計画区域の拡大変更を行ったところでございます。  その後、現地での測量に入り、土地利用計画を検討してまいりましたが、昨年11月、国吉・石堤・西広谷校下を対象とした「市民と市長との集い」におきまして、地区側から総合斎場については、国吉地区全体の問題として取り組む必要があるのではないかとの御提言から、国吉地区連合自治会が中心となられまして、本年3月国吉地区振興対策委員会が設置され、未同意者の方々との仲介に鋭意御努力をいただいておるのでございます。本市といたしましても、円満解決の労をお願いした経緯もありますことから、拡張区域も含めた土地利用計画の具体的な確定作業を当面見合せ、今日に至っておるのでございます。  次に、いわゆる地元振興策の一つとしての公民館の改築についてでございます。  総合斎場の建設に当たりましては、かねてから地元の方々に地元振興策を提示申し上げているところでございます。岩坪公民館の改築に対する助成につきましては、地元自治会において何回もの協議を経て出された強い御要望でありますことから、通常、地域振興策は事業の着手に先立って実施することはないことではございますが、本件につきましては、この御要望に応ずることが総合斎場の早期建設を目指すために極めて重要な要素をなすものとの判断に立ちまして、昨年9月議会において御提案申し上げ、御同意をいただいたものであります。今日においてもこの認識に変わりはございません。  なお、この公民館の改築に当たりまして、隣接する児童公園の用地の一部も使用しますことから、当該児童公園の代替地の確保につきまして、現在、地権者の間において調整を行っておるわけでございます。  次に、総合斎場建設計画案そのものの再検討についての御指摘についてお答え申し上げます。  総合斎場の建設に当たりましては、基本的には地権者の方々全員の御同意を得ることが最も大切なことと考えまして、今日まであらゆる努力を行い、地元岩坪地区の関係者の方々からの温かい御理解と御協力をいただき、また、国吉地区振興対策委員会の皆様のお力をもおかりしながら取り組んできたところでございます。この間、当議会の議員各位におかれましても、総合斎場の整備を進める方向に立っていろいろ御尽力や御助言を賜っておりまして、私は心から皆様方に敬意を表し、お礼を申し上げたいと思います。しかし、残念ながら、現時点においても未同意者の方々の御理解を得ることができず、いまだに着手できない状況にあるのでございます。このように、総合斎場の用地取得と建設は大変厳しい状況にあるわけでございますが、本市といたしましては、地元関係者や地権者の御理解や御協力を得て、岩坪地内での総合斎場の建設を何とか実現させていただきたいという考えについては、今もって変わりはないのでございます。  しかし、このままの事態が続けば、早期着工の見通しが立たないことから、当面する困難な事態を打開するため、この際、総合斎場の各建物の配置や駐車場の確保等の利便性、総合斎場の環境面の整備なども改めて考慮しなければならないと考えるに至ったのでございます。さきの自民クラブの新田議員の代表質問の際にもお答え申し上げましたとおり、高岡市といたしましては、私も含め担当職員一同、これまでの取り組み過程における問題点などを率直に認識、反省しながら、地元の関係者や地権者の皆様全員の御理解と御協力を賜ることができるよう、計画区域を現有地を含めて大幅に拡大し、総合斎場にかかわる施設が十分に配置することができる面積にすることはもちろんのこと、当該区域内に地元の方々も一般市民の皆様も使用していただける園路、運動広場、休憩施設などを配置するとともに、自然環境の保護・保全に十分配慮した新しい計画をできるだけ早く検討、立案し、御提示申し上げ、このことによって地域の振興にも十分留意させていただき、関係者の皆様方と御協議を重ねながら事業の推進を図ってまいりたいと考えているのでございます。地域の皆様や議員各位をはじめ高岡市民、福岡町民の皆様から、ぜひとも絶大なる御理解と御支援を賜りますよう改めて切にお願い申し上げる次第でございます。  次に、2番目の入院給食費の一部負担に関する御質問にお答え申し上げます。  まず、本市の福祉医療対象者数等についてでございます。  健康保険法等の一部が改正され、入院時の食事の費用につきましては、現在の療養の給付から切り離し、新たに入院時食事療養費という別個の給付として、入院給食に係る一部患者負担が導入されることになったのでございます。  本市における福祉医療費助成制度の対象となっている事業は4つございまして、1つは、高岡市重度心身障害者等医療費助成事業、2つは、高岡市乳児医療費助成事業、3つは、高岡市妊産婦医療費助成事業、4つは、高岡市ひとり親家庭等医療費助成事業でございます。これらの事業は、富山県重度心身障害者等医療費助成事業補助金交付要綱等に基づきまして、保健の向上と福祉の増進を図ることなどを目的に、県と市町村が2分の1ずつ負担することにより、県下一斉に実施されたものでございます。  さて、お尋ねのこれらの事業に対する本市の対象者数並びに仮に入院給食に係る一部患者負担分を公費で負担するとした場合の所要見込み額につきましては、平成5年度の実績に基づいて積算しますと、次のとおりであります。まず1番目は、重度心身障害者等医療費助成事業の対象者数でございますが、約 2,800人で、所要見込み額は約 4,200万円でございます。2つ目の乳児医療費助成事業につきましては、対象者数は約 1,400人、所要見込み額は約 1,500万円でございます。3つ目は、妊産婦医療費助成事業でございますが、対象者数は約50人、所要見込み額は約 190万円でございます。4つ目のひとり親家庭等医療費助成事業につきましては、対象者数は約 2,500人、所要見込み額は約 280万円でございます。これらの推計でございますけれども、合わせますと、対象者数は約 6,750人、所要見込み額は約 6,170万円となるのでございます。  次に、福祉医療費助成制度の対象にとの御質問にお答え申し上げます。  今回の法改正の趣旨は、入院時の食事の質の向上を図るとともに、入院、在宅等に共通して必要となる費用である食費につきましては、低所得者の方々への適切な配慮を行いつつ、平均的な家計における食費を勘案した標準負担額の支払いを利用者にお願いし、入院と在宅等との費用負担の公平化を図ろうとするものでございます。このようなことから、国においては、いわゆる地方単独事業により入院時の食事に係る患者の支払いの軽減、解消を図ることは、今回の制度改正の趣旨に沿わないものであるとともに、全国民を対象に医療費保障を行う医療保険制度の公平な運営という点でも問題があるとの見解が示されておるのでございます。  また、県におきましても、付添看護費の負担が軽減されるなどのメリットも多いことも含めて検討された結果、助成が見送られていると伺っております。本市では、入院給食に係る標準負担額を助成することは、標準負担額のない通院患者、いわゆる在宅者との間に格差が生ずることが考えられますことなどから、今後、他の福祉施策を含めて公費負担のあるべき方向も検討しながら慎重に対処してまいりたいと考えております。  以上をもちまして、土谷議員の御質問に対する答弁とさせていただきます。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 7 ◯議長(柳清利勝君) 12番 大井 弘君。       〔12番(大井 弘君)登壇〕 8 ◯12番(大井 弘君) 9月定例会において、通告に従い質問いたします。  歴史的な猛暑の中、7月31日から開幕した高校スポーツ最大の祭典である全国高等学校総合体育大会は、県下27市町村で27競技にわたって熱戦が繰り広げられ、私たちに感激と感動を与え、8月24日に成功裏に無事終了いたしました。  高岡市においてはバドミントンなど6競技が開催され、特にサッカー競技とソフトテニス競技の会場となった真新しい高岡スポーツコアでは、「立山に えがけ大きく 君の青春」の大会スローガンのもと、各選手が伸び伸びと競技するなど、躍動する若者の白熱した戦いが繰り広げられ、県内選手団はむろんのこと、本市関係選手の活躍に胸を熱くいたしました。  また、8月2日には、高岡市民体育館で開催された、高岡市が全国に誇るバドミントン競技に、皇太子御夫妻を初めてお迎えし、炎熱の中、市長の御先導のもと競技を御観覧いただきましたことは、高岡市民の大きな喜びでありました。  この大会の成功は、選手はもとより「一人一役」運動のもと、裏方として頑張った高校生諸君の汗の結晶であり、市民の皆さんの御協力のたまものであると思います。入念に準備を進めてこられた高岡市実行委員会をはじめ関係各位の御労苦に対し、改めて敬意を表したいと思います。  そこで、教育長にお伺いをいたします。  まず第1点は、この大会の成功に向けて努力されてこられた教育委員会として、今大会を顧みて、全体としてどのように評価されているのかお聞かせをいただきたいと思います。  続いて、これから幾つかの個々の点についてお聞かせをお願いいたします。  初めに、大会期間中の選手・監督の輸送についてでありますが、輸送関係者との綿密な計画づくりのもと、さらには乗車誘導のため市職員の応援も得られるなどして、万全の態勢で計画輸送を行われたと聞き及んでいますが、その間、支障が生じたようなことはなかったのかお聞かせを願います。  次に、宿舎についてでありますが、このたびの配宿は、旅行業者で構成する配宿センターとの業務連携のもと、全県で確保されたそうですが、選手・監督や役員をはじめとして応援の方々を含めると約1万 5,000人が「万葉のふるさと高岡」を訪れられたと伺っています。これらの方々の宿泊に対しては相当苦労されたと思いますが、その御苦労の一端があればお聞かせをいただきたいと思います。  また一方では、過去に例を見ない猛暑のため、涼しい宿泊施設の確保に対する苦労や体の大きい選手らを大部屋に詰めて寝させるのは窮屈だったなどの報道もされていますが、本市でも、今後、国体をはじめ予想される大型イベントに対応するため、宿泊施設の確保、さらには施設の規模・設備等の充実について、民間の多大な協力が必要であろうと推察されますが、行政としてどのように取り組んでいかれるのかをお聞かせ願いたいと思います。  また、今大会における県勢は優勝が8、準優勝が3、3位が9とまことに見事な成績を含め、入賞59と過去最多の成果を残しましたが、地元高岡で開催された水泳競技では、入賞がゼロという非常に残念な結果に終わっております。このことを教訓として、今後さらなる飛躍を求め目指すためにも、競技力の向上に万全を期するべきだと思われます。例えば、幼児の段階から水に親しむ機会をつくり、中学、高校へと一貫した指導体制をつくるなど、いろいろの課題があると思いますが、今後の対策についてどのようなお考えでおられるかお聞かせ願います。くれぐれも今大会の成績を一過性のものとして終わらすことがあってはならないと思います。  次に、2000年国体に向けてお伺いをいたします。  県においては、既に国体準備室、国体準備委員会が設置され、着々と準備態勢が進められております。そして現在、各市町村においても準備業務が進められているとお聞きしておりますが、高校総体を終えた今、高岡市においても、国体に向けて準備態勢の整備等に取り組まなければならないと思いますが、その体制づくり、そして、さらには施設・設備の整備状況について、教育長の考えを聞かせていただきたいと思います。  今回の高校総体で活躍した選手らは、2000年国体では本県選手団の主力として活躍が期待される若者たちであり、これら選手のため、さらには、県選手の活躍にあこがれ、胸を熱くしたジュニア選手の育成のためにも、将来の指導者の育成にも携わっていただければ、必ずやすばらしい選手が後に続くものと期待され、2000年国体に向け将来は明るいものだと理解し、この項目の質問を終わらせていただきます。  次に、高岡のイメージアップ戦略について質問いたします。  先月27、28日の両日、高岡古城公園本丸広場で繰り広げられた夏の風物詩「越中万葉夢幻譚」は、仄聞するところによると 7,000人以上の観劇客でにぎわい、成功裏に終わりました。今回はサントリー地域文化賞に加え、国土庁の地域づくり表彰にノミネートされるなど、これまで以上に盛り上がったのではないでしょうか。しかし反面、マンネリ化の嫌いも否めません。全国でも最大規模を誇るこのイベントは、「万葉のふるさと高岡」の情報発信基地として全国に売り出す大切な素材でもあろうと思います。そこで、来年度以降の将来展望に立った、誘客をはじめとする具体的な戦略をお伺いいたします。  また、本市が掲げる国際化を推進するに当たり、海外へ向けた情報発信をしてはどうでしょうか。例えば、市民劇の本場であるヨーロッパとの交流、野外劇の町として知られるフランスのモレ・スュル・ロワン・サン・ファルジョやスイスのウィリアムテルの野外劇場との情報交流、海外公演などの考えはないでしょうか。  ところで、市長は雑誌、刊行物に高岡市を全国にPRする投稿をされ、故郷のためにもその健筆を振るっておられることに大変感謝申し上げる次第です。市長のこうした御健闘もさることながら、高岡市を全国にPRするには、御当地ソングの制作が最も最短距離であり、効果があると思います。既にイメージソングはできておりますが、やはり時代に合わない感もいたす者の一人でございます。幸い、隣の新湊市出身で、演歌をつくってはその道で5本の指に数えられる作曲家の聖川 湧(ひじりかわ・ゆう)という著名人がおられ、ただいま売れっ子の演歌歌手・香西かおりの恩師でもあります。氷見市をはじめ新湊市では、それぞれのまちを織り込んだイメージソングを持っているやに聞いております。この際、観光振興策の一つとして、イメージソングを制作してはいかがかとお尋ねをいたします。  終わりに、高岡銅器業界の活性化についてお伺いいたします。  380 年の伝統を誇り、高度成長期には急成長を続けた高岡銅器は、消費低迷に加えて消費者ニーズの多様化などでじり貧に陥っていますが、ことし5月末、通産省の特定中小企業集積活性化法の適用を受けて、再生の糸口を模索し始めています。業者の中では、若者をターゲットにした新製品の開発は言うまでもありませんが、現代ニーズにマッチした製品開発に取り組むなど意気込みが芽生えつつあります。しかし、細分化された生産・流通構造が、業界の活性化の醸成を阻害している面も否めません。そこで、特定中小企業集積活性化法導入の具体例をお伺いするとともに、マーケッティングなども含め製品開発の主体となるメーカーの存在などの必要性を提言いたしたいと思います。  また、分業化に伴うデメリット、すなわち、製品を開発する芽を摘み、市場ニーズにも無関心になりがちな製造業者の体質改善、販路開拓など伝統にあぐらをかいているのではなく、伝統を生かしての有機的連携を進め、銅器業界の活性化を図るための行政としての対応をお聞かせをいただくようお願いいたしまして、質問を終わります。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━               答             弁 9 ◯議長(柳清利勝君) 当局の答弁を求めます。市長 佐藤孝志君。       〔市長(佐藤孝志君)登壇〕 10 ◯市長(佐藤孝志君) 12番 大井議員の高岡のイメージアップ戦略についての御質問にお答え申し上げます。  まず、越中万葉夢幻譚についてでございます。  第6回高岡野外音楽劇「越中万葉夢幻譚」は、県内はもとより全国からも大勢の方々にお越しいただきまして、両日で約 7,200人もの方々に御観劇いただいております。大変大盛況のうちに終わったと思っておりまして、大変うれしく思っている次第でございます。これもひとえに市議会や市民の方々の御支援、御協力のたまものでございまして、この場をおかりして厚くお礼を申し上げる次第でございます。  さて、越中万葉夢幻譚の意義はいろいろございますけれども、まず、私たち高岡市民がこの自分たちの住む高岡という地域の歴史と文化を再認識し、舞台での創造や観劇を通じて大勢の市民の間の相互理解を深めていくとともに、私たちの住むこの高岡が、より魅力ある郷土へと高めていくための原動力にしていくこと。また、「万葉のふるさと高岡」という情報を全国に発信いたしまして、公演に参加・参画、観劇した市民の方々と内外から観劇のために高岡へいらっしゃった方々との交流を深めていくこととか、あるいはまた越中万葉に詠み込まれた自然や詩情を現代においても大切にする、そういう機運をつくろうとするものでもあります。さらにはまた、より高度な野外劇の創造を目指しながら、この高岡を日本における大規模野外劇の先進基地にしていこうと、そういうねらいもあろうかと思われます。  こういういろんな目的、理念を持ちながら野外音楽劇を毎年関係者との御協議を重ねながら計画的に進めてきておるわけでございます。昨年は第5回という一つの区切りを迎えたわけでございますが、それまでは継続公演をしていくための組織づくりや運営体制の確立、参加される市民の皆様への越中万葉夢幻譚の理念の周知など、いわゆる地歩固めに重点が置かれてきたのでございます。ことしは、越中野外音楽劇団という自主的な市民の協力体制も整ってきましたことから、さらに一歩進め、ことしの方針として、御指摘のありましたような、全国からの誘客と観客サービスの向上ということを掲げまして、その実現に向けましていろいろと努力をしたわけでございます。  御案内するまでもないかと思いますけれども、御紹介申し上げますと、全国からの誘客につきましては、従来のいろんなPR活動のほかに、例えば、1つは、全国の万葉サークル、旅行業者、市町村などへのPRチラシを送るとか、御来高を働きかけていくということをいたしております。それから、2番目には、観客席、従来は一本でございましたけれども、AB指定ゾーン、2つに分けてゾーンを設置することとか、夢幻譚グッズの販売によって楽しい会場づくりをしていくと、そういうことによりまして、市内はもとより全国からのお客様の受け入れ態勢にも留意しておるわけでございます。また、東京都区内や大阪近畿圏のJR各駅への誘客ポスターの掲示もしていただきました。これにつきましては、担当職員はもちろん、私自身もJR東日本あるいは西日本にうかがいまして、このポスターを掲げていただきたいということで具体的なお願いもしてまいっております。それから、4つ目には、企業のPR活動や青年会議所、万葉サークルなど、いわゆる民間の方々の団体、企業によるところの会議、交流活動でのPRをやっております。これはその場に市が出向いていって行う場合もありますし、高岡市内の民間の方々、団体の方々が自分たちの場で積極的にそういうPRもしていただくということが非常に多くなってきておるわけでございます。それから、5つ目でございますけれども、雑誌社とかいろんな報道機関へのプレスリリースというものを送付して、何とか掲載をいただきたいという働きかけをいたしております。それから、また6つ目は、ほかのいろんな高岡市の観光資源といいますか、そういうものとの抱き合わせによるPRもいたしております。こんなことで、従来のいろんなPRに加えまして、いろんなことを知恵を出しながらやってきておるわけでございます。  そういうことの結果、おかげをもちまして、今回の全国からの御来高者を見ますと、東京、大阪、神戸、京都、新潟、長野、金沢など、本当に全国各地から団体または個人で大勢の方々にお越しいただいておりまして、大変な好評を博したんではなかろうかというふうに思っておるわけでございます。  また、民間のあるテレビ局によるところの全国報道とか、郵政省さんによる衛星通信ネットワークによる全国放映、またハイビジョン普及支援センターによる収録・放映などもしていただいておりまして、もう既に放映があるとか、これから放映があるというものもありまして、こういういろんなところで、全国的なところで取り上げていただいておるわけでございます。  多少余談になりますけれども、たしか夢幻譚の公演は8月27日、28日とあったわけでございますが、27日の午前0時前後、ある民間テレビ局の全国のニュースといいますか、その中でこの古城公園における夢幻譚の練習風景を、本当に現場中継で、15分ぐらいでございましたでしょうか、中継をしていただいたわけでございます。それをごらんになった方が拙宅に電話をしていただいて、「君のところでそういうのをやっておるのか」とかというお電話をいただきましたし、また、翌日になりますと、担当のところに、けさ──けさといいますか、深夜テレビでこういうのを見たんだけれども、どうやって高岡に行ってこの券をもらえるだろうか、どうやったら見れるだろうかというようなお問い合わせも多々あったように伺っております。また、その週の後で、東京の方にたまたま予算の陳情をいたしました際に、陳情をお受けになった方々から、そう言えば先日、高岡の○○曼荼羅とか、何だっけ、わかりませんけれども、見たよというようなことをおっしゃいまして、それは実は先日ありました野外夢幻譚のことだと、ひとつ機会がございますれば、お越しいただいてごらんいただきたいというようなPRにもこれ努めてまいったわけでございまして、夜中の12時前後といいますと、多くの方々はお休みかもしれませんが、やはりかなりの方々が起きていらっしゃって、いわばその日の最後のニュースでございますから、こういうのをごらんになっていただいておりまして、その際にこういう高岡の夢幻譚のPRがあって、本当にこれはよかったなあと、本当に関係者の方々にお礼を申し上げたいという気持ちでおるわけでございます。  多少余談を申し上げましたけれども、今後とも議員御提案のとおり、効果的ないろんな方法、戦略を検討しながら、積極的にPRいたしまして、一層の誘客に努めてまいりたいと考えております。  それから、越中万葉夢幻譚の海外に向けての情報発信についてでございます。今、大井議員から御紹介がございましたように、ヨーロッパにおきましては、この野外劇というものがいろんな都市で長い歴史の中で演じられておるようでございます。私自身はまだ拝見はしておりませんけれども、地域性に富んだものとか、芸術性を追求したもの、また、その他いろんな個性のある野外劇が大小合わせて 100近くもあるというふうに伺っております。また、そういうことをやっている団体あるいは都市間で野外劇協会というものもつくられているというふうに伺っております。これらにつきましては、私どもの野外劇の総監督をしていただいております藤本壽一先生が大変お詳しいわけでございまして、みずからそれらをごらんになり、また、いろんな方々との御交際もあるようでございます。そういうようなこれまでの先生自身の御体験が、我々のこの6回にわたっているところの夢幻譚につながっておるわけでございますけれども、せっかくそういうふうにして藤本総監督が、海外の野外劇とか海外事情に大変御造詣が深いわけでございますから、藤本先生を通じてこの野外劇協会からの情報を入手して、今後どういうことを、どういう交流ができるか検討してまいりたいと、このように考えているわけでございます。  次は、高岡のイメージソングについての御質問でございます。高岡のイメージアップを図るため、これまでも各種イベントの実施をはじめ、いろんなポスター、パンフレットの制作とか、雑誌等への投稿やキャンペーンの実施などを行っておりますほか、昨年は御案内のとおり、高岡を舞台としたテレビドラマ「冬の風鈴」が放映され、高い視聴率を得たことも効果があったものと考えております。このように、いわゆるマスメディアの積極的な活用を図りながら高岡のPRに努めているところでございます。  また、ことしの夏のインターハイにあわせまして、市内の名所旧跡や高岡の新しい顔を紹介した絵はがきを新たに作製いたしまして、観光客などへの対応も図ってきたところでございます。担当のところに聞いてみますと、もう既にかなりの部数が販売されているということでございます。  さて、高岡のイメージソングにつきましては、この高岡市におきましても、過去、高岡の風物、人物等を織り込んだ演歌や音頭、ポップス等がレコード化され、売り出されておりまして、この春には伏木をテーマとした御当地ソングが伏木在住の有志の方々によって制作されております。また、本市の市制 100周年を記念しての一般公募による「Skip To Takaoka」の制作とか、それから、来月にございます高岡万葉まつりのテーマソングである「高岡旅情」という歌を制作して、各種のイベントや祭りに活用しておりまして、これらの歌が今後の高岡の愛唱歌になればという期待も持っておるわけでございます。  さて、議員御提案の著名な作曲家によりますところのイメージソング、いわゆる御当地ソングの制作につきましては、おっしゃるとおり、高岡のPRを図る一つの有力な方策であると、このように思われます。現在、民間の皆様が御検討を進められていると伺っております。そういう意味で、その実現がされることを期待しておりますし、市といたしましてもこれに支援してまいりたいと、かように考えているわけでございます。  以上をもちまして、大井議員の私に対する御質問の答弁とさせていただきます。 11 ◯議長(柳清利勝君) 商工労働部長 山逹是人君。       〔商工労働部長(山逹是人君)登壇〕 12 ◯商工労働部長(山逹是人君) 大井議員の高岡銅器業界の活性化についての御質問にお答えいたします。  1点目は、特定中小企業集積活性化法の導入についてでございます。  本市が伝統産業として全国に誇っております高岡銅器は、毎年実施いたしております特産産業の実態調査におきましても、事業所、従業員とも年々減少傾向を示しておりまして、平成5年の販売額におきましても 337億円と、近年ほとんど増加が見られないなど大変憂慮いたしているところでございます。これは、多品種少量生産を特色とする伝統産業に共通した課題でございまして、全国の産地におきましてもほぼ同様の状態が続いております。国では、こうした伝統産業をはじめといたしました地域における特色ある中小企業の集積の活性化を図るために、平成4年に「特定中小企業集積の活性化に関する臨時措置法」が制定されたところでございます。本市の銅器を含めました非鉄金属鋳物工業等の活性化計画が、平成6年5月に本法律に基づく国の承認を得まして、5年間継続して、金融、財政、税制等の支援措置が受けられることになったのでございます。  金融上の支援措置といたしましては、知事の承認を受けた特定分野への進出計画に従って事業を行う中小企業者を対象に、設備資金と運転資金の融資制度がございまして、平成6年8月末現在の高岡市関係の融資申し込み状況は13件、3億 7,800万円となっております。  また、財政上の支援措置といたしましては、今年度、高岡銅器団地協同組合が、銅合金の素材を生かしました感性の高い、また意匠的にすぐれた鋳物の新商品開発事業等に対しまして支援を受けることになり、また、財団法人高岡地域地場産業センターが主体となりまして、産・学・官の共同によりまして、高付加価値で従来からの鋳造法に改良を加えた新しい技術開発事業等に支援を受けることになったのでございます。  次に、行政としての対応はということでございます。市といたしましても、これまで設備の近代化や集団化あるいは共同化事業等のハードな事業に対しましての支援のほか、組合で実施している需要開拓事業や後継者の育成事業にも積極的に支援してきたところでございます。しかしながら、銅器産地としての課題も多く、御指摘のように、産地がこれまで機能してまいりました分業化のシステムはメリットも多かったわけでございますけれども、現在の流通機構の変化に伴いましてデメリットも出てきております。このようなことから、産地構造全体の見直しも必要と考えております。  昨年来、業界のリーダーや若手後継者との懇談会を開催いたしまして、業界の抱える問題点やあるいは将来展望、振興策等について御意見を聞いてまいりましたが、特にこの中で、産地の空洞化への懸念あるいは後継者を含めた従事者、さらにはデザイナーの不足等が課題とされまして、また、今後の取り組みといたしましては、新分野への進出、商品開発力とデザイン力の向上、新規販売ルートの開拓等に力点を置くべきだとしております。また、細分化し過ぎている製造加工業者の協業化や設備の近代化が必要であるとのことでございました。  このような業界の意見や本年度県で実施されている産地診断を踏まえまして、国立高岡短期大学あるいは県工業技術センター、富山ポリテクセンター等、公的な機関とも連携をとるとともに、このたびの「特定中小企業集積の活性化に関する臨時措置法」の活用も図りながら、さらに効果的な支援策を講じていきたいと考えております。  今月の17日、18日にテクノドームで開催されます高岡産業フェアには、銅器業界が積極的に参加いたしますが、このフェアに銅器を含めまして、市の地場産業のほとんどが参加し、市からも助成をいたしておりまして、今後のこうした地場産業の需要開拓につながればと考えております。  いずれにいたしましても、銅器産業の今後の盛衰、盛んになるか、あるいは衰えるということでございますが、これは業界自身の意識と取り組みいかんにかかっておりまして、市もできるだけの支援は惜しまないつもりでございますが、伝統ある銅器業界の方々の一層の奮起を期待いたしまして、答弁といたします。 13 ◯議長(柳清利勝君) 教育長 篠島 満君。       〔教育長(篠島 満君)登壇〕 14 ◯教育長(篠島 満君) 大井 弘議員の高校総体についての御質問にお答えいたします。  まず、今大会を顧みて全体としてどのように評価しているかということについてでございます。
     記録的な猛暑の中で熱戦が展開された全国高校総体は、大会参加者はもとより、応援団をはじめ大勢の皆様の熱気あふれる声援のもと、すばらしい成果と熱い感動を残し、大成功のうちに終えることができました。炎天下の競技会場には、高校生がこの猛暑の中、練習で培った強靱な体力と集中力、そしてわざと力を存分に発揮し、「立山に えがけ大きく 君の青春」のスローガンにふさわしく、自分の夢と限界に必死に挑んでいる若者たちのひたむきな姿があったのであります。  また、選手はもとより、「一人一役」を合い言葉に、高校生一人ひとりが大会運営補助員として、記録・速報、駐車場整理、環境美化など、それぞれに与えられた任務を汗だくになって一生懸命に務めている姿がありました。高校生諸君の活躍を心からたたえたいと思います。  このようなすばらしい感動を生み出した高岡スポーツコアや高岡総合プールなど、どの競技会場での競技・運営も、選手・監督はもとより、県内、県外からお越しの大会役員の皆さんからも、「これまでの大会史上で最も整った競技環境で開催され、また、大会運営も実に整然としており、すばらしかった」と高い評価をいただき、非常にうれしく思っているわけでございます。  特に、水泳競技が行われた高岡総合プールでは、この猛暑にもかかわらず、水温の適温の28度ぐらいに維持する努力もなされ、競泳31種目で16の大会新記録と2つの高校新記録が生まれ、その評価が実証されたのであります。  これら施設での大会開催ができましたのも、ひとえに市民の方々、議員各位並びに広く県内の関係者の方々の御理解と御協力のたまものと、この場をおかりして厚く御礼を申し上げる次第であります。  また、大会期間を通して続いた酷暑による運営への影響も懸念されましたが、それぞれの競技団体の皆様をはじめ、競技・運営役員の頑張り、各競技会場に暑さ対策として点滴セットを常備し事故に即応できるようにするとともに、救急車を常時待機させるなど、医師・看護婦団や消防本部による万全な医療救急体制もあり、支障がなかったのであります。とりわけ、心配された食事については、特に、昼食の弁当については、保健所の事前指導や大会当日の現場でのチェックなど、全面的な協力のおかげをもち、食中毒の事故もなく、無事に終えることができました。  大会開催のための準備期間から大会終了まで、休日を返上し、諸準備、大会運営に当たられた高等学校体育連盟の委員の皆様や県・市競技団体の方々の働きがあり、そして、高等学校で組織された高岡地区推進委員会の手づくりの記念品づくりや清掃活動、100 日前パレードなど、各種事業への積極的な取り組みがあったのであります。  このように、「事の成るは成るの日にあらず」の言葉どおり、今大会は、高等学校の教員・生徒だけでなく、小・中学校の教員、競技団体、関係機関、市民の皆様、議会、そして行政が一体となって取り組んだことが成功へと導く大きな力であったと考えております。総力を結集した大きなエネルギーが、興奮と感動の20日間を盛り上げてくれたものと思っております。  次に、選手・監督の輸送についてであります。  大会参加者の輸送については、原則として公共交通機関を利用することとし、一部交通事情が不便なところについては、計画輸送を行うことを基本として実施に当たったのであります。公共交通機関については、バス輸送業者等と密接に連絡調整を行い、バスの臨時便等の増発やJR電車の車両増結などの協力をいただきながら輸送の確保に努めたのであります。この間、特に配慮した点といたしまして、1つには、大会期間中の臨時便や計画輸送バスの運行時間については、監督会議ほか、いろいろな会議の席で周知徹底を図ったことであります。2つには、遠隔地の宿舎からの輸送の際には、一部応援の部員等についても手当てを講じたことであります。3つには、行き先の競技会場を間違えないように、バス臨時乗降場に市職員を配置し、乗車誘導に努めたことであります。4つには、水泳競技の場合、個人参加の選手も多いことから、伏木駅・高岡総合プール間にシャトルバスを運行し、輸送の便宜を図ることなどであります。このようなことなどから、大会期間中の選手・監督等の輸送については、特に大きな混乱もなく、大会参加者の輸送に当たることができたと考えております。  次に、宿舎についてであります。  高岡市での選手・監督や役員の配宿につきましては、この高校総体に参加される関係者全員を高岡市内に配宿されることは困難であり、一部氷見市や福野町など、高岡市外に配宿せざるを得ない状況でありました。その調整については、県の委託を受けた配宿センターが全面的に配宿することになっており、実行委員会と配宿センターとが常に連絡をとり合い、協議しながら、選手・監督及び役員の配宿が行われたところであります。また、応援団の配宿については、それぞれ独自に宿舎を確保していただかざるを得ない状況でありました。  大会参加者が宿泊した各宿舎では、標準献立に基づき、米もコシヒカリを使ってのおいしい食事づくりや食事時間の工夫などきめ細かく配慮されており、食事についても大変好評でありました。また、ことしは全国的に猛暑、水不足に見舞われる中で、豊富な水を存分に飲み、使うことができ、県外からのお越しの皆様には、高岡のすばらしさを十分満喫していただけたことと思っております。  さらに、大会期間中は、記録的な猛暑となり、一部冷房設備の不十分な宿舎もあったと聞いているが、可能な施設については、冷房設備を借り上げて設置するなど、選手の体調維持などにできるだけの配慮をしたところであります。また、民間企業の厚生施設、例えば、三協アルミの万葉荘とかトナミ運輸の厚生年金会館なども宿舎として提供していただき、多大なる御理解と御協力をいただいたところであります。  次に、今後の国体等に対応するため、宿泊施設の確保等についてであります。  本市においては、2000年国体の開催も計画されておりますが、競技日程も集中することになり、宿泊については、今回以上に施設の確保が困難になることが予測されるので、今回の高校総体の結果も踏まえて考えますと、現状では民泊等の抜本的な対策が必要になるのではないかと考えております。  次に、競技力の向上対策についてであります。地元での大会開催の成否を左右するものとして、地元選手の活躍も大きな要因であると考えております。そのためには、やはり何といっても競技力の向上が不可欠であります。競技力の向上を目指す対策として、ジュニア選手等の育成・強化、実業団チームの育成・強化、そしてそのための指導体制の確立が挙げられます。今回のバドミントン競技の例に見られるように、実業団チームと競技団体がジュニア選手等の指導に当たり、さらにスポーツ医科学関係者も一体となって指導に当たるというシステムづくりといったことについて、強化策を探る大きな意味があるというふうに思います。  今回の大会を一つの契機として、バドミントン、ソフトテニス、水泳などの競技団体では、選手強化に向けて具体的に検討がなされており、既に活動も始めているものもあるわけでございます。本市としては、高岡市体育協会、各競技団体等の関係者と連携をとりながら、選手の育成・強化のために、側面から積極的に相談を受けたり、支援を行ったりしてまいりたいと考えております。  最後に、2000年国体に向けての体制についてであります。2000年国体については、全国高等学校総合体育大会の場合と同様に、まず初めに「2000年国体高岡市準備委員会」を設立し、開催決定する平成9年に実行委員会を設立する予定であります。このことから、来春の2000年国体高岡市準備委員会の設立を目途に、現在、関係方面との協力体制づくりに取り組むなど、準備業務を推進しているところであり、また、国体開催申請・内定の事前段階として、中央競技団体からの競技会場の正規視察も順次行われていることから、関係資料の作成などの準備業務も必要であるので、庁内的にもそのための体制づくりを進めていきたいと考えております。  各競技の会場となる施設としては、高岡スポーツコアの体育施設や富山県高岡総合プールは国体でも会場となるものであります。さらに、新たに会場となる既存の体育施設についても、国体開催にふさわしい会場となるよう、施設・設備に所要の措置を講ずるとともに、今後、建設を予定している総合体育館については、関係各位の意見を十分に聞きながら、かつ、本市の抱えている数多くの大規模プロジェクトの中での優先度、緊急度等も勘案しながら、その整備に取り組んでいかなければならないと考えております。  以上、大井議員の御質問に対する答弁といたします。 15 ◯議長(柳清利勝君) この際、しばらく休憩いたします。               休             憩   ────────────・─────────────・────────────                                 休憩 午後2時22分                                 再開 午後2時33分   ────────────・─────────────・────────────               再             開 16 ◯議長(柳清利勝君) 休憩前に引き続き、本会議を再開いたします。  個別質問、質疑を続行いたします。7番 樋詰和子君。       〔7番(樋詰和子君)登壇〕 17 ◯7番(樋詰和子君) 9月定例会に当たり、2項目について質問をさせていただきます。  初めに、児童の健全育成を図るための総合的な少子化対策についてお尋ねをいたします。  この夏、異常気象と言われた暑い暑い太陽のもとで、「立山に えがけ大きく 君の青春」をスローガンにインターハイが開催されましたが、力いっぱいのプレーに対する感動とともに、富山も暑かったとの印象を与えたようです。全国の選び抜かれた高校生たちを迎え、さらに皇太子、同妃殿下をお迎えしての大会は、県民のみならず全国に大変な感動を伝え、大きな成果をおさめましたことは、関係者の皆様の献身的な労苦のたまものと心より敬意を表します。  バドミントンの会場はもとより、水泳、ボクシング、サッカーと、どの会場へ行っても、選手はもとより、一人一役を担う高校生の若さあふれるエネルギーに、21世紀の希望を見た思いでした。夏休みで帰郷された学生や若いカップルも多く、高岡駅はもとより、市街地に若い世代のさわやかな交流風景が多く見受けられ、まち全体が活気づいて明るく感じられました。若い世代がまちに活力を与えているようでした。「躍動と創造のまち高岡」の21世紀に夢をはせながら、国民体育大会を迎えられる2000年、さらに2020年と考えると、突然4人に1人が65歳以上の高齢者である超高齢社会がパノラマのように目前に広がり、総合的な少子化対策は今、重要課題であると改めて考え込みました。  厚生省の人口動態調査によりますと、我が国の赤ちゃんの数がまた減り、少子化がさらにクローズアップされております。富山県では、昨年生まれた赤ちゃんは 9,701人と、昨年より 186人も減り、1,000 人当たりの出生率も全国44位となっております。赤ちゃんの数が少なくなる一方、高齢化が急速に進むという人口構成のアンバランスが生じており憂慮されております。県が6月に発表した「保育ニーズ等に関するアンケート調査」によりますと、「理想の子供は3人」が63.3%で一番多く、「実際・予定の子供は2人」が56.4%となっておりました。出生率の低下の原因は、「経済的負担の大きさ」と挙げているのは66.3%。また、保育所の保育時間については、実際と希望の時間帯に差があるとしたのは60.6%に達しております。今、出生率の低下に歯どめをかけ、活力ある社会をつくるためには、社会全体で子育て環境づくりの推進が必要になってきております。  近年、子供たちを取り巻く社会情勢が大きく変化をしており、家族構成も1世帯当たりの人数は2.85人と、過去最低を更新しております。また、女性の社会進出、さらに都市環境の変化、子供の体と遊びの変化などの問題があり、それらを総合的に調査分析した上で、子供が健やかに生まれ育つ環境が今後どうあるべきかを探る必要があります。総合的な少子化対策としては、既に厚生省が「エンゼル・プラン・プレリュード」を発表し、保育を中心とした計画を進める方向を打ち出しておりますが、国の財源計画が立たないため予算がまだついていないようです。しかし、市民や地域社会、そして行政との密接な連携のもとに、乳幼児から児童・生徒までの好ましい産み育てる環境をつくることが急務と言えます。  そこで、初めに、児童の健全育成を図るための総合的少子化対策についてお尋ねをいたします。  質問の第1点目は、子供に優しいまちづくりの基本計画を策定してはどうかについてお伺いいたします。本市は、伝統の町並み保存と観光を生かしたまちづくりを積極的に取り入れられておりますが、今度はまちづくりのノウハウを生かして、子供の視点に立った高齢者保健福祉計画の児童版とも言える少子化に対応したまちづくり計画を立て、温かい環境づくりの整備が必要と思われます。確かに、子供たちを取り巻く環境は便利になり、電気化、機械化も進んでいる反面、家から一歩出ると常に交通事故に気をつけなければならないし、近くにキャッチボールする広場も少なく、友達も近くに多くはいないようで、伸び伸びと健全に自由にと言い切れないものがあります。このような状況では、交通安全施設の設置や改善だけでは、子供に安全で快適なまちづくりには限界があると考えられます。子供が健やかに生まれ育つ環境がどうあるべきかを探り、幼児から児童・生徒までの好ましい生育環境をつくりたい。みんなの知恵を集めて未来思考のまちづくり指針をつくり、次の世代に誇りを持ってバトンタッチができる高岡のまちづくりをしていく。そのために、子供の視点に立って、「子供に優しいまちづくり研究会」などを庁内に設けるとともに、民間からの意見集約のために「子供に優しい推進委員会」など発足させ、PTAや町内会や諸団体の意見を聞く。さらに、アンケート調査や保育ニーズなども調べ、分析結果をもとに、未来思考の「子供に優しいまちづくり」の基本計画をまとめて、少子化に対応したまちづくりを考えてはどうでしょうか。計画策定の予定についてのお考えをお聞きいたします。  第2点目は、児童の安全確認のため通学路の標示を電柱に設置してはどうかをお尋ねいたします。間もなく秋の交通安全週間が始まり、多彩なイベントが企画されているようです。車社会が急激に進展して、毎年、増加したドライバーが 6,200万人、車の保有台数も 7,900万台を突破し、交通事故も日常的に多くなり、一層の交通安全総合対策が不可欠であります。あふれた車が狭い道路まで入り込み、子供や障害者、高齢者が狭い、危ない、歩きづらい思いをしており、人に優しい道路を暮らしに取り戻さなければなりません。  過日、府中市へ行った折、各電柱にグリーンベルトで「通学路、府中市」の標示があり、あっ、学校が近いのかなと気づきました。その後、世田谷区に行った折も住宅街を歩いていると、統一された通学路の標示が各電柱に設置されており、車も通行する人も自然に子供たちに気をつけるようになると大変に感心しました。いろいろ調べてみますと、東京電力さんの御協力で、無料で電柱に統一した標示が設置されているとのことです。  本市では、季節が変わり、冬場になり雪が降り積もると、歩道も雪ですっぽり埋まり、子供たちはランドセルを担ぎ車を避けるように登下校をしており、いつも危ないなと思っております。子供たちを交通事故から守るにも、ドライバーの心理的側面での安全意識を促すためにも、各電柱に「通学路」の標示があれば、だれにでも通学路であることがわかり、交通事故が少なくなると思われます。日常的に通学する児童にも、道行く人にも安全意識が啓蒙され、事故を未然に防ぐため通学路標示の設置基準を設けて統一した通学路の標示をされてはどうでしょうか。設置予定についてお聞きいたします。  第3点目は、長期入院児童のため市民病院改築時に小・中学校の分校を設けてはどうかお伺いいたします。  以前は、「子供は風の子」と言っていたようですが、最近は子供たちにも成人病予備軍のような症状が多く見られ、休み明けの月曜日は、小児科の外来はいつも患者で混み合っているようです。市内の各病院には長期入院をしている子供の患者も多く、親の心配は病気はもちろん、経済的負担、子供の将来と、大変なものがあります。過日、お見舞いに行った折、半年の入院生活を送り、来年の受験を控え、まだ退院見込みがなくて、病気とともに将来に大きな不安を抱いている受験生の話に胸が痛みました。ところが、先般、改築された青森市民病院を視察に行った折、入院児童患者のため、近くの小・中学校の分校を「なかよし」「つばさ」学級として病院内に開設し、専属の先生が派遣され、患者の症状にあわせて勉強を教えておられました。2、3の子供さんが先生とマンツーマン方式で、症状にあわせて自由に学んでおられるのを見て、入院児童の精神的なバックアップにもなり、気持ちも落ち着き、病気も早く回復するのではないかと感じました。  このたび、高岡市民病院改築計画の基本設計の説明をお聞きしましたが、高岡医療圏の中核的基幹病院として、患者サービスの向上を図り、患者中心の医療計画となっており、心強い思いでおります。そこで、患者に優しい特色ある配慮ある病院づくりの一環として、ぜひ小・中学校の分校的な学級を設け、長期、短期を問わず、入院児童のため学業面はもちろん、精神的な面でもサポートできる学級を開設してはいかがでしょうか。細やかな配慮があれば、病気も克服し、精神的なプレッシャーもはねのけ、心身ともに健全な子供たちが育っていくと思います。学級の設置計画を実施設計の中に織り込む考えはないかお尋ねをいたします。  第4点目は、不登校児童に対する支援事業として、メンタルフレンド制の導入計画についてお聞きいたします。  文部省の学校基本調査によりますと、少子化現象の中で、在校する生徒数が減少傾向にある中で、不登校児童が昭和50年度から19年間連続でふえ続けております。30日以上欠席した登校拒否の子供は、小学生で1万 5,000人、中学生で6万人と、10年前の3倍になっております。特に中学生が81人に1人の割合となっており、深刻さを増しております。子供や親のせいのみならず、学校にも原因があるのではないか。行かないのではなく、行けないのではないか。どの子にも起こり得るのではとの見方で、学校はもちろん、社会のあり方まで視野に入れた解決策が検討されているようです。どういうスタンスでカウンセリングに当たるかが問題です。本市では適応教室を設け解決に当たっておられることに一応の評価をしておりますが、そこまで出てこれない児童も多いようです。いじめの問題等も繰り返し起きるたびに学校では、「いじめがあるとは気がつかなかった」との答えなどもニュースで聞き、心が痛みます。文部省では、登校拒否児への対応として、臨床心理士らカウンセリングの専門家を派遣し、児童・生徒やその保護者、教師の相談役になってもらう試みを進める方針を決めているようですが、現在、自主的にカウンセリングを定期的に実施しているところはないようです。  児童へのアンケート調査で、「困ったときにだれに相談するか」との問いに、教師を挙げたのはわずか数%で、友人が圧倒的多数でした。同じ時代を生き、ともに悩み、心開く友人がいつの時代にも必要であるのは言うまでもありません。そこで、社会的不適応から家に閉じこもりがちな児童に対する訪問指導の一環として、児童の兄や姉の世代としての触れ合いの中で、児童の心の成長を促すメンタルフレンド制を導入してはいかがでしょうか。岐阜県、神奈川県、富山県呉東において取り入れられているようです。本市でも不登校の児童の心の扉を開き、よき相談相手として若い世代の力を活用して、未来ある子供のサポートをしてはどうでしょうか。導入予定についてのお考えをお聞きいたします。  5点目は、子育て支援センターを全保育園に設置してはどうかお尋ねをいたします。  9月号の「市民と市政」の7月末の人口動態を見ておりますと、1月よりさらに 326人減となっており、市長さんでなくても市の活力を考えると心配であり、大きな課題であります。世帯数が 316世帯増加しており、核家族が都市部並みにふえてきたということは、今まで都会が抱えていた問題と同じものが本市でも問題となってきたということです。最近、母親の子供への虐待により、心を傷つけられている子供が多くなっているとのデータもあります。母親の育児に対する知識も少なく、身近に同じような年齢の子供を持つ友人との情報交換も少ないため、育児に対する問題を一人で抱え込み、細かいことで悩むケースも多いようです。本市の保育園の中では、中央、たから保育園で子育て支援センター機能として育児相談などを担当されております。6月定例会で、「地域育児センター」を設置して、育児相談機能の強化を目指してはどうかと質問いたしましたが、早速このたび改築される伏木古府保育園に子育て支援室を設けられることを知り、喜んでおります。各保育園では、特色ある地域対策なども工夫されておることは見聞する機会も多く、大きく評価をしております。しかし、本市では幼児の数も減少しておる折、保母さんの希望者が多いにもかかわらず、行財政改革の一環として、ここ10年近く保母採用見送り、女性の就職がどしゃ降り、氷河時代と言われている本年も、Uターン希望や市内の保育専門学校卒業生をがっかりさせているのであります。  保育園に子供を預けているお母さん方からは、育児のベテランである保母さんへの評価とともに、もっと子供とともに体をかけて遊べる若い保母さんが欲しいとの要望も数多く聞いております。地域の特性や身近な存在として、いつでも気軽に利用できる保育園ということを考えますと、時代に合ったニーズにこたえるため、育児の知識の豊富なベテランの方を相談支援に充てるなど、保母さんの役割分担も考慮し、市内の全保育園に育児支援センターを設けて、地域に子育て支援を積極的にPRしていけばどうでしょうか。今後の設置予定について、福祉保健部長にお伺いいたします。  続きまして、男女共同参画を推進する女性施策についてお聞きいたします。  高岡市が女性プランを策定されてはや1年5カ月が過ぎ、おおむね評価されているようです。女性施策に関する講演会などに参加した折、女性施策の専門的な講師の方々の意見を聞きましても好評で、「こんなすばらしい女性プランは少ない。きちんと包括的に体系づけられているから、今後の取り組みが大事」と話しておられます。  先日発表された94年度版の世界人口白書には、地球規模の人口爆発を解決するには、個々の女性の地位向上と能力の強化を挙げて、人口問題のみならず社会発展のかぎだと強調をされておりました。国内にあっても、女性の問題に関する行政組織をとの要望が強くあり、本年6月末に、国の正式機関として、総理府に「男女共同参画室」が発足しました。女性関連行政も変わり、男女共同参画審議会が正式の審議会になり、男女共同参画推進本部もいよいよ本格化してきたようです。うれしいことに、男女共同参画室の初代室長になられた坂東眞理子さんは、富山県出身で、高岡市女性プラン策定の折には助言者として、さらに昨年の高岡市女性プラン発表の折もシンポジウムのパネラーとして参加されており、今後も何かと学ばせていただく機会が多くなると心強く思っております。  もはや性差別を論ずるより個性の違いへと時代は動いているという主張もありますが、現実はまだまだ遠いようです。富山県の女性の有職率は70%、男性は85%。子育て中も仕事をしたいと希望する人が11%に対して、現実には36%の育児中の人が働いております。高齢化が進み、老親の介護も83%は女性が携わっており、実生活における改善は法制度の充実に比べ進んでいないのが現状であります。希望と現実のギャップがあり、性にとらわれず、女性も生き生きと暮らせる時代を築くためには、今後とも女性行政の果たす役割は大きいと思います。  そこで、第1点目は、女性プランが策定され、市民への啓発状況と今後の計画はどのようになっているのかについてお伺いいたします。市民の皆さんにこの女性プランを知っていただき、推進していくため、「はばたけ高岡 男と女の共立社会」のテーマのもとで、地区別懇談会を開催されておりますが、現在6地区が終わり、本年中に残り5地区で開催される予定とのことであります。地区の各団体との交渉もあり開催がおくれているのかと考えますが、本来はせっかくできたプランですから、もっと短期間で開催する積極性が行政にあってもよかったのではないかと思っております。地区懇談会を開催され、市民の皆さんの反応や浸透度はどのように判断されているのでしょうか。地区懇談会の状況を検討されて次の計画を立てられると思いますが、若い世代へ、特に「三つ子の魂百までも」と言われているように、現在、子育て中の世代、これから結婚する世代へと、女性プランのすそ野の広い推進がもっと必要ではないでしょうか。また、学校教育では従来どおりの副読本のようですが、子供たちを教育する教員の皆さんに女性プランを理解し、推進していただくことも大変重要です。今後の普及・啓発についての計画をお聞きいたします。  第2点目は、幅広い女性リーダー養成のための「女性大学」や「女性リーダー講座」を設け、働く人も考慮して、昼の部と夜の部に分けて開催してはどうかお尋ねをいたします。今までの女性行政の取り組みは啓蒙的な面が強かったようですが、今後、求められているのは、啓蒙とともに具体的な施策の実施であります。そのためには、女性の人材の育成とその活用が必要になってきます。女性委員を確保するためには、人材を発掘し、育成する努力が必要です。適切な女性の人材が見当たらないと言いわけのように言われることもありますが、市内の人材をリストアップして、掘り起こし、養成に取り組み、育てることが大事です。女性リーダーを養成することを目的とした講座を開き、1年、2年と専門家や実務のベテランに学ぶ養成講座を設けている足立区や広島県などがあります。また、30代、40代とに仕事を持つ女性の多い高岡市では、ぜひ夜間講座開設への配慮が必要かと思いますが、設置についてお尋ねをいたします。  第3点目は、審議会等へ女性委員登用のための「女性登用推進要綱」を設置してはどうかお聞きいたします。近年、政策決定の場に女性の意見を反映させるために、女性の登用を積極的に推進する市町村がふえてきたようです。本市でも、各種委員会や審議会における女性委員の登用状況を見ますと、法律に基づくもの11、条例に基づくもの13、その他要綱に基づくもの24と、合計48委員会、703 名のうち、女性が 113名とふえております。女性委員の割合は、平成3年度は 9.7%、昨年は14.1%、そして本年16.1%と本市でもなっており、昨年と比較して2ポイント上昇し、国の審議会登用率11.3%を大きく上回り、理解と努力があったことを高く評価しております。幅広い人材が市政に参画して、より市民の声を生かしていくことは、市勢発展の原動力になると思われます。さらに、6年後の平成12年まで20%にすること。女性委員のいない審議会などは、委員改選の際に女性を登用することなどを明確に決め、選考基準や任期の見直し、女性登用計画などを明記することが必要であります。そのために登用推進要綱を設置して計画的に取り組むことが望まれます。設置要綱についてのお考えをお尋ねいたします。  第4点目は、若い世代にアピールする女性プランのコミック版を発刊してはどうかお聞きいたします。本市の女性プランは、デザインもおしゃれで好評ですが、どうも活字離れの世代にはなじみにくいようです。高齢者の方も普及版の細かい活字に戸惑いがちです。男女共生社会をもっと身近に考えてもらうため、普及版を次回発刊の折にもう一工夫して啓発の仕方を見直してもいいのではないでしょうか。漫画世代の若い人たちになじみやすいコミック版を発刊され、一人ひとりが人生の主役である意識を持たせ、女性が働き続けるための応援情報として、相談窓口の問い合わせ先も掲載するなど、まず手にとってもらう工夫をしてはどうか。発刊予定をお聞きいたします。  第5点目は、女性センターの構想を検討するプロジェクトチームの委員の公募に対してどのようなお考えをお持ちかお伺いいたします。プランには、活動拠点としての女性センターづくりを進めるとあります。センターの構想や運営体制について、市民の間にも大変に関心が高まっております。女性センターの館長さんまで一般公募される県も出て話題を呼んでいるようです。北京で開かれる第4回国連世界会議もいよいよ1年後に迫り、NGOフォーラム参加の機運も国内に盛り上がっているようです。各地で国内行動計画の学習も進み、アイデアを出し合い課題と取り組んでおられるようです。10年、20年後の高岡を考える新鮮な発想を取り入れるためにも、次の世代を担う若いメンバーの意見が大切ですので、積極的な登用も考えてほしいものです。メンバー公募についてどのように考えておられるのかをお尋ねいたします。  以上をもって、質問を終わらせていただきます。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━               答             弁 18 ◯議長(柳清利勝君) 当局の答弁を求めます。助役 藤井 孝君。       〔助役(藤井 孝君)登壇〕 19 ◯助役(藤井 孝君) 7番 樋詰議員の御質問にお答えをいたします。  お尋ねは、「子供に優しいまちづくり」の基本計画の策定についてでございます。  我が国の女性の方が一生の間に産む子供の数をあらわす合計特殊出生率でございますが、昭和63年以降急激に低下しております。平成4年が1.50、平成5年には1.46と、過去最低の数値を記録し、低下し続けてきている現状でございます。14歳以下の年少人口の総人口に占めます割合でございますが、本市の場合、総合計画では、平成7年度で15.8%、平成12年で15.9%と予測をしているところでございます。一方、高齢化率は平成12年には19.6%となり、かつてない少子化と高齢化社会を迎えようとしております。このような状況にありまして、高齢者対策とともに、21世紀を担う子供たちすべてが、それぞれの意志と人への優しさを持ちまして、責任のある社会人として成長することができるようにすることは、家族の方々あるいは社会全体の大切な務めであると考えております。そのための生活環境や教育・文化など、子供たちが健やかに育つことのできる社会環境づくりが極めて重要な課題となっております。本市では、健康と生きがいにあふれた市民のまちを将来像の一つとして掲げまして、福祉・保健・医療が充実されて、ボランティア活動やコミュニティー活動を通じまして、市民相互の交流、触れ合いを深め、市民一人ひとりが健康で、そして安心して生きがいを感じながら過ごせるまちづくりを目指しておるところでございます。  ただいま、議員御提案のございました少子化に対応した「子供に優しいまちづくり」の基本計画の策定でございますが、子供の社会性や自主性をはぐくむという観点から、子供の快適環境のまちづくり、子供の暮らしやすいまちづくりを進めることは極めて重要であると認識をしているところでございます。平成4年度でございますが、本市では、子供たちの健やかな未来づくりのため、各界各層有識者から成ります児童育成懇話会を設置をいたしまして、貴重な御意見をいろいろと賜ったところでございます。その後、これをもとにいたしまして、子供の遊びの現状でありますとか、あるいは施設、育成関係組織等々の実態把握あるいは調査研究を実施しているところでございます。今後、御提言の趣旨も十分踏まえまして、長期的な視点に立ちまして、子供の目線でとらえた児童の健全育成プランにつきましては、福祉・教育等をも含め、総合的に勘案しながら検討してまいりたいと考えております。  以上で、答弁とさせていただきます。 20 ◯議長(柳清利勝君) 企画調整部長 島田冨士弥君。       〔企画調整部長(島田冨士弥君)登壇〕 21 ◯企画調整部長(島田冨士弥君) 7番 樋詰議員の女性施策についての御質問にお答えいたします。  まず、女性プランの市民への啓発状況と来年度の計画についてでございます。  女性プランを一人でも多くの方に御理解いただくために、市内中学校区を単位に地区の各種団体役員の皆さんの企画によります女性プラン地区別懇談会を開催しているところでありますが、これまで伏木・太田・古府地区を皮切りにいたしまして、市内6会場で開催し、約 570名の皆さん方の御参加をいただいております。残る5会場は、ことし12月までに開催を予定いたしておりまして、これをもって市内全域での懇談会を一巡する見込みでございます。これまでの会場では、地区の皆さんによる身近な生活の中の女性をめぐる問題を取り扱った寸劇やミニフォーラムの形式で意見交換等が行われ、プランが目指す男女共同参画型社会の意識啓発が図られているところであります。女性プランの受けとめ方は、例えば、女性プランのスタートは家庭がその第一歩であるとか、あるいはプランの推進は強制でなく、よく考え、理解し、ゆっくりとなどなど、年代や男性、女性によってさまざまであります。懇談会で話し合われる女性をめぐる問題をきっかけに、家庭や地域のことをともに考え、語り合う機会になっていると思うのであります。  今後の予定といたしましては、今年度から来年度にかけて、女性団体や教育、労働、福祉などの分野の各種団体を対象に、女性プラン界層別懇談会を順次開催してまいりたいと考えております。  このほか、昨年は教育をテーマに女性プランシンポジウムを開催いたしましたが、第2回目のことしは労働をテーマといたしまして、経済学者の小沢雅子さんなどをお招きし、11月にシンポジウムの開催を計画しておるところでございます。来年度もシンポジウムの開催や界層別懇談会の継続など、一層の啓発・普及に取り組んでいきたいと考えております。  次に、幅広い女性リーダー養成についてでございます。高岡市におきましては、女性の約70%が働いていらっしゃるなど、また、女性の社会進出が著しい今日、男女がともに職場や家庭生活や地域活動など、社会のあらゆる分野において十分に能力を発揮し、社会的責任も家庭的責任もともに分かち合うことのできる男女共同参画型社会の形成が求められているのであります。男女共同参画型社会の実現のためには、女性の社会での能力の発揮が困難にされている問題は何かを、女性自身はもとより男性も正しく認識し、解決に向けての道筋を把握し、行動し、市民の中に男女共同参画型社会づくりへの意識を醸成していくことが大切であります。そのためには、地域での指導的な活動が期待できる力量を持った女性リーダーの養成が必要であると考えるのであります。高岡市としては、社会教育、公民館、働く婦人の家などが実施する女性リーダー養成講座、婦人問題講座、女性海外派遣事業等を通じまして、女性リーダーの養成に努めてきているところでありますが、さらに男女共同参画型社会の形成を目指して、議員御提案も含め、女性の労働をめぐる問題あるいは育児や介護の問題などはもちろん、幅広い分野にわたって総合的に学習し、地域のリーダーとしてさらに資質を高めていただくとともに、新たな人材の育成につながる講座等の設置について前向きに検討してまいりたいと存じます。  次に、審議会等への女性委員登用推進要綱を設置してはどうかという御質問でございます。  各種審議会の女性委員登用については、1975年の国際婦人年以来、女性の地位向上を図るための方策の一つとして、国・県・市でそれぞれ目標値を掲げ推進しているところであります。高岡市の女性プランでは、西暦2000年までに、各種委員会・審議会の女性の登用については20%、行政委員会への女性の登用については15%を目標に努力していくことを掲げ、その推進に努めているところであります。高岡市では、毎年6月1日現在で「各種委員会・審議会等における女性委員数に関する調査」を実施し、女性の参画状況を把握しておりまして、ただいま御質問にもありましたとおり、ことしの調査結果では、委員総数 703名のうち、女性委員 113名ということで、その割合は16.1%になっております。この数値は、昨年と比較すると2%、平成元年と比較いたしますと10%上回るものでございまして、着実に女性委員の登用は前進してきておるのでございます。また、行政委員につきましては、委員総数55名のうち4名でございます。女性委員の占める割合は 7.3%となっております。これは教育委員や公平委員などでは女性委員の登用がなされているものの、農業委員は選挙で選出される関係から、女性委員の比率を高めるまでには至っていないのであります。  委員の選出に当たりましては、役職にこだわらない人材の登用や極力兼職を避けるよう努力して、より多くの方に市政に参画いただけるよう配慮するとともに、幅広い分野から参画を図るため人材の掘り起こしに努めてまいりたいと存じます。  また、各種団体へ委員をお願いする折には、審議会等に女性を登用する趣旨について十分御説明申し上げ、御理解と御協力をいただくための努力を続けてまいる所存でございます。  女性の登用推進要綱を設置するというお考えもあろうかと思いますが、以上のような方針で、女性プランに掲げる女性の登用についての目標を達成することはもとより、実質的に数多くの女性の方々に委員等についていだだけるよう、段階的かつ積極的に前進してまいりたいと考えております。御理解を賜りたいと存じます。  次に、若い世代にアピールする女性プランのコミック版を発刊してはどうかという御提案でございました。女性プランの啓発・普及を目指して、プランの冊子及び普及版を発行しておりますが、冊子につきましては、女性の活動団体及び経済団体や福祉団体、さらに関係機関等に配付するとともに、図書館や公民館等の公共施設において多くの市民の方々が閲覧できるようにいたしておるところであります。  普及版につきましては、女性プランの啓発誌といたしまして、地区懇談会などの会合の場で市民の皆さんに配付いたしまして、女性プランの説明に活用しているほか、女性団体が行う女性プランの学習会などでも御利用いただいておるところであります。  女性プランの目指す男女共同参画型社会の形成については、「男は仕事、女は家事・育児」というような、男女の性によってその役割を決めてしまうようなこれまでの意識を克服していくことが大切であり、常に市民に情報提供をしていくことが必要であると考えておるところであります。このため、女性プランは若い世代から高齢の方まで、一人でも多くの皆さんに御理解をいただくため、今後イラストなどを使って育児休業や介護休暇などの制度や身近な女性問題の事例、市民の声なども盛り込んだ、見やすく、わかりやすい啓発誌の作成を検討してまいりたいと思います。  次に、女性センターの構想を検討するプロジェクトチームについてのお尋ねであります。  女性センターにつきましては、高岡文化の森第2期計画で整備することとなっている生涯学習センターの中に、その機能を持たせることといたしておるのでございます。文化の森第2期計画については、今定例会の代表質問でも市長がお答えいたしましたように、平成2年の基本計画策定以後、社会経済情勢の変化や駅前西第一街区市街地再開発事業における公共公益施設設置の要望への対応といった課題があり、さらに、本市の抱えている多くの大型プロジェクトがあることから、一連の主要プロジェクトを進めるに当たり、その優先度・緊急度・投資効果等について十分検討する必要があると考えられますので、市全体の事業との関連や財政状況を見きわめながら取り組んでまいりたいと考えておるところであります。  女性センターにつきましては、生涯学習センター全体を検討していく中で、女性センターの位置づけや機能、運営体制などについても、先進地の状況などを調査・研究し、関係者の皆様の御意見も伺いながら十分に検討していく考えであります。生涯学習センターの具体的な検討に入る時点で、女性センターのプロジェクトチームの設置あるいは委員の公募のことも十分詰めて検討してまいりたいと考えております。  以上で、私に対する御質問の答弁とさせていただきます。 22 ◯議長(柳清利勝君) 福祉保健部長 榊原知文君。       〔福祉保健部長(榊原知文君)登壇〕 23 ◯福祉保健部長(榊原知文君) 樋詰議員の子育て支援センターを全保育園に設置してはどうかの御質問にお答えをいたします。  保育園は、保護者にかわりまして、乳幼児の保育を行い、豊かな人間性を持った子供を育てることを目的といたしました児童福祉の施設でございます。しかし、近年は保育ニーズの多様化に伴いまして、さまざまな保育対策事業を実施しているところでございます。本市が保育園におきまして実施している子育て支援策といたしましては、乳児保育、これは36園、延長保育を13園、一時的保育を1園、休日保育を2園、夜間保育を1園などの特別保育事業を実施しているほか、乳幼児育児電話相談、子育て電話相談等、乳幼児健全育成相談事業にも取り組んでいるところでございます。また、昭和62年度より、地域の異年齢児との交流、保護者等への育児講座、リフレッシュ支援等、保育所地域活動事業も全園で実施いたしております。さらに、本市独自の地域に密着した活動といたしまして、保育室の空き部屋を活用いたしまして、未就園児への遊び場の提供や子育ての情報交換の場として保育所遊びの広場事業を開設するとともに、育児のノウハウを生かした面接による育児相談にも積極的に対応しているところでございます。  このように、保育園は地域に最も密着した保育の専門施設でございます。園児のみならず、園児の母親など地域住民に開かれた施設といたしまして、現在、すべての保育園が子育て支援センター的な役割を果たしていると考えております。今後とも内容の充実に努めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。  以上、答弁とさせていただきます。 24 ◯議長(柳清利勝君) 教育長 篠島 満君。       〔教育長(篠島 満君)登壇〕 25 ◯教育長(篠島 満君) 樋詰議員の児童の健全育成を図るための総合的少子化対策の御質問のうち、通学路の標示設置についてお答えいたします。  児童の通学路について、各学校では、毎年度初めに、PTA、地域の交通指導員や警察等と連携しながら、危険箇所の調査を行い、通学路の見直しを図っております。また、積雪等で交通状況の悪化が懸念される冬場も含め、年間を通じて現地指導や登校状況等の把握を行い、交通状況の変化等で危険が予想される箇所が発見された場合は、直ちに通学路の変更を行うなど、通学時の安全確保に努めているところであります。
     一般に、ドライバーに対して通学路であることの周知徹底を図るため、学校近くには学校や自治会の申請などに基づきまして、通学路の補助標識や学校、幼稚園、保育所などありの警戒標識、また、通学時間帯等において、その道への自動車の通行を禁止する規制標識が設置されているのであります。標識を設置することは、ドライバーの協力を得て安全運転の注意を喚起する措置でありますが、これら標識は、本当に危険なところにあってのみその効力を発揮するものと思います。議員御提案の通学路の標示が全市に設置されるとなれば、かえって注意が散漫になるとともに、まちの景観上の問題も出てくるのではないかと考えられます。今後、議員御提案の趣旨を踏まえて、通学路の安全の確保のために必要な標識を設けるなど努力してまいりたいと考えております。  次に、長期入院児童のため新市民病院内に小・中学校の分校を設置してはどうかということでございます。昭和33年に市民病院内に成美小学校、志貴野中学校の1学級として、主に肢体不自由児のために開設された「こまどり学級」は、まさに議員御提案の分校の機能を有する学級であったわけでございます。その後、学級の在籍児が増加し、より本格的な障害児の教育を行うために、昭和43年に高岡市立こまどり養護学校が開設されたのであります。以来、長期にわたり市民病院に入院する必要のある肢体不自由児の就学に当たっては、介助等により通学可能と医師の認める場合、その間の学籍をこまどり養護学校に移し、学習を続けることができるように配慮しているのであります。  議員御提案のような、仮に病弱者を対象とした教育措置を講ずるということになれば、学校教育法上は、分校ではなく、小・中学校に特殊学級を設置することになります。この場合、年間を通じて恒常的に対象となる児童・生徒の在籍が前提となってきます。また、設置に伴う施設、設備の整備、教員の配置が必要になってくる等から、高岡市だけで対応できるものではないと考えています。ちなみに、平成5年度1月1日から12月31日までの間に、市民病院に入院した小・中学生のうち1カ月以上の入院者は7名と、そのうち政令で定める教育措置対象となる6カ月以上にわたる入院者は1人もいなかったのであります。県では、気管支ぜんそく、腎臓病、糖尿病、心身症などの慢性疾患等により入院期間6カ月以上に及ぶ病弱・虚弱児童・生徒のために、学校教育法・同施行令に基づいて国立療養所富山病院で病気の治療を受けながら学ぶことのできるふるさと養護学校を設けているのであります。  なお、今、文部省では、議員御提案のような、病気療養児の教育に関する調査研究協力者会議を設け、病気療養児の実態調査や調査研究協力校を設けるなど、実態に応じた教育方法、設置要望の多い病院内学級のあり方等のことについて、いろいろ研究を進め探ることとしております。こうした取り組みの状況を今後見守ってまいりたいと思います。  次に、不登校児に対する支援事業として、メンタルフレンド制の導入についてであります。  全国的に登校拒否児童・生徒が増加していることは、議員御指摘のとおり、今日、学校教育の抱える深刻な問題であります。これら、登校拒否児童・生徒への対応として、学校では担任を中心として全校的な支援体制を整えるとともに、市内中学校に配置されている3名のカウンセリング指導員が、教師や保護者の助言、援助に当たっているのであります。また、本市では、登校拒否児童・生徒の指導のために、平成3年度より教育センターに適応指導教室を設置いたしております。このため、大学の心理学の教授や医師をスーパーバイザーに委嘱し、その指導のもとに元教員の方々がメンタルアドバイザーとなって、子供の指導や保護者の相談に当たっております。さらに、家に引きこもっている児童・生徒の指導のために、メンタルアドバイザーや県教育委員会が委嘱しております元教員の教育相談協力推進員の方々が、個々の家庭訪問相談に当たっているのであります。  そこで、議員から御提案のあったメンタルフレンドの導入についてでありますが、これはボランティアの大学生や社会人などが、登校拒否児童・生徒と遊びや学習をともにしながら、不安や悩みを受けとめ、人間関係の信頼感を回復するよう支援するものであります。このことから、本市の適応指導教室が行っている活動プログラムのうち、市民体育館で実施しているスポーツやゲームなどの集団活動や図書館での読書活動、校外学習や宿泊学習などを支援するために、メンタルフレンドの導入は効果的ではないかと考えられます。これに対して家庭に引きこもっている児童生徒の指導に当たっては、カウンセリングマインドを持って、根気強く継続して心を開く高度なテクニックが求められるということから、その導入は難しいのではないかと考えられます。これらメンタルフレンドの導入については、今後、先進的な取り組みの実態を把握し、その導入の可能性を十分に検討してまいりたいと考えております。  以上、樋詰議員の御質問に対する答弁といたします。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 26 ◯議長(柳清利勝君) 3番 二上桂介君。       〔3番(二上桂介君)登壇〕 27 ◯3番(二上桂介君) 本年8月に開催されました平成6年度全国高等学校総合体育大会(インターハイ)は、市当局や関係諸団体の熱心な取り組みと市民の協力が実を結び、参加した選手だけではなく、運営を手伝ったすべての高校生たちが「立山に えがけ大きく 君の青春」のスローガンのとおり、はつらつとした運営や参加がなされたと、各方面からの評価を伺うことができ大変うれしく思っております。  さて、平成8年に開催される第13回全国都市緑化とやまフェアについては、基本となる企画ができ上がり、開催に向けての準備に着々と取り組んでおいでと思います。特にフェアの持つ特筆である植物を根づかせるという、基本整備の後も少なくとも半年あるいは1年以上にわたって世話をかくことが必要であるだけに、現時点での準備の進捗状況が大会の成功のかぎを握っていると思われます。  そこで、助役さんに、以下2点に絞ってお尋ねをいたします。  今回高岡市を主会場として開催される全国都市緑化とやまフェアでは、どれだけの期間を想定して、どれほどの動員が計画され、そのうち本市開催の会場ではどの程度の参加動員を見通して計画なされたものかをお伺いをいたします。  また、今日の開催準備に向けた諸準備の進捗状況は、当初計画に比べ遅滞なく進んでいるのかどうか。またおくれている部門があるとすれば、補いのつく許容範囲内の事柄や範中であるのかについてお伺いをいたします。  あわせて、今日のような車社会においては、イベントや人員動員計画において欠くべからざる要件である駐車場の計画について、特におとぎの森公園会場での駐車場の計画についてお伺いをいたします。古城公園会場の駐車場についても、心配をなされる向きがあるようでありますが、おとぎの森公園会場は隣接駐車場がほとんどなく、大変憂慮されています。中核スポーツゾーンなどに隣接する施設の駐車場を、都市緑化フェアの駐車場として活用する案を提唱される向きもあるようですが、いずれの案も会場までシャトルバスなど、人員搬送計画が必要になるなど、問題点が多いと思われます。そこで、おとぎの森公園に隣接する用地を買収し、都市緑化フェアーの期間中は駐車場として活用し、都市緑化フェア終了後は本市が長年にわたって重点要望事項として県に要望をしております運転免許センター予定地として、その要望材料に政策を進めてはどうかと提案をいたします。駐車場計画の中へ組み込むことができないかどうかについて、助役さんにお伺いをいたします。  昨年は冷夏による全国的な不況不作で、ついには主食の米の輸入にもつながりました。また、本年は打って変わって記録的な猛暑、少雨、全国的に渇水、慢性的な水不足は、異常と思えるような給水制限、市民生活はもとより、農作物への影響、企業の生産業務の停止、とりわけ人命をあずかる病院業務への不安など、連日の報道は想像すらつかないものでありました。しかしながら、おかげさまで、本県では全国的に見ても記録的な少雨でありましたが、山の浅い一部の地域を省いて、生活用水を心配しなければならないという事態にはなりませんでした。これもひとえに、県南部山地の自然林の保水能力と冬期の降雪が、1年の恵みの水となっているのであろうと思います。しかしながら、この降雪は都市生活を営む私たちにとって不都合な存在であり、あるときには市民の生活・福祉をも脅かすおそれさえも兼ね備えております。  そこで、建設部長さんに、本市総合計画にもあります克雪対策のうち、市民の最も重要な生活道路であります市道について、その具体的な施策をお伺いをいたします。市道の消雪設備や流雪設備の現況と近い将来の計画はどのようにお考えでありましょうか。消雪設備も市営のものと市が補助をされて、受益者が組合を組織され運営されているものがあるようですが、公平を欠くことがないのでありましょうか。早い時期に補助を受け、組合を組織され運営された設備は、そろそろ10年ぐらいが経過しており、設備のやり直しを検討されているところもあるように伺いますが、設備の修繕や更新などには補助制度があるのでしょうか。また、設置をされているところと未設置のところでは、地域的にもはっきりと偏りがあり、市民の不公平感がぬぐえないのではないでしょうか。  今後、未設置地域に消雪設備や流雪設備を計画されるとき、今までのように限りある大切な地下資源、地下水を利用するばかりではなく、下水処理水や河川水の高度利用が本市にとって大変有用であろうと思われます。私たちの自治会では、役員が本年2月の降雪の日に、富山市浜黒崎の下水道活用設備を視察させていただきました。住民の正しい理解が大切だと評価をいたしております。本市には市街地の中心部に四屋処理場があり、平均日量4万立米の処理水が千保川へと流されています。また、この千保川も河川規模以上に湧水を受け、市街地中心部を流れています。それぞれにクリアをしなければならない問題があることは承知しておりますが、知恵と工夫を絞って市民の生活環境を守っていただきたいと考えます。今後の取り組みについての熱意をお伺いをいたします。  さて、先ごろ、文部省の発表によれば、来年度の概算要求に、子供たちが学校では体験できない実験などに取り組むことができる市町村の「科学学習センター」建設を積極的に推進する方針を盛り込んだとのことであります。センターはリニアモーターカーの模型、プラネタリウム、無重力体験装置、電子顕微鏡、天体望遠鏡など大型設備の整った科学館で、子供たちがこれらに身近に触れ、体験することを通して科学的な関心を育てることがねらいであるとのことであります。栃木県真岡市では平成5年6月に、「真岡市科学教育センター」、総工費26億円で開館され、初年度9カ月間の利用者総数は、学校事業で 342学級1万 240人、一般公開で子供 2,600人、大人 2,300人など、理科教育の振興に大きな成果を上げられたとのことであります。高岡市近隣都市でも、科学センターや天文台など有効に活用されているところが多く、体験学習を通して理科が好きになったという子供も多いと聞きます。本市でも生涯学習センターの建設が予定されていたり、科学学習センターの計画があると仄聞いたしますが、早期建設を希望するものであります。  さて、教育の重要性は論をまたないところでありますが、とりわけ、次代を担う青少年が心身ともに健康で創造性豊な市民に成長されるよう、その育成を目指すことが大切だと思います。少年、すなわち義務教育年代の児童・生徒を取り巻く教育環境について、尊敬する市堰教育委員長さんの率直な御所見をお伺いいたします。  教育の環境は、さきに述べましたような施設設備にとどまらず、少年たちを取り巻く人的な要件も非常に重要なわけであります。もちろん学校教育現場だけではなく、いわゆる社会教育がその役割を十二分に発揮しているかどうかについても考察しなければならないと考えます。あわせて、心身障害児に対する個別の指導や登校拒否児童に対する専門的なカウンセラーの派遣、カウンセリングの実施、不適合児童への支援の現況、あるいはさきにも質問のありました長期病気入院療養中の児童を対象とする特別教室の開設など、何らかの問題を持っていて、より目立たない立場にある少年たちにこそ温かい支援が必要であると言えます。今後、本市において、研究・工夫の余地があると思われるところがありましたら、忌憚のない御所見を賜りたいと思います。  終わりに、開催まであと3週間、22日となりました第6回全国生涯学習フェスティバルに関連して、教育長さんに以下2点についてお伺いをいたします。  このことは、これまでの議会でもるるお尋ねをいたしておりますが、市民の生涯学習への意欲の高揚を図る上でも大変好機であろうと思われますので、率直に質問をさせていただきます。第6回全国生涯学習フェスティバルにはメーン会場での生涯学習見本市に本市より2小間の出展をされること。10月7日の高岡万葉シンポジウムを中心として、越中万葉をテーマとする諸事業が準備されているとお伺いいたしておりますが、まず初めに、その開催準備の現況についてお伺いをいたします。  次に、第6回全国生涯学習フェスティバルは開催の5日間でその動員数をどの程度見積もっておられ、企画・計画されたものかをお伺いをいたします。あわせて、メーン会場まで来県された関係者をどのように高岡会場まで動員される計画をお持ちかについてもお伺いをいたします。  第6回全国生涯学習フェスティバルが高岡市民にとっても、あるいは来高された方々にとっても、生涯学習に対する高岡らしい提案をすることができたり、高岡らしい取り組みに対する熱意を紹介する好機になりますよう祈念して、質問といたします。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━               答             弁 28 ◯議長(柳清利勝君) 当局の答弁を求めます。助役 藤井 孝君。       〔助役(藤井 孝君)登壇〕 29 ◯助役(藤井 孝君) 3番 二上議員の御質問にお答えいたします。  お尋ねの第1点は、全国都市緑化フェアの開催準備の状況と動員計画についてでございます。  御承知のとおり、全国都市緑化フェアでございますが、建設省の提唱で「緑ゆたかな街づくり」を統一テーマにいたしまして、毎年全国各都市で開催されております。平成8年には、第13回全国都市緑化とやまフェア、略称といたしまして「とやま緑化祭」でございますが、高岡古城公園と高岡おとぎの森公園をメーン会場にいたしまして、「まち・ひと・くらし-花ある人を育てる緑-」をテーマとして開催されることになっております。このとやま緑化祭の基本計画につきましては、今9月中に策定することになっております。そして、この基本計画に基づきまして、今後、今年度末をめどに具体的な実施計画に取り組むことになっております。本年4月に策定されました基本計画の概要によりますと、とやま緑化祭の全体会期でございますが、これは砺波会場を皮切りにリレー方式でございますので、会期は4月20日から9月1日までの 135日間となっております。高岡会場では、7月中旬から9月1日までの約50日間が予定されております。  また、目標入場者数でございますが、全会場では 100万人以上となっております。高岡会場につきましては、目標入場者数は明示はされておりませんが、市としては、少なくとも60万から70万人程度の入場を期待しているところでございます。  開催に向けてのいろいろの準備の状況でございますが、基本計画、実施計画にあわせながら段階的に進めていく必要がございます。現在のところ、会場の基盤整備や周辺道路等の整備に取りかかって進めているところでございます。また、高岡古城公園につきましては、園路の整備、植栽工事等を順次進めており、高岡おとぎの森公園につきましては、年内に盛り土工事をおおむね完了させまして、引き続き園路整備でございますとか、あるいは植栽工事等を進めることにいたしております。  また、仮称でございますが、おとぎの森公園内に新設をいたします「高岡おとぎの森館」でございます。これにつきましては、現在策定中の基本計画に基づきまして、基本設計、実施設計を急ぎまして、来年度当初には建設の着手に取りかかりたいと考えております。何分にも、とやま緑化祭開催までの日数が極めて限られております。絶対に事業のおくれは許されません。また、県の施行部分もありますので、連携を密にいたしまして、万全の体制で取り組んでまいる所存でございます。  さらに、さきにとやま緑化祭の成功に向けまして、市内の各界各層から成ります「第13回全国都市緑化とやまフェア高岡市推進委員会」を設立をいたしまして、市民の多くの皆様の御賛同を賜るなど、おかげさまで諸準備につきましてはおおむね順調に進んでいるものと理解をいたしております。今後とも、市議会並びに市民の皆様方のますますの御支援、御協力を賜りますようお願い申し上げます。  次に、おとぎの森公園等の駐車場についての御質問にお答えをいたします。  駐車場対策につきましては、市街地を中心とした会場計画でもあることもありまして、大変苦慮しているのが実際でございます。先ほど申し上げましたとおり、目標入場者数が両会場で60万から70万人程度と見込んだ場合、これまでの開催実績から推測をしますと、平日のピーク時で1千数百台、これについては問題がないと理解をいたしております。日曜、祝祭日等のピーク時においては、少なくとも 4,000台程度の駐車スペースが必要と試算をいたしております。このことから、現在、県とも協議を重ねているところでありますが、高岡おとぎの森公園会場におきましては、公園内に一部を確保いたします。また、スポーツコアの体育館建設予定地等を、また日曜日等、混み合う日には卸売市場の駐車場施設も借用したり、また、古城公園会場におきましては、近隣の文教施設でございますとか、あるいは市の職員駐車場等も含めて検討を行っているところでございます。  なお、とやま緑化祭の駐車場対策の一環といたしまして、運転免許センター予定地を高岡おとぎの森公園周辺に確保してはどうかという御提案でございます。大変貴重な御提案でございます。ただ、富山県とのこの問題の事業の調整がございます。また、農政局との農地転用等を含む手続もございます。さらに、地元とのコンセンサスを得るための調整等々、大変難しい課題も多く、早急に調整することは大変困難でございます。したがいまして、貴重な御提案として受けとめてまいりたいと存じます。  以上で、答弁とさせていただきます。 30 ◯議長(柳清利勝君) 建設部長 橘 澄夫君。       〔建設部長(橘 澄夫君)登壇〕 31 ◯建設部長(橘 澄夫君) 二上議員の克雪対策の具体策につきましての御質問にお答え申し上げます。  まず第1点目の、市道の消雪や流雪設備の計画についてでございます。  本市では、市民生活や産業活動が冬期においても他の季節と変わらない活動ができるよう、地域に適した「雪に強いまちづくり」に取り組んでいるところであります。特に、降雪期におきましても活発に日常生活が活動できる幹線市道の交通を確保することにより、安全で明るい地域社会の形成に努めているところでございます。本市の道路除雪対策につきましては、機械除雪を基本としながら、地下水を利用した消雪施設や河川水、農業用水等の表流水による消雪施設・流雪溝・消網板等の整備に努めているところであります。  市施工の消雪施設の設置につきましては、地下水保全の立場から地下水利用による消雪施設は抑制の方針とし、駅や総合病院等の公共施設への連絡道路やバス路線等の主要幹線道路以外は、機械除雪によることとしているのであります。なお、これら幹線道路のうち、河川水を利用できる路線につきましては、河川水利用により施設の整備を行っているところであります。  また、本市におきましては、潤いと魅力あるまちづくりの一環といたしまして、路面を都市景観に配慮し、石張り、タイル等により整備をいたしておりますが、このような道路は機械除雪が困難なことから、やむを得ず地下水による消雪施設を設置してきたところであります。  今後の計画につきましては、地下水保全の立場から引き続き河川水及び農業用水等の表流水の取水可能な地区におきまして、主要幹線道路等を中心に施設の整備を図ってまいりたいと考えております。  なお、市施工と助成を受けた民間消雪との間に不公平があるのではないかとの御指摘でありますが、これは幹線市道は、都市基盤形成上、また市民生活を営む上での骨格となる重要な道路であり、交通の集中、分散機能を担っており、一時たりとも交通の停滞は許されない重要路線であることから、市において施工いたしているものであります。これに対しまして、地域の住民が利用している市道は、主に生活道路として利用されており、基本的には機械除雪で対応いたしているところであります。ただ、一部に、既存水源の利用可能な地区につきまして、有効活用の面から、一部市の補助金を受け、民間消雪が行われているものであります。  なお、民間消雪の施設に、修繕や更新をすることに補助制度があるかとのお尋ねでございますが、現在のところ設けられておりませんので、引き続き管理組合において維持管理をお願いするものでありますが、今後、検討してまいりたいと考えております。  また一方、既存水源のある設置地区と既存水源のない未設置地区との間で、雪対策上不公平が生じているのではないかとの御指摘でございますが、この点につきましては、既存水源のある地区が特にそのことによって有利とならないよう地元が一部負担を行い整備されているのであります。  また、既存水源のない地区につきましては、市の除雪路線に組み入れているほか、小型除排雪機械の貸与による地域ぐるみ除排雪事業などを行い、除排雪にできるだけの配慮を行っているところでございます。  次に、下水処理水や河川水の高度利用についてお答えいたします。  下水処理水利用の消雪施設といたしましては、富山県が61年度から平成3年度にかけまして、富山市浜黒崎処理場の処理水を利用し、国道 415号におきまして延長 2,900メートル施工されたのが最初であります。その後、二上浄化センターの処理水を利用し、平成2年度から平成7年度までの6カ年計画で、浄化センターに隣接する主要地方道高岡環状線におきまして延長 3,450メートルが施工されております。  下水処理水の消雪施設につきましては、本市が管理する四屋及び伏木下水処理場で、冬期の本年1月から2月における夜間の時間当たり最小処理水量は、四屋下水処理場で 665立方メートル、伏木下水処理場で 150立方メートルで、水温はいずれも7度となっております。これを消雪に利用した場合には、四屋の処理水では1万 5,500平方メートル、伏木の処理水では 3,500平方メートルの道路消雪が可能であります。伏木下水処理場につきましては、処理水量も少ないことから活用は困難と考えられますが、四屋下水処理場の処理水の利用につきましては、地子木橋の雪捨て場周辺のアクセス道路が考えられるのであります。しかしながら、処理水利用につきましては、今後、「下水処理水の修景・親水利用水質検討マニュアル(案)」による水質基準や水量、維持管理上の経費面を含めた課題につきまして、今後十分検討しなければならないと考えているところでございます。  次に、河川水利用の計画といたしましては、現在、富山県におきまして「消流雪用水導入事業」が進められております。この事業は、水量豊富な河川から導水路等の整備を行うことにより、市街地を流れる準用河川等に消流雪用水を導入し、消流雪用水としての水源を確保する事業であります。現在、富山県が施工中の「消流雪用水導入事業」では、千保川右岸大町地内で取水し、平米小学校横の米島用水まで導水し、同用水を流雪溝として活用するものであります。また、清水町地内の市道清水町3丁目・泉町2号線におきましても、千保川右岸の鐘紡町地内で取水し、流雪溝を整備する計画となっております。本市では、この県の「消流雪用水導入事業」の水源の一部を活用し、導水ルートであります市道本町・内免2丁目線の大町地内での延長 460メートル及び市道木舟町・大坪町1丁目線の大坪町1丁目地内におきまして 500メートル、合計 960メートルの消雪施設整備を計画しているところでございます。このほか、本市では、平成7年度完成を目指し、「積雪対策下水道事業」として、古城公園濠からの排水を冬期間流雪溝として利用する事業も施工いたしているところであります。  以上で、私に対する御質問の答弁とさせていただきます。 32 ◯議長(柳清利勝君) 教育委員長 市堰英之君。       〔教育委員長(市堰英之君)登壇〕 33 ◯教育委員長(市堰英之君) 3番 二上桂介議員の児童・生徒の教育環境についての私に対する御質問にお答えをいたします。  本市におきましては、「社会の変化に対応し、人間性豊かで創造力と実践力を持つ、心身ともに健全な児童・生徒の育成」を学校教育の指導方針に掲げております。具体的には、教育から生涯学習へという時代の流れの中で、まず、みずから主体的に学習しようとする態度・能力を育てるとともに、文化活動やスポーツ活動、ボランティア活動に積極的に取り組んで心身を鍛え、さらに友達との友情を深め、互いの人格を尊重し合い、助け合って生きる心豊かな児童・生徒の育成を目指しております。各学校におきましては、校長先生をはじめ教職員が一丸となってその実現に向けて真摯な研究実践を積み重ねております。特に、地域社会に根差した開かれた学校運営を推進するために、家庭や地域社会との連携を深めることはもとより、地域社会の教育機能を積極的に活用することを学校運営の柱にしております。  心身障害児の教育につきましては、就学指導委員会を設置し、個々の障害児がその障害の種類や程度に応じて適切な教育を受けられるように配慮いたしております。特に、平成5年度からは普通学級に在籍する心身に軽度の障害がある児童・生徒に対しまして、特別の指導を行う通級学級を開設しております。  登校拒否を中心とした不適応児童・生徒への対応につきましては、学校で担任を中心として全校的な支援体制を整えるとともに、市内中学校へのカウンセリング指導員の配置やスーパーバイザーの指導・助言のもとに、専任相談員がメンタルアドバイザーとして相談に当たる「適応指導教室」の設置、教育相談協力推進員による家庭の訪問相談等により、個々の児童・生徒の実態に応じた支援ができるように配慮しているところでございます。  一方、教育施設・設備の整備につきましては、小・中学校の校舎改築事業が市当局の深い御理解のもとに行われ、教育環境が年々整えられているところであります。また、文化面では「万葉のふるさとづくり」の一環として、市民参加による野外音楽劇「越中万葉夢幻譚」の実施など数々の施策が講じられてきております。これらは全国的にも高い評価を受けていると伺っております。また、「文化の森」に創設された新美術館が、その基本性格に基づいて、高岡市の美術館として活力ある存在感を醸し出す情報を発信する基地となるよう期待しているところであります。  さらに、体育施設につきましては、高岡スポーツコアの整備、県営高岡総合プールの建設などが行われ、生涯スポーツの拠点づくりとして機能するものと考えております。  次代を担う青少年の健全育成のため、わけても義務教育年代の児童・生徒を取り巻く教育環境につきましては、今も申し述べましたとおり、市当局、地域社会、家庭、学校等において、その整備・充実に努めているところであります。今後とも、社会教育諸団体の方々の御協力を得ながら、心身ともに健康で創造性豊かな児童・生徒の育成が図られるよう努力してまいりたいと考えております。  以上で、二上議員の御質問に対する答弁とさせていただきます。 34 ◯議長(柳清利勝君) 教育長 篠島 満君。       〔教育長(篠島 満君)登壇〕 35 ◯教育長(篠島 満君) 二上議員の第6回全国生涯学習フェスティバルについての御質問にお答えいたします。  まず、開催準備の現況についてであります。  全国生涯学習フェスティバルは、生涯学習活動の場を全国的な規模で提供することによって、国民一人ひとりの学習への意欲と参加を促し、その成果を全国へ、そして世界へ発信する祭典であります。本年10月に本県で開催される「第6回全国生涯学習フェスティバル」は、昨年愛知県で開催された「第5回フェスティバル」での実行委員会主催事業数 254をはるかに超え、283 事業の参加を見ているのであります。本市においても39事業が10月6日から10日の5日間に集中して、県高岡文化ホールや古城公園などを中心に開催される運びとなっております。さらに、9月から11月の3カ月間に行われる協賛事業も39に上っており、合計78事業がこのフェスティバルに参加することになっております。また、富山産業展示館を主会場とする生涯学習見本市には、生涯学習を通して「万葉のふるさとづくり」を展開している本市の学習実態を、2小間、約13平米を使用し、写真やビデオ、版画、染織作品など、視覚、聴覚の両方から訴える展示を行うことといたしております。  本市で開催するフェスティバルは、「万葉のロマン~詩情ゆたかな文化のふるさと」をコンセプトに、メーン事業として「高岡万葉シンポジウム」「万葉集全20巻朗唱の会」「ラジオウォーク万葉」の3つをセットに開催し、「語る・集う・唱う・歩く」の事業への参加を通して万葉を満喫していただくことにいたしております。  応募状況については、高岡万葉シンポジウムでは、県外からは既に 130名、「万葉集全20巻朗唱の会」の朗唱者のうち、25都道府県から約 300名の申し込みが今見込まれております。計画されたそれぞれの事業が広がりと深まりを持って、相互に相乗効果を発揮するために、教育委員会だけでなく、他の部局と連絡を密にとりながら事業の推進に努力を重ねているところであります。  次に、動員計画の概要についてであります。  生涯学習とは、みずからの意志に基づいて生涯を通じて学び続ける自発的・自主的な行為であり、「まなびピア」の特徴もこの自発性を重要視して、各種団体の自主的な参加による事業を生かした持ち寄り参加方式によるものであります。これを「まなびピア方式」と呼び、全国生涯学習フェスティバルの基本的な姿勢としているのであります。この観点から、動員体制については、市民の自発的な意思を促し、会場へと足を運んでいただくための方策、つまり情報の周知徹底を図ることが肝要であると考えております。県実行委員会では、約30万人以上の参加規模を見込んで、新聞・テレビ・雑誌などさまざまなメディアを利用して、県内はもとより全国へ向かって情報活動に専心いたしております。  会場と会場を結ぶ交通機関としては、富山産業展示館などで開催される生涯学習見本市及びマナビィ広場とJR富山駅をシャトルバスが15分間隔で運行し、参加者の利便を図ることといたしております。また、10月6日には、県政バス教室「わたしの発見生涯“楽習”コース」、こういったものがあり、4台のバスが高岡を出発点として見本市やマナビィ広場、小杉町文化ホールを見学する体制をとることといたしております。  本市の情報・宣伝活動としては、まず例年とり行ってきた「万葉まつり」のPRに加えて、イベント・キャンペーンとして、まずオタヤ大和前での「100 日前プレイベント」、そしてセリオ横、万葉の杜での「七夕まつりのキャンペーンと七夕の設置」、古城公園「越中万葉夢幻譚」でのキャンペーン、JR高岡駅前での「30日前キャンペーン」などにおいて、鼓笛隊パレードやモチつき太鼓の実演とともに、ミス万葉などを登用してイベントカレンダーや紙風船の配布を行ってきたところであります。  また、広報活動として、「市民と市政」9月号で、高岡会場での全事業を紹介するとともに、各自治会の御協力をいただきまして、「イベントカレンダー」の世帯回覧をお願いしているところでありますが、今後このイベントカレンダー1万部を各施設・団体へ配布するとともに、小学生から高校生全員に「抜粋版パンフレット」の配布を計画いたしております。さらに、市庁舎壁面に懸垂幕を、またイベント会場周辺にはのぼり旗を設置しており、各種の案内・誘導看板の設置についても準備いたしているところでございます。今後とも、県・市・関係団体の連携を密に図りながら、キャンペーン行動や情報提供によって積極的なPR活動に努め、市内外からの多くの方々の参加を得て、本フェスティバルが成功するように取り組んでまいりたいと考えております。  以上、二上議員の御質問に対する答弁といたします。 36 ◯議長(柳清利勝君) この際、しばらく休憩いたします。               休             憩   ────────────・─────────────・────────────                                 休憩 午後4時11分                                 再開 午後4時23分   ────────────・─────────────・────────────               再             開 37 ◯議長(柳清利勝君) 休憩前に引き続き、本会議を再開いたします。  この際、本日の会議時間は、議事の都合であらかじめこれを延長いたします。  個別質問、質疑を続行いたします。8番 竹沢康子君。       〔8番(竹沢康子君)登壇〕 38 ◯8番(竹沢康子君) 市民待望の高岡市民病院改築計画基本設計がこのほどでき上がり、いよいよ改築へと始動し始めましたことは大変喜ばしく、今後、実施設計へと進められる中で、計画のより一層の充実とすべての工事の安全を願うものであります。  ところで、富山県はがんによる死亡率の高い県であります。平成4年のデータですが、がんによる死亡率は、人口10万人に対する比率は全国平均では 187.8人、富山県では 219.9人、高岡市は 245.6人と高い数値を示しております。平成4年に亡くなられた市民は 1,436人でありました。そのうち、がんで死亡された方は 429人で、死亡者の29.9%を占めており、3人に1人ががんで亡くなられるという現状です。私は、20年間、胃腸外科の病院に勤務した経験があります。がんと闘う患者さんの痛みや吐き気、食欲不振、精神的な不安や苦しみをたくさん見てまいりました。  そのころは告知などとんでもないという時代で、院長はじめ職員全員が患者さんに本当の病名を知られないように苦労したものでした。近年では、告知は医療者の普遍的な技術と考えられつつあります。また、患者自身が告知を希望し、主体的に治療に取り組む人もふえていると仄聞しております。インフォームド・コンセント(説明と同意)がきちんと行われ、がん告知が広がり、人々が自分の生き方を自分で決めて人生を送るように、自分の死を見詰め、自分の生をいかに全うするかという考えが広まるとき、病院には緩和ケア病棟の設置がごく普通のこととなるだろうと思います。今のところ、全国における緩和ケア病棟承認施設は、平成6年2月現在で12施設 253床ということです。これ以後、緩和ケア病棟のことをPCU(palliativ care unit)と呼ばせていただきます。  私は、先日、全国の地方自治体病院としては、唯一PCUを開設している富山県立中央病院を視察させていただき、関係者の方々にお話を聞かせていただきました。病院内の通路は工事中で大変混雑しておりましたが、9階北のPCUは、病室や床が木目調で家庭的な雰囲気で、サンルームは東向き、全面ガラス張りでとても明るく、廊下や病室も広く、ゆとりある感じでした。そして、何といっても、看護婦さんたちの笑顔のすばらしさが印象的でした。県立中央病院は、平成4年6月にPCUが開設され、昨年3月に認可を受けております。このPCUの計画は、昭和62年4月、病院の改築にあわせて新しい病院構想の一環としてターミナルケアの実施計画が盛り込まれました。これはふえるがん人口に対して、従来の延命のみを中心とした医療だけでなく、真のクオリティオブライフを求め、ターミナルケアの推進を考えていた国の動きにいち早く対応し、実行に移されたようです。  その後、開設までの5年間には、ターミナルケア研究会を発足させ、「知識の習得と人材育成」「PCUの基本理念と院内全スタッフの正しい理解」、また、「院外・住民への啓蒙活動」などを展開されました。開設された平成4年6月1日から本年8月31日までの2年3カ月の間のこのPCU入院患者数は 193人で、この中には再入院22人を含みます。入院患者の男女比は、男性49%、女性51%、平均年齢は64.4歳。平均在院日数は46.2日。告知を受けていた人は44.4%、告知は受けないが、病状認識があった人は21.1%、病名や病状について全く知らない人は34.5%。入院患者の住居に関しては、富山市内の人が 102名、富山市以外の県人が61名、県外から8人、高岡市からは3人の方が入院しておられました。このところ、PCUへの関心も高く、医療関係誌から取材を受けたり、ことしに入ってからは北九州市や川崎市など、自治体からの見学があるということです。また、診療報酬については、定額医療で、1人1日 3,300点で、現在のところ収支とんとんというところですと話しておられました。  以上、県立中央病院のPCUの状況でございました。  PCUは、基本的には末期がん患者を対象とし、肉体的、精神的苦痛を持つ患者の症状緩和を目的とするわけですが、たとえ、がんなど病に侵されることがなかったとしても、人間は生まれたときから死んでいく存在であり、結局ほとんどすべての人が寿命の最後に向かってターミナルの時期を一定期間耐えていかねばなりません。現在、それぞれの病棟で分散型の痛みのコントロールがなされ、独自のスタイルでそれなりのターミナルケアがなされていると思いますが、ターミナルケアが単に死んでいくための症状緩和だけの問題ではなくて、死んでいくときに人間は何を本当に必要としているのかを通して、もう一度人間の生き方を見直す、また、医療、福祉をどう見直していくかというところに進まなければいけないのではないかと思います。「施設ターミナルケア」「在宅ターミナルケア」などについては、今後問題になるところではありますが、何といっても重要なのは、患者自身の自己決定権を大切にすることであり、患者さんが何を希望しているのかを基本にしてほしいと思います。
     平成元年3月に策定されております「富山県地域医療計画」の第13節の中でも、「ターミナルケアの推進は、看護のあり方そのものにも通じるものとして、公的病院、民間病院においてもターミナルケアへの取り組みを進めることが必要である」と述べております。新しい市民病院に求められるものは多々ありましょうが、市民に信頼される21世紀の高岡市民病院として、ターミナルケアの位置づけはぜひとも必要と思いますが、いかがでしょうか。  初めに、開設者である佐藤市長さんにお尋ねいたします。改築後、市民病院に緩和ケア病棟をつくるお考えはおありでしょうか。  次に、奥田病院長にお尋ねいたします。市民病院に「ターミナルケア研究会」のような、病院内での研究会を設けるお考えはおありでしょうか。また、施設ターミナルケアと在宅ターミナルケアについては、どのように考えておれらるのか御所見を賜りたいと思います。  次に、高岡市老人保健福祉計画の推進についてお尋ねいたします。  ホームヘルパー10万人計画などを掲げた国のゴールドプランに沿って、本年3月末までに全国の市町村において、我がまちのゴールドプランの策定を終えました。その結果、ホームヘルパーの整備目標は、総量16万 8,000人を超え、現行10万人からホームヘルパーを20万人に倍増することやショートステイを5万人分から6万人分へ、また、特別養護老人ホーム24万人分から30万人分へ変更しなければならない新しい新ゴールドプランがうわさされ、新聞などにも載せられております。  さて、我が高岡市におきましても、期待の「ほのぼの高岡福祉(しあわせ)プラン」、高岡市老人保健福祉計画が本年3月に立派に策定を終え、4月からいよいよスタートいたしました。「高齢者が健康で生きがいをもち安心して暮らせるまちづくり」を基本目標とし、住みなれた地域で「だれでも、いつでも、どこでも」必要なサービスが受けられることを目指すこの福祉プランは、我がまちで安心して老いるための身近な計画であり、市民と行政の取り組みいかんによっては、単なるサービス供給計画にとどまらず、住民参加のまちづくりを進める確実な一歩になるはずです。とはいうものの、やはりこれはあくまでも高岡市の行政計画であり、行政による着実な施策の展開が基本であります。まず、庁内の関連各課による福祉プラン推進会議などで熱心な意見交換があり、綿密な調整のもと実施されるべきものであると理解いたしております。  高齢者福祉の問題は、ひときわ女性たちにかかわり深く、女性プランとも重なる部分が多く、大いに期待するものであります。また、事業実績の分析やサービス目標量を着実に達成していくための点検機能を持つ機関は、福祉のまちづくりに向けて大きな役割を果たすと思いますが、どのようなメンバーで組織されているのでしょうか。もし、まだ組織されていないのであれば、ぜひ女性委員を多く含めて早速設置されるよう提案するものであります。  「ほのぼの高岡福祉プラン」は、1999年までの整備目標と供給体制、方法が示されており、計画を全部読めば、自分たちの老後はどうなるのかをイメージすることができますが、市民にとってはわかりにくい部分も多く、特に配布用の概要版を見ても、今サービスを必要としている利用者側に立っての冊子とは思えないのではないでしょうか。また、利用者のためのしおりもありますが、これも必ずしも利用者の立場に立って作成されているとは言いがたいのではないでしょうか。今や福祉計画の推進は市民のための政治のバロメーターとも言われており、この際、使う人の立場に立った見やすい、保健福祉制度案内のための冊子「高齢者福祉の手引」をつくり、効果的な方法で配布する必要があるのではないでしょうか。  一方、福祉サービスの利用度を高めるためには、まず市民に知ってもらうこと、そして、社会福祉の理解を深めることが重要であると思います。このプランを広く市民の皆さんに知ってもらうために、各小学校または中学校の校下単位で地域懇談会の開催も必要でありましょう。と申しますのは、高岡市女性プランの推進のために、各中学校校下において女性プラン地区別懇談会が既に6地区で開催されております。おのおのの校下で特色ある懇談会が催され、大変好評で効果を上げていると聞いております。このように市民へ直接働きかけるという積極的な出前行政が功を奏するのではないでしょうか。このような話し合いがなされることによって、マンパワーの確保やホームヘルパー、ショートステイ、デイサービスの在宅福祉の3本柱と言われるサービス事業の利用拡大にもつながるものと考えられるのであります。  「ほのぼの高岡福祉プラン」によりますと、市民が主体的に地域福祉活動を行い、行政はその責務を果たしつつ支援する相互の協力体制により推進するとありますが、相互の協力体制の前にまず市民に知ってもらうこと、そして理解してもらうことから始めなければならないと思います。8月9日の読売新聞に、富山行政監察事務所の県内の在宅老人福祉対策事業に関する監察結果の中に、「ホームヘルパーやデイサービスセンターの利用率の低さを指摘し、利用率が低いのは行政側に問題がある。自治体はもっとPR活動に力を入れるべきだ」と結論づけ、また、「住民福祉のためには、自治体は啓発活動に力を注ぐべきだ」とも話しているとあります。私も共感いたしました。  以上、いろいろと述べてまいりましたが、私の提案を踏まえて福祉保健部長さんに以下5点について質問いたします。  庁内推進体制や審議機関など、どのようなメンバーで組織され、どのような話し合いがありましたか。  2、今後どのように進められる予定ですか。  3、中間年の平成9年度の具体的目標数値などを設定してはどうでしょうか。  4、使う側に立った総合的な高齢者福祉の手引(保健福祉制度案内)の冊子をつくり、配布してはどうでしょうか。  5、地区別に懇談会などを開催し、出前行政をしてはどうでしょうか。  以上で、質問を終わります。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━               答             弁 39 ◯議長(柳清利勝君) 当局の答弁を求めます。市長 佐藤孝志君。       〔市長(佐藤孝志君)登壇〕 40 ◯市長(佐藤孝志君) 8番 竹沢議員の市民病院に緩和ケア病棟を設置する考えはとの御質問にお答え申し上げます。  市民病院改築に当たりましての基本理念につきましては、さきの自民クラブの代表質問の際にお答え申し上げましたとおり、高岡医療圏における中核的な基幹病院として、近代医療に対応可能な施設・設備を備え、患者中心の医療を念頭に置いて、患者サービスの向上を図り、もって地域の人々に信頼される病院とすることを第一義といたしております。  そして、医療圏における役割分担を認識した二次医療及び三次的医療対応に重点を置いた医療を提供し、極めて高度・特殊な医療を除き医療圏内で完結できるように努めることとしております。このため、重症患者対策といたしましては、生命の危機に瀕した重症患者に対し、呼吸、循環代謝等を濃密に監視しながら、最先端の技術を駆使した集中的な治療を行い、救命へと導くためにICUを設置するとともに、心筋梗塞患者の救命のためのCCUを設置することにいたしております。救急医療につきましても、救急医療体制の中心的な役割を担当し、他の医療機関との協調・連携により、地域における救急医療体制の確立に努めることなどを最優先に改築を進める考えでございます。  さて、御指摘のありました緩和ケア病棟の設置についてでございます。緩和ケア病棟につきましては、いろんなことが言われておりますけれども、まず1つは、主として、末期の悪性腫瘍の患者を入院させ、肉体的・精神的苦痛を持つ患者さんの症状緩和を目的とすること。2つ目には、家庭的な雰囲気の中で生活ができるように配慮すること。3つ目は、この緩和ケア病棟は末期の悪性腫瘍患者のリハビリテーションの場であること。また、4つ目には、患者御自身や御家族がこのような病棟において治療を受けることを了解されていること。こういうことが必要になっていると指摘されているのでございます。  市民病院の改築に当たりましては、これらのことを考慮いたしまして、個室の割合を高くすると──2割にするわけでございますけれども──高くするとともに、食堂兼談話室とかカンファレンスルームとか家族室等を配置いたしまして快適な療養環境を確保することにいたしておりまして、現段階では緩和ケアにつきましては専門の病棟を設置せずに、各病棟でターミナルケアの理念を徹底させて、それぞれ対応していきたいと、かように考えている次第でございます。  以上をもちまして、竹沢議員の私に対する御質問の答弁とさせていただきます。 41 ◯議長(柳清利勝君) 福祉保健部長 榊原知文君。       〔福祉保健部長(榊原知文君)登壇〕 42 ◯福祉保健部長(榊原知文君) 竹沢議員の老人保健福祉計画を推進するについて具体的な方策はどうかの御質問にお答えをいたします。  初めに、庁内推進体制や審議機関などの組織でございますが、老人保健福祉計画につきましては、庁内では福祉保健部の各課と企画担当課によります庁内策定委員会及び関係部課によります調整会議の検討を経て策定したものでございまして、推進体制につきましてもこれらを活用しながら、計画達成度のチェックや今後の見通しを含めまして検討を行っていきたいと考えております。また、審議機関につきましては、今後、今年度の事業の実施状況が明らかになる時期を目安といたしまして、策定委員会とは別の組織として設置いたし、事業実績の分析や事業効果をより高めるための検討を行っていく予定でございます。また、案ではございますが、老人保健福祉計画にかかわる達成度のチェックだけではなく、高齢者対策にかかわる問題を広く協議、検討する機能を持たせていったらどうかとも考えており、組織の構成に当たりましては、議員の御指摘の内容も踏まえまして検討していきたいと考えております。  次に、今後どのように進めるのかでございますが、計画の推進に当たりましては、今ほども申し上げましたとおり、庁内では福祉保健部を中心としつつ、他の関係部課との連携も十分に図りながら進めていきたいと考えております。また、市民へのサービスの普及、推進に当たりましては、民生委員や地域福祉活動員に対する研修や団体等の会議、各種の広報などあらゆる機会をとらえまして、計画の概要を説明したり、各種の在宅サービスを気軽に利用していただけるよう、また、在宅サービスの利用者に対しまして、温かい理解を示されるようPRに努めるとともに、他方、より幅広い時間帯でのサービスを行うホームヘルプサービスのチーム制やショートステイにおけるミドルステイ制度の導入など内容の充実を図りながら、市民にサービスの内容をよく理解してもらうことにより利用を促進いたし、計画を推進していきたいというふうに考えております。  次に、中間年の具体的な目標値を設定してはどうかでございますが、計画の整備目標につきましては、先ほども申し上げましたとおり、毎年度、進捗度を検討していくことにしておりますので、計画書にも盛り込んでいるとおり、必要があれば適時見直しをすることといたしておりますので、中間年における数値は必要ないのではないかというふうに考えております。  次に、高齢者福祉の手引を作成、配布してはどうかでございますが、高齢者福祉を推進していくためには、日ごろから広く市民の方々に高齢者福祉に関する制度の内容や活用方法を十分知っていただくことが必要でございます。そのために、市では高齢者の福祉・保健・医療サービスの内容やそれらのサービスをどのようにしたら利用できるか、どこで手続をすればよいか等を総合的にわかりやすく、漫画等も交えまして説明した「おとしよりのための福祉・保健・医療サービス」という18ページにわたるパンフレットを作成いたしまして、市民の皆様方には、市の窓口や地域での会合で広くお渡ししているほか、高齢者福祉に積極的に御協力をいただいております民生委員の皆様方や福祉・医療の連携を強めるために市内の医療機関、また多くの市民の方々が利用される公立また民間の福祉施設などに広く配置しているところでございます。また、今年度において改訂されます市の窓口事務全般について説明する小冊子「窓口ガイド」にも高齢者の福祉・保健・医療サービスにつきまして載せていただくことといたしております。この点で御理解をお願いいたしたいと存じます。  次に、地区別の懇談会の開催でございます。老人保健福祉計画に沿いまして、在宅福祉サービスを拡充していくためには、ホームヘルパーやデイサービスセンター、ショートステイ等の福祉サービスの提供体制を充実させるとともに、これらのサービスに対しまして理解を広げ、利用者の増加を図っていくことが必要でございます。このため、老人保健福祉計画におきまして、モデル地区を設定いたしまして、その地区における地域総合福祉活動グループの活動を活性化することにより、保健サービスの周知徹底と適切なサービス提供体制を確保していくことといたしております。  このモデル地区でございますが、老人保健福祉計画の計画期間内には4地区程度を予定いたしております。今年度は、2地区において、それぞれの地域の実情を踏まえた方法で地区の福祉強化に取り組み始めていただいているところでございます。将来的には、このモデル地区での実践活動の成果を踏まえまして、保健福祉サービスの周知徹底と適切なサービス提供体制の確保を全市的な方法として実施していきたいと考えているところでございます。  さらに、議員御提案のような地区別懇談会を開催することは、保健福祉サービスの徹底を図るよい方法だと考えておりますけれども、具体的にどのような方法で、どのような内容で開催するかにつきまして、今後、関係の方々とも協議しながら検討していきたいというふうに考えております。  以上で、答弁とさせていただきます。 43 ◯議長(柳清利勝君) 市民病院長 奥田洽爾君。       〔市民病院長(奥田洽爾君)登壇〕 44 ◯市民病院長(奥田洽爾君) ターミナルケア研究会ような研究会を病院内に設置する考えはないかとの御質問でありますが、言うまでもなく、末期のがん患者が残された日々を心安らかに、人間として尊厳を保ちながら過ごせるようなターミナルケアの充実に当たっては、疼痛、吐き気、精神的苦痛などに対する適切な対応を、医師や看護婦を中心とする医療従事者のターミナルケアに関する十分な研修、患者の入院施設・設備の整備の方向などが重要であります。そのために、今までも取り組んできておりますが、議員提案にありますように、さらにより組織的なターミナルケアについての研究の場も考えていきたいと思います。  また、在宅あるいは施設ターミナルケアについて、病院全体として取り組むためには、院内医療スタッフ全員の正しい知識と理解が必要であると考えております。さらには、病名の告知やインフォームドコンセントの徹底、患者・家族の理解と協力が不可欠であり、クリアしなければならない問題も多いので、さらにケースワーカー・ボランティア・ホームドクター等との連携も含めて、今後検討していく必要があると考えております。  次に、施設ターミナルケアと在宅ケアについての考え方の質問でございますが、ターミナルケアは肉体的な苦痛を取り除くための治療をするだけでなく、精神的な苦痛・孤独・不安を軽減し、患者さんや家族とともに生命の意義を考え、最期まで人間らしく尊厳を持って有意義に生きることができるように援助していくことであると考えております。  ターミナルケアには、大別すると、在宅ターミナルケアと施設ターミナルケアに分けられます。在宅ターミナルケアにつきましては、どういうシステムをつくれば在宅で患者さんを援助していくことができるか、さらに検討しなければならない問題も多いと思います。在宅ターミナルケアを実現するには、まず、訪問する医師や看護婦を確保することが必要であり、また一方、患者さんは自分が自宅に帰りたいけれども、家族の方はこのような病状で帰ってこられては世話ができないということも考えられますので、家族に対する末期がんのたどる道を教育することも重要であると思います。  そして、施設ターミナルケアは、在宅ターミナルケアを行うことが困難になったときに受け入れ場所が必要となり、その場所として何かがあったときに直ちに入院でき、専門的な医療スタッフにより末期がんの患者さんの苦痛を緩和できる最終的な施設が必要であると考えております。また、施設ケアから、時には在宅ケアの移行も図るべきであり、施設ケアか在宅ケアかは患者の状態などによっても違いますが、最終的には患者自身が選択すべきものであると思います。したがいまして、終末期を迎える選択肢として在宅あるいは施設ターミナルケアがあり、一番大切なことは、尊厳を持って人間らしく最期のときまで過ごすことで、市民病院におきましては、当分、専門病棟は考えずに、各病棟でターミナルケアの理念を踏まえながら対応していきたいと思っております。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 45 ◯議長(柳清利勝君) 15番 石灰昭光君。       〔15番(石灰昭光君)登壇〕 46 ◯15番(石灰昭光君) 先般、私は親しくつき合っていた友人の死に直面し、病名を知らされて、私自身健康であることの大切さを感じました。あわせて、富山県日中議員連盟会長で、昨年10月、私たちの訪中団の団長としてリーダーシップを発揮され、元気に9日間の公式訪問をはじめ交流を進めていただきました県会議員、元議長・吉田清治氏や、さらには私の母校の大先輩であり、私たち議員の大先輩でありました元議長・島崎吉男氏の悲報に接し、亡くなられた皆さんの御冥福をお祈り申し上げます。  そうして、私は、女、男を論ずる前に、改めて健常であること、生かされていることへの感謝の念を強く感じたのであります。何ら悪い兆候も前ぶれもなかったのに、どうして突然の死を迎えたのかと、若くして亡くなった友人をしのびながら、今、自問自答を繰り返していました。私たちの周りには、同じ人間として、同じ国民として生まれ、生まれながらにして心身に障害を持った人、子供のころに病気やけが、事故で障害になった人、さらには後年突然として障害になった人など、さまざまな形や障害を抱えた方々があり、また、今、現在は健康で生活している私たちもいつ同じ境遇にさらされるのかもしれない、予測がつかないのが現代社会ではないでしょうか。今回はこのような障害者の方々の中で、他人から臓器などの移植を受けることにより、現在の状態よりよりよい健全な生活を送ることができることを望んでおられる人たちのための支援体制についてお尋ねをいたします。  私の知る範囲では、移植により障害が改善されるケースとしては、肝臓疾患者への肝臓移植、白血病患者などへの骨髄移植、目の障害者の方への角膜移植、重度心臓疾患者への心臓移植、腎不全患者への腎臓移植などを一般的に挙げることができると思います。肝臓移植は、重症肝硬変や肝臓がんなどの患者に肝臓移植をし肝機能を改善することであり、角膜移植は、混濁した角膜を除去し、他人の正常な角膜を移植する視力回復術の一つであり、骨髄移植については、白血病などで造血機能が全くなくなった骨髄に健康者からの正常な骨髄細胞を静脈内注射で移植する方法であり、腎臓移植とは、末期の慢性腎不全患者の腎臓をほかの人の腎臓と交換する治療法で、両親など血縁関係者からの提供を受ける生体腎移植と死体腎移植があり、心臓移植は、重度の心臓疾患で、そのままでは生存できないときにほかの人の心臓を移植手術で交換することであると物の本に記してありました。  私は、現在、これらの症状で悩んでおいでる患者さんがどれほどおいでになるのか個々には定かではありませんが、かなりの方がドナー(提供者)の方を探しておいでるのは間違いないと思うのであります。仄聞したところ、腎臓疾患により、現在、人工透析を受けておいでる方は、平成3年度末調べで全国で約11万 6,000名、現在既に13万名を超えたと言われ、今なお年間に約 6,000名から 8,000名の割合で増加しておるのが現状だそうであります。本市市民の方の中でも約 200名程度が腎友会員として登録され、人工透析を受けておられるやにお聞きをいたしております。  また、このほかにも人工透析まで至らなくでも、腎臓に軽度の疾患をお持ちの方がまだおいでだとも伺っております。これらの方々の中で移植を望む方が相当数おいでるのであります。一方で、ドナーの登録をされたとしても、より新鮮な臓器移植が必要な死体腎移植や心臓移植など一刻を争う場合、現在、人の死の判定はという問題で、心臓停止をもって死とするか、脳死をもってそれと考えるかなど、法改正も含め論議されているところでありますが、しかし、それとは別にこうした症状をお持ちの方々に対して、私たちはどのような手助け、支援ができるのでしょうか。私たちは、さしあたってドナーとなって少しでも役立つこと、ドナーを探す手助けをすることしかできないと思います。しかし、たとえこれだけのことでもなかなか容易ではありません。私を含めどれだけの人がドナーになるための手続をどのようにとればよいのかを正確に知っているのでしょうか。民間では、一部ライオンズクラブなど、献腎、献眼運動に取り組んでおいでのところでありますが、行政として患者さんやドナー探しへの指導や支援策などどのように対応しておいでかお伺いいたします。  これまでの当局の取り組みにつきましては、一部腎バンク、アイバンク相談については社会福祉課で対応しておいでたようですが、この種の問題は相談業務として支援体制をとることが望ましく、保健センター内で窓口の一本化を図り、相談室あるいは相談窓口などを設け取り扱うべきだと考えますが、この点について御所見をお伺いをいたします。  また、近年話題になっております骨髄提供者に対し、有償休暇の取り入れなど、支援体制を現在、行政として取り入れておいでるものがあれば、実例も含めお聞かせください。  次に、市民の方へのドナーの必要性とドナーとしての協力方の支援についてお尋ねいたします。ドナーになる、ならないは市民の皆さん方個人個人の問題であり、たとえドナーとして登録されたとしても、摘出に対しては、本人が死後であっても家族の理解と承諾があって初めて提供していただくものであります。より多くの方にこれらの病気に対する理解とドナーの必要への理解をしていただくべく支援策が必要ではないかと考えますが、行政として、今後、広報などへ、例えば、「御存じですか、ドナーへの登録制度」など、促進記事の登載など、取り組み策があればお示しください。  これらの問題も含め、福祉行政業務は市民にとって一番身近な問題であり、職員の奉仕者としての温かい、心の通った取り組みが必要であります。健康と生きがいのあるまちづくりに努める本市として、今後、積極的に取り組む重要課題の一つではないかと考え、質問項目として取り上げました。当局の積極的な答弁を期待し、質問を終わります。  ありがとうございました。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━               答             弁 47 ◯議長(柳清利勝君) 当局の答弁を求めます。福祉保健部長 榊原知文君。       〔福祉保健部長(榊原知文君)登壇〕 48 ◯福祉保健部長(榊原知文君) 15番 石灰議員の臓器疾患者に対する支援についての御質問にお答えをいたします。  初めに、相談窓口を保健センターで一本化してはどうかでございますが、現代医学、薬学等の進歩によりまして、多くの疾病原因が解明されている一方で、いまだ医学的究明がされずに、有効な治療方法もなく、難病と言われる疾患で多くの人が苦しんでおられます。治療方法等の開発が待たれるところでございます。  このような難病の中でも、根本的な治療法は、臓器移植によらねばならないという疾病もあり、とりわけ慢性腎不全の治療方法としては、腎移植が最善の治療法とされております。これらの相談窓口を保健センターで一本化してはどうかという御質問ではございますが、難病対策は保健所で対応することとなっており、また、患者一人ひとりの病状が異なりまして、治療の適応も一様ではないことなどから、医療に関する具体的な相談は市町村の窓口では困難でございます。  一方、保健センターの健康相談窓口におきましては、臓器移植等の資料を取りそろえ、患者や家族の方々の不安解消に努めていきたいというふうに思います。啓発も含めまして、保健センターで今後対応していきたいという考えでございます。  次に、骨髄提供者に対する処遇と取り組みについてでございますが、骨髄液の提供者に関して、本市では、平成5年6月に職員の勤務時間等に関する条例施行規則を改正し、白血病等の血液難病の有効な治療法である骨髄移植のため、職員が骨髄液の提供希望者(ドナー)となり、ドナーとして必要な検査、入院等を行う場合、必要な期間を特別休暇として取り扱うこととするなど、支援体制をとっているところでございます。民間の企業等におかれましても、臓器移植を必要とする患者の置かれている窮状の理解や臓器移植登録提供者となる社会的重要性を認識していただき、このための支援として有給休暇などを取り入れ、臓器移植登録提供者となりやすい温かい配慮を期待するものでございます。  次に、市民への周知体制についてでございますが、腎不全の患者の方に対する移植は、それが成功すれば、根治治療として最善でございますが、臓器移植の場合は、ドナーと患者の組織の適合が最大の問題でありまして、せっかく移植されても患者の拒絶反応のため、治療目的が達成されない例もございます。移植が成功するか否かは、ドナーと患者の組織適合性抗原の一致、不一致が大きくかかわっているので、一般的には、この組織適合性抗原が一致するのは約 3,000人に1人の割合とされております。したがいまして、腎バンクへできるだけ多くの方々がドナーとして登録くださることが必要でございます。  腎バンクは、全国に42カ所、腎移植センターは14カ所ございまして、県内では富山医科薬科大学内に、財団法人富山県腎臓バンクがございますが、ドナーの数が、腎移植を希望される患者数に比べまして少ないのが現状でございます。現在、保健センターで行っております健康相談、健康教育の場や広報など通じまして、腎移植をはじめ臓器移植に関する正しい知識を普及・啓発いたし、一人でも多くの方々にドナーとして登録していただきますように働きかけていきたいというふうに考えております。  以上で、答弁とさせていただきます。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 49 ◯議長(柳清利勝君) 18番 金森昌義君。       〔18番(金森昌義君)登壇〕 50 ◯18番(金森昌義君) 本日最後でございます。いましばらくお許しをいただきたいと思います。  9月定例会に当たりまして、通告いたしました事項について御質問をいたしたいと思います。  少し古い話で申しわけございませんけれども、平成元年に高岡市の総合計画策定のために市民アンケート調査をまとめられた経緯がございます。その中で、設問の1つに、「あなたはこれからも高岡市に住みたいと思いますか」とあります。その集計としては、「住み続けたい」と思う方が55.8%、「できれば住み続けていたい」と思う方が26.1%と、合計81.9%の方が高岡市は自分の定住の地であると、このように考えていらっしゃるのであります。また、その中の設問5では、「生活環境に対する満足度」については、「高速道路の利用のしやすさ」「中心市街地あるいは公共施設の駐車場」が低い、つまり満足度が低いということは、不満足度が極めて高いという答えでありました。設問6では、「高岡市が力を入れるべき施策」何をしてほしいかということなんですが、1番に雪対策、2番に中心市街地・商店街の活性化、3番に高齢化対策、4番に物価消費生活、5番に行財政改革、6番に下水道整備、7番に道路整備、8番に社会福祉、9番に高速道路等の整備、10番にスポーツ・レクリエーションなど、これらが上位を占めていたのであります。市政に対するたくさんの要望がありますし、市当局の皆様方の大変な御努力によりまして、大方の要望が進展しつつありますし、解決されつつあるものがたくさんあると思います。高岡市を定住の地と考えていらっしゃる方々への期待にこたえつつあると思うものであります。が、私が過去この本会議で質問いたしましたことを踏まえて、また、設問5にあります極めて不満足度の高い高速道路の問題あるいは駐車場の問題、この2点について再々度の御質問をいたしたいと思います。  かつて私はこんな話を聞いたことがございます。これから発展しない都市の10大要素といいますか、10のものがある。1には、安全でないところ。2には、65歳以上の比率が人口の20%以上の地域。3番として、パート先、アルバイト先が少ないところ。4番として、大学、研究所の少ないところ。5番として、中心から──市の中心ですね──中心から20分以内にインターチェンジがない都市。同じく6番として、中心から40分以内に空港がないところ。7番として、反対運動の多いところ。8番として、人材の乏しいところ。9番として、駐車場の少ないところ。10番として、土地に知恵を入れないところであります。このうち、最後の項が最も重要であるのではないかと思うんです。地域の発展しないのは、知識ではなく知恵を入れないからではないでしょうか。前置きはこのくらいにいたしまして、質問に入りたいと思います。  高速交通時代を迎えまして、私ども高岡市民が待ち望んでおりました能越自動車道が、高岡市内で着工されようとしております。高岡インターチェンジ、高岡北インターチェンジ、2カ所のインターチェンジが設置され、地域の産業、経済が大きく発展をし、また、個人が行きたいときに行きたいところへ手軽に、快適に移動できるようになろうとしております。しかし、手放しで喜んでばかりはいられない話を最近よく聞くのでありますが、高速道路ができても車ばかりふえて自分たちの生活はどうなるのか。あるいはまた、今でさえ五十里のトンネルができただけで朝夕の通勤は大変な地獄になっておる。それから、早くインター周辺及び西山地域をどうするのか、開発の計画を示してくれなければ弱るというような、こんなような不安な話ばかりが耳に入ってくるのであります。  また、こんなことも聞いたこともあります。東京一極集中という言葉がありますけれども、この小さな高岡にもあると思うんです。まちの中の開発ばかりに力を入れられまして、私どもの近所を見ていただきたい。私が嫁に来てから40年間、何も変わっておらんがであります。こんなような声を聞きます。かつてこの本会議でも、西山ニュータウン建設というのでしょうか、西山開発とでも言われていたのでしょうか、とにかくこの問題で昭和54年ごろから60年にかけて、毎議会といってもいいくらいに議論があったようであります。結果、若干開発あるいは道路建設が進んだところではありますけれども、私も前に西山地域の開発計画あるいはインター周辺の土地利用についてお尋ねをしたところでございますけれども、その答弁として、西山地域の開発協議会の設置提案については、そういう動きがあれば、相談、話し合いの中へ積極的に対応するとのことでありましたが、けれども今までそんな動きがあったのでありましょうか。また、ないとすれば、なぜないのか。先ほど私が言いましたように、いろんな不満があるのになぜないのか、分析をなさったことはあるのでしょうか。行政が音頭をとるのを、地域の人は大変待っていらっしゃると思います。  それから、高岡インターチェンジ周辺については、田園居住区整備基本計画調査を実施、高岡北インターチェンジ周辺は、地域特性を考慮した土地利用等の調査を進め、地元の方々の意見や要望との調整を図りたいとの答弁でありましたが、その後の進捗状況をお示しをいただきたいのであります。  次に、高速道路に対するアクセス幹線道路問題に入りたいと思います。  高速道路が複数になったとき、その利便性を求める方策がたくさんある反面、交通の障害の問題などが発生してまいると思います。商売やレジャーなどで車の流入あるいは流出をスムーズにしなければならない。また、あるいは物流交通による大量で大型車両が市内地域へ流れ込むんですが、それを防ぐために物流基地の導入方法、あるいはまた高岡市の今後を考えたときには、伏木外港を生かすためには高速道路と直結をしなければならないと思いますけれども、そのための道路などなど、高速道路、アクセス幹線道路網の整備が大変重要であると思います。高岡市としても、道路網計画に基づいて着々と建設が進んでいるところではありますけれども、私は特に、1つには、2000年完成予定──今、若干おくれておりますけれども──伏木外港を生かすための高岡北インターチェンジから国道 160号、そして伏木港へのアクセス道路。2つには、高岡を南北に分断し、今後、土地の開発計画を再考させられるあろうと思われる高岡インターチェンジから国道8号を経て国道 156号、さらに北陸自動車小杉インターチェンジに至るアクセス道路、この2本のアクセス道路の完成度合いがこれからの高岡市にとって大切なキーになるかと思うのであります。さきの自民クラブ代表質問にもありましたけれども、改めてこの2本のアクセス道路に対する意気込みをお聞かせ願います。  続きまして、北陸自動車道高岡インターチェンジの設置についての質問に入りたいと思います。これもさきの自民クラブ代表質問の中にもありましたけれども、高岡市と北陸自動車道高岡インターチェンジ設置調査研究委員会から出された中間報告にもありますけれども、都市イメージの向上を考えると必要ではないかであり、市長答弁も多くの課題を抱えているので、幅広く意見を聞き、将来悔いのないものにしたいであったように思います。私が冒頭申し上げましたこれから発展しない都市の10大要素の中に、まちの中心部から20分以内にインターチェンジがないという都市という項目がございましたけれども、現在の高岡市は能越自動車道あるいは能越自動車道高岡インターチェンジから北陸自動車道小杉インターチェンジのアクセス道路がないときは、その項にはまっていただろうと思いますけれども、しかし、現実には、高速道路ができ、その条件が整ってきたと思います。しかし、ここで北陸自動車道に、新設の高岡インターチェンジは本当に必要なのかどうか。クエスチョンマークがついてきたのではないかなと思います。  確かに高岡市という知名度向上を考えないわけではございませんが、それよりも多くの時間と労力、費用を費やして、近々の課題として新設のインターチェンジを考えるより、いろいろ開発を行って、その結果として必要性が出てきたときに考えるという将来の課題として北陸自動車道インターチェンジを考えるべきではないでしょうか。前の市長答弁もございましたけれども、都市整備部長にお考えをお聞きいたします。  最後に、駐車場案内システムについての質問に移りたいと思います。  この問題につきましても、過去2度本会議で質問をさせていただきましたけれども、その答弁は、1回目は、今後、調査研究するでありまして、2回目は、本年と来年度、つまりは平成3年度と4年度でございますが、この2カ年で駐車場整備基本計画を策定するとの答弁をいただいたのであります。ことしの夏は帰省客にあわせてインターハイの関係者あるいは応援者などなどで、たくさんの県外ナンバーの車を市内で見受けることができました。大変うれしく思いましたし、いつもこんな状態やったらいいなと思ったのは私一人ではないと思うんであります。しかし、その方々が高岡のまちの中へ買い物で入られたときに大変困っておられた様子が見受けられました。私も幾度となく「駐車場はどこにあるがですか」と、「どう行けばいいのですか」と尋ねられたことがございます。まあ、いけないことでありますけれども、路上駐車をされて用を足した方はまだいいとして、あちこち回って、結局はあきらめてお帰りになった方が大変多いんじゃなかったかと、こういうふうに思うのであります。市内には、数多くの道路標識があり、また、それらを整備するのは大変であると思います。また、標識の施工業者が市内に少なく、これまた頭の痛いところではないかなと思うのでありますが、とにかく早急に、ましてや目の前に全国都市緑化フェアが控えていることを考えますと、駐車場案内システムは総力を挙げて設置しなければならないと思うんです。大小の規模の駐車場があり、案内システムに加入するかどうかは大変不明確なところがあると思いますけれども、あるいはまたこれから開発される地で新設の駐車場が加わってくることも考えられましょう。いろんな事情を踏まえて、システムには容量的にゆとりを持たせた設備にしなければならないと思います。また、保守・点検なども考えたときに、企画あるいは設計の段階から地元の業者の方にもプロジェクトに加わっていただかなければならないと思うんであります。そういう意味からも駐車場案内システムについては、早期の着手が必要と考えるんですが、答弁にありましたように駐車場整備基本計画が策定されたのかどうか。策定されているとすれば、内容についてもあわせてお聞かせをいただきたいと思います。  質問終わります。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━               答             弁 51 ◯議長(柳清利勝君) 当局の答弁を求めます。助役 藤井 孝君。       〔助役(藤井 孝君)登壇〕 52 ◯助役(藤井 孝君) 18番 金森議員の御質問にお答えをいたします。  御質問は、能越自動車道高岡インター、高岡北インター周辺の土地利用の確立等についてでございます。  まず初めに、西山地域の開発や能越自動車道インターチェンジ周辺の土地利用に関しまして、去る平成5年3月議会におきまして、開発協議会のような組織づくりをとの議員からの御提案があったところでございます。現在のところ、地元におきましては、伏木地区でありますとか、あるいは南部地区、中田地区に設立されておりますような「開発推進協議会」のような組織づくりの動きはないようでございます。また、この種の組織は地元の方々が主体となりまして、地域づくりやまちづくりなどの方策を研究されまして、行政は必要に応じて相談に応じたり、助言したりしていくような形が望ましいと考えております。  インター周辺の土地利用でございますが、高岡市周辺におきましては、北陸あるいは東海北陸、能越、この3自動車道の整備によりまして、人・物の交流の促進と広域化が進みまして、工業等の産業振興や都市開発の進展に大きな影響が予想されるところでございます。本市としては、これらの高速道路がもたらすプラス効果をより拡大し、マイナス効果を少しでも減少させるという考え方で都市整備を進めていくことが極めて重要であると考えております。このため、市内に2つのインターチェンジが設置されます能越自動車道の波及効果を有効に活用しまして、地域産業の伸展と都市活力の向上並びに都市イメージの向上が図られるよう、高岡及び高岡北インターチェンジへのアクセス道路を整備するとともに、両インターチェンジ周辺の土地利用についても、農業や生活環境との調和に配慮しつつ、合理的な活用を図っていかなければならないと考えております。しかし、土地利用計画を行政側で一方的に定めるのは必ずしも適当ではないのではないかと考えております。他都市におきまして、インターチェンジ周辺の施設立地の状況等をも参考にしながら、土地所有者であります地区の方々の意見や要望も踏まえまして、計画的で実現性の高いものにしていくことが必要であると考えております。  そこで、高岡インター周辺地区につきましては、これまで池田・荒屋敷地内を中心としたインター直近部につきまして、地元への提案・協議のため、将来の望ましい土地利用の考え方や地区内道路網などを検討内容とした田園居住区整備基本調査を行ってきたところであり、現在、この調査結果を地元との協議資料の一つとして活用しながら、事業促進に向け鋭意設計協議を進めているところでございます。  また、高岡北インター周辺地区につきましては、当インターは小矢部川を隔てた丘陵地に近い位置にあり、高岡インターとは異なる地理的条件を有することから、この地域特性を考慮した土地利用とそれに伴う道路整備の考え方などを検討内容とした高岡北インターチェンジ周辺地区整備基本構想調査──大変長い名前でございますけれども、こういう調査を行ってきたところであります。当調査につきましても、今後予定されております地元との協議の基礎資料として活用してまいりたいと考えております。  これら2つのインターチェンジ周辺の具体的な土地利用計画につきましては、いずれも農振農用地の指定がされているところでございます。農林事業の関係行政機関との協議や地元との設計協議等を通じた意見や要望との調整を図ることが必要になりますので、今後、産業界等における土地需要の状況把握を行いながら、能越自動車道の整備の進捗とあわせて定めていきたいと考えております。  以上で、答弁とさせていただきます。 53 ◯議長(柳清利勝君) 建設部長 橘 澄夫君。
          〔建設部長(橘 澄夫君)登壇〕 54 ◯建設部長(橘 澄夫君) 金森議員の高速交通体系についてのうち高速道路に対するアクセス幹線道路を早期にの御質問にお答え申し上げます。  能越自動車道をはじめとする高規格幹線道路や地域高規格道路は、広域レベルの交流を支え、地域間の連携を促し、港湾などの交通・物流拠点施設と有機的に連携いたしまして、都市の活性化や産業・経済・文化の発展には大変重要であり、その整備推進が必要であると考えているところであります。  まず、能越自動車道高岡北インターチェンジから交通・物流拠点施設となる伏木外港へのアクセスルートといたしましては、都市計画道路高岡北インター線から国道 160号、都市計画道路北島・牧野線、臨港道路伏木外港線を経て外港に至るルートが考えられるのであります。このアクセスルートのうち、臨港道路伏木外港線につきましては、県におきまして伏木外港建設事業にあわせまして整備される予定になっております。また、国道 160号及び北島・牧野線の長慶寺地内から能町地内までにつきましては、それぞれ国・県において整備済みとなっております。残る未整備区間となる高岡北インターチェンジから国道 160号間、延長約 1.8キロメートルの都市計画道路高岡北インター線の整備につきましては、昭和63年の能越自動車道高岡北インターチェンジ設置計画にあわせまして、同インターチェンジへのアクセス道路として計画され、県におきまして平成3年より事業化されたところであります。  事業着手以来、地権者をはじめ地元の高岡北インター線推進協議会の御協力によりまして、昨年12月と本年4月に延長約 1.5キロメートルの区間の農地につきまして、ほぼ用地取得が完了したところであります。現在、用地取得した区間におきまして鋭意工事が進められているところでございます。今後とも、富山県と十分に連携をとるとともに、地元自治会や高岡北インター線推進協議会の皆様方と十分協議しながら、早期に供用開始できるよう全力を挙げて国・県へ要望していく所存であります。  次に、能越自動車道高岡インターチェンジと北陸自動車道小杉インターチェンジを連絡する道路といたしましては、主要地方道高岡環状線と主要地方道高岡・小杉線でございますが、そのうち高岡・小杉線につきましては、小杉インターチェンジから大門町地内の県道小泉・高岡線までの区間につきましては、4車線化に向け整備が進めれているところでございます。また、南郷大橋の4車線化につきましては、さきに発表されました富山県地方道路計画によりますと、平成9年度までの第11次道路整備5カ年計画期間中に事業着手の予定となっております。お尋ねの高岡環状線につきましては、県におきまして、平成4年度南郷大橋左岸橋詰めから国道8号間延長 5.2キロメートルにつきまして、総幅員65メートルの道路としてルート発表がなされ、現在、事業促進を図るため、国の地域高規格道路に指定されるよう国・県に要望いたしているところでございます。  また、整備状況につきましては、第1期事業といたしまして、南郷大橋左岸橋詰めから国道 156号間、延長 2.6キロメートルにつきまして、平成4年度より事業着手されたところでありまして、今議会の自民クラブの代表質問に御答弁申し上げましたとおり、この8月には関係各位の深い御理解と御協力によりまして、上伏間江及び西広上地内におきまして用地取得が一部完了し、現在工事に着手されたところであります。  現在、最も交通渋滞の激しい南郷大橋橋詰めの変則交差点を、平成8年開催の全国都市緑化とやまフェアにあわせまして、暫定的に立体交差化を完成させる予定となっております。今後は、第1期事業区間の整備促進が図られるよう国・県に要望してまいるとともに、第2期事業区間となる国道 156号から国道8号間につきましても、早期事業化されますよう強力に国・県に働きかけてまいりたいと考えております。  以上で、私に対する御質問の答弁といたします。 55 ◯議長(柳清利勝君) 都市整備部長 室谷泰弘君。       〔都市整備部長(室谷泰弘君)登壇〕 56 ◯都市整備部長(室谷泰弘君) 金森議員の私に対する御質問にお答えいたします。  まず、北陸自動車道の高岡インターチェンジの設置についてでございますが、この北陸道の高岡インターチェンジの設置についての考え方につきましては、先日の代表質問におきまして、自民クラブの新田議員の御質問に市長から答弁申し上げたところでございますけれども、この問題につきましては、平成2年10月に経済界と行政が一体となりまして、北陸自動車道高岡インターチェンジ設置調査研究委員会を組織し、インターチェンジ設置に伴う各種問題について所要の調査研究を進めてきたところでございます。この間本市の道路政策にかかわる新たな情勢として、1つには、国において地域高規格道路という新たな道路政策が打ち出され、本市においては当面能越自動車道高岡インターチェンジと南郷大橋を結び、将来的には北陸自動車道小杉インターチェンジ方面へ向かう地域高規格道路が整備される見込みとなりまして、両インターチェンジへの速達性が図られるようになったということ。2つには、能越自動車道の高岡インターチェンジと高岡北インターチェンジまでの早期供用開始を目指して、国・県・市を挙げての全力投球を要する事態となったこと。3つには、能越自動車道と直結する東海北陸自動車道についても、未整備区間全線の施行命令が出されるなど、全線にわたる事業推進がなされていることから、今後、中京圏及び中部縦貫自動車道を利用しての首都圏との結びつきが強くなると期待されることなどの情勢が出ているところでございまして、一方、先般策定されました「富山県西部地方拠点都市地域基本計画」におきまして、本市戸出南部地区の北陸自動車道に比較的近い場所に「新産業業務拠点地区」事業が位置づけられたことから、本市としても、この事業の遂行・展開を積極的に行うこととしており、本市産業の活性化を推進していく上でも、南部方面の開発の重要性が高まっているということでございます。  そして、これらの新たな情勢を踏まえ、このたび、本市における「高速道路網整備の基本的な考え方」と「北陸自動車道高岡インターチェンジを設置する場合の問題点と課題」が中間的に報告されまして、いわゆる開発型インターチェンジとしてクリアすべき条件などが具体的に整理されたところでございます。中間報告によりますと、南部方面の開発及び北陸自動車道高岡インターチェンジの設置については、ケーススタディの結果、クリアすべき問題点として、設置場所や建設費、建設負担金を生み出す開発事業の規模、利用交通量、アクセス道路などについての要点が具体的に整理されたところでございます。このような中間報告の内容を見ますと、北陸自動車道における開発型インターチェンジの設置は、課題も多く、かつ時間を要する事業でございます。  このようなことから、先般、市長が答弁申し上げましたように、本市としては、これまでの調査結果、道路施策や地域活性化施策等の状況を考慮するとともに、市議会や産業・経済界など各方面の意見等も広くお聞きしながら、幅広い観点で検討し、誤りのない対応をしていかねばならないということでございます。  2番目に、駐車場の案内システムの早期着手等についての御質問でございますが、まず駐車場の整備計画の問題についてお答えいたしますと、平成3年、4年度に実施いたしましたのは、駐車場整備計画、いわゆる基本計画に向けての基本調査を行ったわけでございます。その基本調査では、高岡市内の駐車場の現状なり、それからその分析なり、対応方針は言っておりますが、その中で、基本的に駐車場整備の基本的な考え方として、公共と民間の適切な役割分担による駐車場整備が必要であるという考え方を出した上で、まず1番は、比較的大規模な公共駐車場の整備が必要である。2番目に、民間駐車場に対する助成制度の拡充や附置義務条例の見直し等による民間駐車場の整備促進が必要である。3番目に、共同駐車場化による利便性の向上等が提案されております。それと駐車場の有効利用方策ということにつきましては、誘導方策として、駐車場の位置を知らせる案内板の設置や駐車場マップの作成・配布及び駐車場の案内システムの検討が挙げられております。また、利用促進方策といたしましては、共通駐車券による利用制度の検討が挙げられておりまして、さらに都市構造自体の強化方策としては、橋、道路網等の都市基盤施設等の整備促進が提案されているのでございます。そこで、今現在、本市におきましては、駐車場整備基本計画についてこれらの調査結果をもとに、今後、公安委員会や道路管理者など関係機関とも協議し、確立してまいりたいと考えております。  次に、駐車場案内システムでございますが、これまでの調査においてケーススタディとして検討した結果では、まず対象地域といたしまして、高岡駅北側地区の都心環状線内及び駅前直近部が考えられ、また、対象とする駐車場は、わかりやすく、かつ安全で利用しやすい駐車場として、6メートル以上の道路に接する11の駐車場、現在では約収容台数で 1,000台余りが考えられております。また、それにかかる施設整備といたしましては、各種駐車場における情報収集装置、それらの情報を処理する中央制御装置、それから街区ブロックや方向の案内及び各駐車場の満車・空車状況を表示する情報提供装置などが必要でありますが、その整備費につきましては、コントロールセンターの建設費を抜きまして、一般的なシステム方式とした場合に、約3億円ほどの規模になると試算しております。  また、現状におきましては、都心環状線が未整備でございます。またそれに加えまして6メートル未満の細い街路が多いということで、駐車場相互の連絡が不十分なこと。さらには、駐車場の分布に偏りがあること等から、案内システムの十分な効果が期待できないという問題があります。また、民間駐車場において、利用度の高い駐車場が利用率の低下を心配して参入の拒否があったり、情報収集端末機の購入や第三セクターで運営することとなる管理会社への負担等の資金的な問題から参入の拒否があったりした場合に、いわゆる目的とする有効な駐車場の案内システムが成り立たないという場合もありますので、これにつきましては、民間駐車場の経営者の理解と協力を得るための取り組みが必要になってくると思っております。  このように、駐車場案内システムを導入するにはやはり多くの課題があるということでございまして、これは引き続き検討は続けていく必要があると考えておりますが、当面、駐車場対策として利用しやすい規模の大きな駐車場の整備や道路整備等ハード面での対策を進めるとともに、駐車場の有効活用方策として、駐車場マップの作成・配布、共通利用券の発行など、ソフトな対策を進めていくことが必要であると考えております。  以上で、私に対する質問の答弁とさせていただきます。 57 ◯議長(柳清利勝君) これをもちまして、本日の個別質問、質疑を終了いたします。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━・━━━━━━━━━━━━━━━━━━━               次 会 の 日 程 の 報 告 58 ◯議長(柳清利勝君) 次回の本会議は、来る16日定刻の午後1時再開し、本日に引き続き、各議員による市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を行います。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━               散             会 59 ◯議長(柳清利勝君) 以上をもちまして、本日の日程は全部終了いたしました。  本日は、これで散会いたします。   ────────────・─────────────・────────────                                 散会 午後5時52分 Copyright © Takaoka City, All 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