↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1 開議 午後1時04分
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開 議
◯議長(柳清利勝君) これより、本日の会議を開きます。
本日の議事日程は、お手元に配付いたしました議事日程(第3号)のとおりでございます。
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議 題 の 宣 告
2 ◯議長(柳清利勝君) 日程第1 市政一般に対する質問並びに議案第72号から議案第94号まで及び認定第1号を議題といたします。
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個 別 質 問 、 質 疑
3 ◯議長(柳清利勝君) これより、各議員による市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を行います。
通告に従いまして、発言を許します。26番 土谷 昭君。
〔26番(土谷 昭君)登壇〕
4 ◯26番(土谷 昭君) 私は、最初に、本市の最重要課題であります
総合斎場の建設問題について問いただすものであります。
市長は、一昨日の
自民クラブ代表の質問に答える形で、
総合斎場建設について再度の拡大案を発表されたのであります。市民の代表である市議会のどの機関に諮ることもなく、本会議の場で一方的に、唐突に明らかにされたのであります。唖然としたというのが実感であります。
総合斎場問題は、本市の最重要課題であります。最重要課題が、このように軽々に取り計られることについて、私は議会軽視でもあり、納得ができないのであります。
再度の拡大案なるものについても、用地は、市が公有財産として持っているのでなく、あくまで個人の私有財産であります。もちろん、了解されているものではありません。本会議での発言でもあり、マスコミも大きく報道しましたが、現段階では、あくまでも市長の構想の段階のものであります。方針を大転換しようとする場合には、今までの経緯を踏まえ、あらゆる角度から十分に深い検討をした上で、議会にも事前に諮り、地区全体にも明らかにし、一定の了解と納得が得られて初めて明らかにすべきであります。地元も寝耳に水で、新聞発表で驚いているのが実情であります。
今後は、構想の具体化を図られようとされるのでありますが、市長も御存じのとおり、地区内には、ここ数年の間に、にわかに埋めることのできない深刻な溝ができているのであります。その溝を残しながら、構想の具体化となるのでありますが、私は今後新たな困難な問題が必ず惹起されてくると考えます。
今回明らかにされた再度の拡大案が、結果として、市民が待ちくたびれている
総合斎場建設の早期実現を促進するものには決してならないのではないかと危惧をするものであります。市民の中に、おくれにおくれております
総合斎場建設について、大きな不満、いら立ちが強まっています。高岡、伏木、戸出の各火葬場はいずれも老朽化し、その極に達していると言っても過言ではありません。
戸出火葬場では、炉の台車が外れ、それがために棺おけがずれることになり、白装束の親族の方の着衣が真っ黒になるほどの難儀をされることもあるやに聞いています。そして、最近では、中田、戸出地区の方が、
戸出火葬場ではなく、砺波斎場に行かれることがだんだんふえているのであります。私は、砺波斎場にも行ってきましたが、1日に2体も高岡市から来られる日があったと話されていました。市民の方は、市に死亡届を提出をし、
砺波市役所に行き、4万 5,000円の使用料を納入して許可証をいただくのであります。本市の火葬料は無料でありますが、4万 5,000円を出しても、市民の方は火葬場に2度も足を運ぶ必要もなく、結果として早くなり、すべてによいとのことであります。
来月10月からは、小矢部市の火葬場も稼働をいたしますが、他自治体からの場合は砺波市と同じく1体4万 5,000円の使用料となっています。高岡市民や福岡町民の利用が当然に考えられるのであります。
昨年6月、拡張案が発表され、市広報「市民と市政」8月号に、「新
総合斎場、当初計画を拡大して着工へ」と大きく掲載されてからでも1年余が経過いたしましたが、市民に対して説明もできない様相を呈しているのではないでしょうか。また、異例の前倒しの
環境整備事業として、岡田島ため池の改修について約 3,000万円を投入いたしたのであります。私は、昨年3月議会において、
総合斎場建設の展望も見出せないのに
整備事業など進めるべきでない。ため池は耕作用には20数年も使用されていないのであり、急いで改修する必要はないのではないかと問いただしたのでありますが、市長は、
総合斎場建設に伴う
環境整備事業ではなく、
農地防災事業の
老朽ため池整備事業として、地域の防災と農業用水の
安定的確保を図るものであり、地元負担については、「
高岡市営土地改良事業及び
農地農業用施設災害復旧事業の経費の賦課徴収に関する条例」に基づき
地元負担金を見込んでいると答弁がなされたのでありますが、がしかし、9月議会では、
総合斎場組合分担金で
地元負担金を充てると、3月議会とは全く相反する無責任な答弁を行ったのであります。
私は、本年3月議会以後も数回にわたり
総合斎場建設予定地を見ています。大雨の降る日、また、夏の炎天下にも行ってきましたが、ことしの夏は記録的な猛暑となり、どこでも水不足が伝えられていましたが、岡田島ため池はいつも満水であり、排水口から水があふれていたのであります。他のため池が水がなくなったのに、岡田島ため池だけが水があるとのうわさも広がる中で、これはまずいということになったのでありましょう。池の栓を抜くことが依頼されたのであります。どなたが抜かれたのかも聞いています。下の田んぼの所有者から、稲作に水が必要ないのに、今ごろになってどうして用水にあふれる水がかかってくるのか不満があったとも聞いています。ため池の貯水は現在ゼロでありますが、ため池の維持管理上も、防災のためにも一定の貯水は確保すべきであります。拡張案によれば、炎天下に坂道をお年寄りや体の不自由な方々にも歩いて上らせようとするものでありますが、実際に炎天下のもと、坂道を歩いてみてどこからそんな発想が生まれてくるのか、理解ができないと同時に憤りをさえ覚えたのであります。
私は、3月
定例会市議会において、市長の政治責任、助役、
生活環境部長についても、他自治体の
総合斎場調査の不足、また、関係諸法規や予定地区内の諸状況の
調査不足等について具体的に明らかにし、強く指摘をいたしたのでありますが、私の質問に対して、市長、助役、
生活環境部長とも答弁は真正面から受けとめられたものではなく、核心を避けた答弁でしかなかったのであります。そして、言葉では、「未同意者には一日も早く御同意が得られますよう、今後とも粘り強く渾身の努力をしてまいりたい」とか「全力を傾注していく」とも述べられています。3月議会からだけでも、既に6カ月が経過いたしました。建設に向けていささかでも前進したでありましょうか。展望が開けたでありましょうか。私は、未同意者の地権者の方々や
国吉地区振興対策委員会の方々にも会って事情を深く聞いていますが、率直に言って、このままでは時間だけがどんどん進んでいくだけだと思います。
本市の最重要課題である
総合斎場建設予定地について、市長の提案は、
圧倒的市民の立場から見ても納得のできる説得力のあるものでなければなりません。市長は、本市の予定地は、他の自治体と比べて、決して遜色がなく、緑豊かで環境条件に恵まれていると述べられ続いていますが、いまだにどことどこの自治体の
総合斎場と比べて遜色がないのか明らかにされておられないのであります。敷地面積で比較しても比較にはならず、
利用可能面積で見なければなりません。未同意者の皆様の御指摘にもありますように、高岡市にはまだまだ立派な土地があるにもかかわらず、全体が狭隘な谷間と山間地で、形状も極めて悪く、永久とも言える施設をつくることは、本市の将来にとっても避けなければならないという声にこたえることができないでいるのであります。そのようなことでは、言葉では「全力を傾注して」とか「粘り強く渾身の力を振り絞って努力をする」と言われても、実際には力のないものとなります。だから、関係者の皆様の方の声は、市長をはじめとする市当局からは熱いものが伝わってこないというのが本当の声であります。根本的な問題でありますので、明確にどことどこの
総合斎場と比較をして遜色がないと言われるのか。また、その
総合斎場の建設年度はいつか、具体的に自治体名を幾つか示していただきたいのであります。
第2に、昨年6月、拡張案が突然に示され、市広報「市民と市政」8月号で広く市民に明らかにされたのでありますが、その後の経過について明らかにしていただきたいのであります。私は、山林の一部は、
土砂流出防止保安林であり、
都市計画法によっても開発行為は極めて困難であり、また、自然破壊に通ずるのではないか。さらには、隣接する
山林所有者には一言の話もなく、一方的な発表をしている。これでは、当初からの
見切り発車的進め方と同じ手法ではないかと指摘をいたしたのであります。その後どのようになっているのか、市長には市民に対して明らかにする責任と義務があると考えます。納得のできる御答弁を求めるものであります。
第3点として、異例の前倒しの
整備事業は、地区内の
コンセンサスの阻害要因となっており、中止すべきであると提言をいたすものであります。
整備事業の一つとして、
地区公民館を建設するとして予算がつけられたのでありますが、隣接地の
児童公園を3分の1以上もつぶすことになるので、新たに
児童公園をつくることが予定されています。私は、過日、新たな予定地を調査しましたが、700 平方メートルにも満たず、周囲の環境から見て、
児童公園としては本市でも他に例を見ることのできない環境の悪いところであります。どうしてそうなるのか。岩坪地区には、土地がないのではなく、
総合斎場建設について、地区全体の
コンセンサスを得ていないので用地を確保できないのが真相であります。だから
児童公園の予定地の測量に当たっても、隣接地の方の何人かには話すらなく、立ち会いにも声がかからないのであります。「未同意者には一日も早く御同意が得られますよう今後とも粘り強く渾身の努力をする」と言われていても、このような進め方では、事実上話し合いを拒否をする姿勢にしか未同意者には受けとめられていないのであります。今9月議会に当たっても、
総合斎場建設反対の陳情が重ねて提出されることにも通じているのではないかと考えるものであります。
第4点として、原点に立ち返って、
計画案そのものの再検討がどうしても必要であると再び提言をいたすものであります。私は、3月議会において、
土地買収費、補償費、請負費、利子等を加えて1億 7,000万円以上にも膨れ上がり、他に有効利用しようにもできないような不都合な土地を抱え、毎日毎日が底なしの沼に少しずつ落ち込むようなものである。「過ちを正すにはばかることなかれ」、この際、原点に立ち返って再検討する勇気が求められていると思いますと述べ、市長の政治責任と決断を求めたのでありますが、3月議会から6カ月が経過しましたが、残念ながら、9月議会になって一層私の提言が鮮明になっているのではないでしょうか。市長の御見解を求めるものであります。
次に、
入院給食費一部負担分についても、
福祉医療助成制度の対象にすることを強く求めるものであります。
治療に欠かせない
入院給食を保険から外すというのは、世界の常識にも反するものであり、欧米諸国で
入院給食が入院料に含まれていないような国はどこにもないのであります。さきの国会において
健康保険法が改悪され、
公的保険制度の
抜本的改悪が強行されたのであります。国民の命と健康にかかわる問題であり、公的医療の破壊に通ずるものであります。だから、
日本医師会や栄養士会、医労連など多くの関係団体が反対し、全国1千数百の地方議会で
健康保険法の改悪反対の意見書が可決されたのであります。自民党がかつて二度試みましたが、世論の反対でできなかったものを、
羽田連立与党と自民党、社会党、さきがけは、当面2年間だけ
入院給食費を1日 800円のところ 600円にするという修正で合意をし、超スピードで強行したのであります。
入院給食の有料化は、患者に保険外の負担を強制するとともに、患者の経済力による食事の水準を差別する、いわゆる「
松竹梅メニュー」の導入を可能にし、
給食関連産業の市場拡大に道を開くものであります。
入院給食の委託業者でつくる
日本メディカル給食協会から、昨年有料化が打ち出された直後に、多額の政治献金が、元厚相、
衆院厚生委員会理事など多数の議員にばらまかれたことは、過日発表されました73年度の
政治資金収支報告書でも明らかになっています。
健康保険法の改悪に伴い、いよいよ来月10月より
入院給食費が有料化となります。特に
社会的弱者と言われる
福祉医療費助成制度にかかわる患者にも、1日 600円の自己負担を求めることになります。これは福祉の重大な後退をもたらすものであります。人にやさしい政治などとはおおよそ言えるものではありません。
厚生省は、結核、難病などの国の
公費負担医療について、食費の一部負担分を公費負担としながら、一方では、
地方自治体の行う福祉医療には助成しないよう繰り返し指導しています。これは
地方自治軽視のあらわれであります。国の制度では負担は求めず、
地方自治体の制度などでは負担をさせるという矛盾をしたものであります。
福祉医療費助成制度には、乳幼児、妊産婦、障害者(重度、中度)、ひとり親、特定疾患(難病)の諸制度があり、そのうち特定疾患は県が実施主体、その他は
市町村条例で定められ、県が助成額の2分の1を補てんをしています。県単独の特定疾患については、県が対象とすべきであり、その他の助成制度についても、県が市町村に示す条例準則に明記をし、県が福祉を後退させないという姿勢を示すことが今こそ求められています。
新聞紙上などに伝えるところによれば、富山県は国の指導、圧力により対象としないということを考えているようであります。しかし、全国的には、国の圧力にもかかわらず、東京都をはじめ大阪府、愛知県、埼玉県など過半数以上の都府県で
助成対象に加える方向であると聞いています。
福祉医療制度の対象者にとって、家計に及ぼす影響は決して少ないものではありません。お金の心配をしないで、必要な入院治療が続けられるように、引き続き
助成対象に加えることが強く求められています。
そこで、お尋ねいたします。本市の
福祉医療対象者数と
入院給食費、
本市負担分はどれだけほどになるのか明らかにされたいのであります。
次に、高岡市としても、
助成対象に引き続きするという立場から、富山県にも積極的に働きかけられることを強く求めて、私の質問を終わります。
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答 弁
5 ◯議長(柳清利勝君) 当局の答弁を求めます。市長 佐藤孝志君。
〔市長(佐藤孝志君)登壇〕
6 ◯市長(佐藤孝志君) 26番 土谷議員の御質問にお答え申し上げます。
まず、
総合斎場の建設の進め方についての御質問にお答えいたします。
総合斎場の建設につきましては、最新技術の導入によって近代的な施設とすることはもちろんのこと、荘厳で静粛かつ清らかで優しさのある雰囲気を持つとともに、周辺環境の調和にも十分配慮したものにしなければならないと考えております。このため、本市の
総合斎場の整備計画を立案するに当たりましては、事前に各都市に文書照会をした後、実際に合わせて先進11都市の視察・調査も行ってきたところでございます。具体的な施設といたしましては、犬山市の
尾張北部聖苑、
平成元年建設でございます。宇治市の昭和59年建設の宇治市斎場、橿原市の昭和62年建設の
橿原市営斎場、加古川市の昭和61年建設の加古川市斎場、茨木市の昭和63年建設の
茨木市立斎場等でございます。
総合斎場の面積といたしましては、可能な限り広い面積が確保されることが望ましいことは言うまでもないことではございますが、
総合斎場としての機能を果たし得るのに必要な面積、検討を行った時点における用地確保の見通し等を考慮して、当初の
総合斎場計画案を立案したのでございまして、他都市の類似都市と比較しても妥当なものではないかと判断したのでございます。
次に、
総合斎場の
拡張計画地のその後の取り組みについて申し上げます。
平成4年に地権者や関係各位の御理解と御協力のおかげをもちまして、
総合斎場の整備を計画しておりますところの大方の用地を取得したことは御案内のとおりでございます。しかしながら、
計画区域内には未同意者の方々がいらっしゃいますことから、御同意が得られるよう努力してまいりましたが、残念ながら同意を得ることができず、このままでは着工の見通しが立たないこと、また、用地はできるだけ広い方がよいことから、昨年6月に当初
計画区域に隣接する区域をも組み入れ、
計画区域の拡大変更を行ったところでございます。
その後、現地での測量に入り、
土地利用計画を検討してまいりましたが、昨年11月、国吉・石堤・
西広谷校下を対象とした「市民と市長との集い」におきまして、地区側から
総合斎場については、国吉地区全体の問題として取り組む必要があるのではないかとの御提言から、
国吉地区連合自治会が中心となられまして、本年3月
国吉地区振興対策委員会が設置され、未同意者の方々との仲介に鋭意御努力をいただいておるのでございます。本市といたしましても、円満解決の労をお願いした経緯もありますことから、拡張区域も含めた
土地利用計画の具体的な確定作業を当面見合せ、今日に至っておるのでございます。
次に、いわゆる
地元振興策の一つとしての公民館の改築についてでございます。
総合斎場の建設に当たりましては、かねてから地元の方々に
地元振興策を提示申し上げているところでございます。
岩坪公民館の改築に対する助成につきましては、
地元自治会において何回もの協議を経て出された強い御要望でありますことから、通常、
地域振興策は事業の着手に先立って実施することはないことではございますが、本件につきましては、この御要望に応ずることが
総合斎場の早期建設を目指すために極めて重要な要素をなすものとの判断に立ちまして、昨年9月議会において御提案申し上げ、御同意をいただいたものであります。今日においてもこの認識に変わりはございません。
なお、この公民館の改築に当たりまして、隣接する
児童公園の用地の一部も使用しますことから、
当該児童公園の代替地の確保につきまして、現在、地権者の間において調整を行っておるわけでございます。
次に、
総合斎場の
建設計画案そのものの再検討についての御指摘についてお答え申し上げます。
総合斎場の建設に当たりましては、基本的には地権者の方々全員の御同意を得ることが最も大切なことと考えまして、今日まであらゆる努力を行い、
地元岩坪地区の関係者の方々からの温かい御理解と御協力をいただき、また、
国吉地区振興対策委員会の皆様のお力をもおかりしながら取り組んできたところでございます。この間、当議会の議員各位におかれましても、
総合斎場の整備を進める方向に立っていろいろ御尽力や御助言を賜っておりまして、私は心から皆様方に敬意を表し、お礼を申し上げたいと思います。しかし、残念ながら、現時点においても未同意者の方々の御理解を得ることができず、いまだに着手できない状況にあるのでございます。このように、
総合斎場の用地取得と建設は大変厳しい状況にあるわけでございますが、本市といたしましては、
地元関係者や地権者の御理解や御協力を得て、岩坪地内での
総合斎場の建設を何とか実現させていただきたいという考えについては、今もって変わりはないのでございます。
しかし、このままの事態が続けば、早期着工の見通しが立たないことから、当面する困難な事態を打開するため、この際、
総合斎場の各建物の配置や駐車場の確保等の利便性、
総合斎場の環境面の整備なども改めて考慮しなければならないと考えるに至ったのでございます。さきの
自民クラブの新田議員の代表質問の際にもお答え申し上げましたとおり、高岡市といたしましては、私も含め
担当職員一同、これまでの
取り組み過程における問題点などを率直に認識、反省しながら、地元の関係者や地権者の皆様全員の御理解と御協力を賜ることができるよう、
計画区域を現有地を含めて大幅に拡大し、
総合斎場にかかわる施設が十分に配置することができる面積にすることはもちろんのこと、当該区域内に地元の方々も一般市民の皆様も使用していただける園路、運動広場、休憩施設などを配置するとともに、自然環境の保護・保全に十分配慮した新しい計画をできるだけ早く検討、立案し、御提示申し上げ、このことによって地域の振興にも十分留意させていただき、関係者の皆様方と御協議を重ねながら事業の推進を図ってまいりたいと考えているのでございます。地域の皆様や議員各位をはじめ高岡市民、福岡町民の皆様から、ぜひとも絶大なる御理解と御支援を賜りますよう改めて切にお願い申し上げる次第でございます。
次に、2番目の
入院給食費の一部負担に関する御質問にお答え申し上げます。
まず、本市の
福祉医療対象者数等についてでございます。
健康保険法等の一部が改正され、入院時の食事の費用につきましては、現在の療養の給付から切り離し、新たに入院時
食事療養費という別個の給付として、
入院給食に係る一部患者負担が導入されることになったのでございます。
本市における
福祉医療費助成制度の対象となっている事業は4つございまして、1つは、高岡市
重度心身障害者等医療費助成事業、2つは、高岡市
乳児医療費助成事業、3つは、高岡市
妊産婦医療費助成事業、4つは、高岡市
ひとり親家庭等医療費助成事業でございます。これらの事業は、富山県
重度心身障害者等医療費助成事業補助金交付要綱等に基づきまして、保健の向上と福祉の増進を図ることなどを目的に、県と市町村が2分の1ずつ負担することにより、県下一斉に実施されたものでございます。
さて、お尋ねのこれらの事業に対する本市の対象者数並びに仮に
入院給食に係る一部
患者負担分を公費で負担するとした場合の
所要見込み額につきましては、平成5年度の実績に基づいて積算しますと、次のとおりであります。まず1番目は、
重度心身障害者等医療費助成事業の対象者数でございますが、約 2,800人で、
所要見込み額は約 4,200万円でございます。2つ目の
乳児医療費助成事業につきましては、対象者数は約 1,400人、
所要見込み額は約 1,500万円でございます。3つ目は、
妊産婦医療費助成事業でございますが、対象者数は約50人、
所要見込み額は約 190万円でございます。4つ目の
ひとり親家庭等医療費助成事業につきましては、対象者数は約 2,500人、
所要見込み額は約 280万円でございます。これらの推計でございますけれども、合わせますと、対象者数は約 6,750人、
所要見込み額は約 6,170万円となるのでございます。
次に、
福祉医療費助成制度の対象にとの御質問にお答え申し上げます。
今回の法改正の趣旨は、入院時の食事の質の向上を図るとともに、入院、在宅等に共通して必要となる費用である食費につきましては、低所得者の方々への適切な配慮を行いつつ、平均的な家計における食費を勘案した標準負担額の支払いを利用者にお願いし、入院と在宅等との費用負担の公平化を図ろうとするものでございます。このようなことから、国においては、いわゆる地方単独事業により入院時の食事に係る患者の支払いの軽減、解消を図ることは、今回の制度改正の趣旨に沿わないものであるとともに、全国民を対象に医療費保障を行う医療保険制度の公平な運営という点でも問題があるとの見解が示されておるのでございます。
また、県におきましても、付添看護費の負担が軽減されるなどのメリットも多いことも含めて検討された結果、助成が見送られていると伺っております。本市では、
入院給食に係る標準負担額を助成することは、標準負担額のない通院患者、いわゆる在宅者との間に格差が生ずることが考えられますことなどから、今後、他の福祉施策を含めて公費負担のあるべき方向も検討しながら慎重に対処してまいりたいと考えております。
以上をもちまして、土谷議員の御質問に対する答弁とさせていただきます。
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7 ◯議長(柳清利勝君) 12番 大井 弘君。
〔12番(大井 弘君)登壇〕
8 ◯12番(大井 弘君) 9月定例会において、通告に従い質問いたします。
歴史的な猛暑の中、7月31日から開幕した高校スポーツ最大の祭典である全国高等学校総合体育大会は、県下27市町村で27競技にわたって熱戦が繰り広げられ、私たちに感激と感動を与え、8月24日に成功裏に無事終了いたしました。
高岡市においてはバドミントンなど6競技が開催され、特にサッカー競技とソフトテニス競技の会場となった真新しい高岡スポーツコアでは、「立山に えがけ大きく 君の青春」の大会スローガンのもと、各選手が伸び伸びと競技するなど、躍動する若者の白熱した戦いが繰り広げられ、県内選手団はむろんのこと、本市関係選手の活躍に胸を熱くいたしました。
また、8月2日には、高岡市民体育館で開催された、高岡市が全国に誇るバドミントン競技に、皇太子御夫妻を初めてお迎えし、炎熱の中、市長の御先導のもと競技を御観覧いただきましたことは、高岡市民の大きな喜びでありました。
この大会の成功は、選手はもとより「一人一役」運動のもと、裏方として頑張った高校生諸君の汗の結晶であり、市民の皆さんの御協力のたまものであると思います。入念に準備を進めてこられた高岡市実行委員会をはじめ関係各位の御労苦に対し、改めて敬意を表したいと思います。
そこで、教育長にお伺いをいたします。
まず第1点は、この大会の成功に向けて努力されてこられた教育委員会として、今大会を顧みて、全体としてどのように評価されているのかお聞かせをいただきたいと思います。
続いて、これから幾つかの個々の点についてお聞かせをお願いいたします。
初めに、大会期間中の選手・監督の輸送についてでありますが、輸送関係者との綿密な計画づくりのもと、さらには乗車誘導のため市職員の応援も得られるなどして、万全の態勢で計画輸送を行われたと聞き及んでいますが、その間、支障が生じたようなことはなかったのかお聞かせを願います。
次に、宿舎についてでありますが、このたびの配宿は、旅行業者で構成する配宿センターとの業務連携のもと、全県で確保されたそうですが、選手・監督や役員をはじめとして応援の方々を含めると約1万 5,000人が「万葉のふるさと高岡」を訪れられたと伺っています。これらの方々の宿泊に対しては相当苦労されたと思いますが、その御苦労の一端があればお聞かせをいただきたいと思います。
また一方では、過去に例を見ない猛暑のため、涼しい宿泊施設の確保に対する苦労や体の大きい選手らを大部屋に詰めて寝させるのは窮屈だったなどの報道もされていますが、本市でも、今後、国体をはじめ予想される大型イベントに対応するため、宿泊施設の確保、さらには施設の規模・設備等の充実について、民間の多大な協力が必要であろうと推察されますが、行政としてどのように取り組んでいかれるのかをお聞かせ願いたいと思います。
また、今大会における県勢は優勝が8、準優勝が3、3位が9とまことに見事な成績を含め、入賞59と過去最多の成果を残しましたが、地元高岡で開催された水泳競技では、入賞がゼロという非常に残念な結果に終わっております。このことを教訓として、今後さらなる飛躍を求め目指すためにも、競技力の向上に万全を期するべきだと思われます。例えば、幼児の段階から水に親しむ機会をつくり、中学、高校へと一貫した指導体制をつくるなど、いろいろの課題があると思いますが、今後の対策についてどのようなお考えでおられるかお聞かせ願います。くれぐれも今大会の成績を一過性のものとして終わらすことがあってはならないと思います。
次に、2000年国体に向けてお伺いをいたします。
県においては、既に国体準備室、国体準備委員会が設置され、着々と準備態勢が進められております。そして現在、各市町村においても準備業務が進められているとお聞きしておりますが、高校総体を終えた今、高岡市においても、国体に向けて準備態勢の整備等に取り組まなければならないと思いますが、その体制づくり、そして、さらには施設・設備の整備状況について、教育長の考えを聞かせていただきたいと思います。
今回の高校総体で活躍した選手らは、2000年国体では本県選手団の主力として活躍が期待される若者たちであり、これら選手のため、さらには、県選手の活躍にあこがれ、胸を熱くしたジュニア選手の育成のためにも、将来の指導者の育成にも携わっていただければ、必ずやすばらしい選手が後に続くものと期待され、2000年国体に向け将来は明るいものだと理解し、この項目の質問を終わらせていただきます。
次に、高岡のイメージアップ戦略について質問いたします。
先月27、28日の両日、高岡古城公園本丸広場で繰り広げられた夏の風物詩「越中万葉夢幻譚」は、仄聞するところによると 7,000人以上の観劇客でにぎわい、成功裏に終わりました。今回はサントリー地域文化賞に加え、国土庁の地域づくり表彰にノミネートされるなど、これまで以上に盛り上がったのではないでしょうか。しかし反面、マンネリ化の嫌いも否めません。全国でも最大規模を誇るこのイベントは、「万葉のふるさと高岡」の情報発信基地として全国に売り出す大切な素材でもあろうと思います。そこで、来年度以降の将来展望に立った、誘客をはじめとする具体的な戦略をお伺いいたします。
また、本市が掲げる国際化を推進するに当たり、海外へ向けた情報発信をしてはどうでしょうか。例えば、市民劇の本場であるヨーロッパとの交流、野外劇の町として知られるフランスのモレ・スュル・ロワン・サン・ファルジョやスイスのウィリアムテルの野外劇場との情報交流、海外公演などの考えはないでしょうか。
ところで、市長は雑誌、刊行物に高岡市を全国にPRする投稿をされ、故郷のためにもその健筆を振るっておられることに大変感謝申し上げる次第です。市長のこうした御健闘もさることながら、高岡市を全国にPRするには、御当地ソングの制作が最も最短距離であり、効果があると思います。既にイメージソングはできておりますが、やはり時代に合わない感もいたす者の一人でございます。幸い、隣の新湊市出身で、演歌をつくってはその道で5本の指に数えられる作曲家の聖川 湧(ひじりかわ・ゆう)という著名人がおられ、ただいま売れっ子の演歌歌手・香西かおりの恩師でもあります。氷見市をはじめ新湊市では、それぞれのまちを織り込んだイメージソングを持っているやに聞いております。この際、観光振興策の一つとして、イメージソングを制作してはいかがかとお尋ねをいたします。
終わりに、高岡銅器業界の活性化についてお伺いいたします。
380 年の伝統を誇り、高度成長期には急成長を続けた高岡銅器は、消費低迷に加えて消費者ニーズの多様化などでじり貧に陥っていますが、ことし5月末、通産省の特定中小企業集積活性化法の適用を受けて、再生の糸口を模索し始めています。業者の中では、若者をターゲットにした新製品の開発は言うまでもありませんが、現代ニーズにマッチした製品開発に取り組むなど意気込みが芽生えつつあります。しかし、細分化された生産・流通構造が、業界の活性化の醸成を阻害している面も否めません。そこで、特定中小企業集積活性化法導入の具体例をお伺いするとともに、マーケッティングなども含め製品開発の主体となるメーカーの存在などの必要性を提言いたしたいと思います。
また、分業化に伴うデメリット、すなわち、製品を開発する芽を摘み、市場ニーズにも無関心になりがちな製造業者の体質改善、販路開拓など伝統にあぐらをかいているのではなく、伝統を生かしての有機的連携を進め、銅器業界の活性化を図るための行政としての対応をお聞かせをいただくようお願いいたしまして、質問を終わります。
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答 弁
9 ◯議長(柳清利勝君) 当局の答弁を求めます。市長 佐藤孝志君。
〔市長(佐藤孝志君)登壇〕
10 ◯市長(佐藤孝志君) 12番 大井議員の高岡のイメージアップ戦略についての御質問にお答え申し上げます。
まず、越中万葉夢幻譚についてでございます。
第6回高岡野外音楽劇「越中万葉夢幻譚」は、県内はもとより全国からも大勢の方々にお越しいただきまして、両日で約 7,200人もの方々に御観劇いただいております。大変大盛況のうちに終わったと思っておりまして、大変うれしく思っている次第でございます。これもひとえに市議会や市民の方々の御支援、御協力のたまものでございまして、この場をおかりして厚くお礼を申し上げる次第でございます。
さて、越中万葉夢幻譚の意義はいろいろございますけれども、まず、私たち高岡市民がこの自分たちの住む高岡という地域の歴史と文化を再認識し、舞台での創造や観劇を通じて大勢の市民の間の相互理解を深めていくとともに、私たちの住むこの高岡が、より魅力ある郷土へと高めていくための原動力にしていくこと。また、「万葉のふるさと高岡」という情報を全国に発信いたしまして、公演に参加・参画、観劇した市民の方々と内外から観劇のために高岡へいらっしゃった方々との交流を深めていくこととか、あるいはまた越中万葉に詠み込まれた自然や詩情を現代においても大切にする、そういう機運をつくろうとするものでもあります。さらにはまた、より高度な野外劇の創造を目指しながら、この高岡を日本における大規模野外劇の先進基地にしていこうと、そういうねらいもあろうかと思われます。
こういういろんな目的、理念を持ちながら野外音楽劇を毎年関係者との御協議を重ねながら計画的に進めてきておるわけでございます。昨年は第5回という一つの区切りを迎えたわけでございますが、それまでは継続公演をしていくための組織づくりや運営体制の確立、参加される市民の皆様への越中万葉夢幻譚の理念の周知など、いわゆる地歩固めに重点が置かれてきたのでございます。ことしは、越中野外音楽劇団という自主的な市民の協力体制も整ってきましたことから、さらに一歩進め、ことしの方針として、御指摘のありましたような、全国からの誘客と観客サービスの向上ということを掲げまして、その実現に向けましていろいろと努力をしたわけでございます。
御案内するまでもないかと思いますけれども、御紹介申し上げますと、全国からの誘客につきましては、従来のいろんなPR活動のほかに、例えば、1つは、全国の万葉サークル、旅行業者、市町村などへのPRチラシを送るとか、御来高を働きかけていくということをいたしております。それから、2番目には、観客席、従来は一本でございましたけれども、AB指定ゾーン、2つに分けてゾーンを設置することとか、夢幻譚グッズの販売によって楽しい会場づくりをしていくと、そういうことによりまして、市内はもとより全国からのお客様の受け入れ態勢にも留意しておるわけでございます。また、東京都区内や大阪近畿圏のJR各駅への誘客ポスターの掲示もしていただきました。これにつきましては、担当職員はもちろん、私自身もJR東日本あるいは西日本にうかがいまして、このポスターを掲げていただきたいということで具体的なお願いもしてまいっております。それから、4つ目には、企業のPR活動や青年会議所、万葉サークルなど、いわゆる民間の方々の団体、企業によるところの会議、交流活動でのPRをやっております。これはその場に市が出向いていって行う場合もありますし、高岡市内の民間の方々、団体の方々が自分たちの場で積極的にそういうPRもしていただくということが非常に多くなってきておるわけでございます。それから、5つ目でございますけれども、雑誌社とかいろんな報道機関へのプレスリリースというものを送付して、何とか掲載をいただきたいという働きかけをいたしております。それから、また6つ目は、ほかのいろんな高岡市の観光資源といいますか、そういうものとの抱き合わせによるPRもいたしております。こんなことで、従来のいろんなPRに加えまして、いろんなことを知恵を出しながらやってきておるわけでございます。
そういうことの結果、おかげをもちまして、今回の全国からの御来高者を見ますと、東京、大阪、神戸、京都、新潟、長野、金沢など、本当に全国各地から団体または個人で大勢の方々にお越しいただいておりまして、大変な好評を博したんではなかろうかというふうに思っておるわけでございます。
また、民間のあるテレビ局によるところの全国報道とか、郵政省さんによる衛星通信ネットワークによる全国放映、またハイビジョン普及支援センターによる収録・放映などもしていただいておりまして、もう既に放映があるとか、これから放映があるというものもありまして、こういういろんなところで、全国的なところで取り上げていただいておるわけでございます。
多少余談になりますけれども、たしか夢幻譚の公演は8月27日、28日とあったわけでございますが、27日の午前0時前後、ある民間テレビ局の全国のニュースといいますか、その中でこの古城公園における夢幻譚の練習風景を、本当に現場中継で、15分ぐらいでございましたでしょうか、中継をしていただいたわけでございます。それをごらんになった方が拙宅に電話をしていただいて、「君のところでそういうのをやっておるのか」とかというお電話をいただきましたし、また、翌日になりますと、担当のところに、けさ──けさといいますか、深夜テレビでこういうのを見たんだけれども、どうやって高岡に行ってこの券をもらえるだろうか、どうやったら見れるだろうかというようなお問い合わせも多々あったように伺っております。また、その週の後で、東京の方にたまたま予算の陳情をいたしました際に、陳情をお受けになった方々から、そう言えば先日、高岡の○○曼荼羅とか、何だっけ、わかりませんけれども、見たよというようなことをおっしゃいまして、それは実は先日ありました野外夢幻譚のことだと、ひとつ機会がございますれば、お越しいただいてごらんいただきたいというようなPRにもこれ努めてまいったわけでございまして、夜中の12時前後といいますと、多くの方々はお休みかもしれませんが、やはりかなりの方々が起きていらっしゃって、いわばその日の最後のニュースでございますから、こういうのをごらんになっていただいておりまして、その際にこういう高岡の夢幻譚のPRがあって、本当にこれはよかったなあと、本当に関係者の方々にお礼を申し上げたいという気持ちでおるわけでございます。
多少余談を申し上げましたけれども、今後とも議員御提案のとおり、効果的ないろんな方法、戦略を検討しながら、積極的にPRいたしまして、一層の誘客に努めてまいりたいと考えております。
それから、越中万葉夢幻譚の海外に向けての情報発信についてでございます。今、大井議員から御紹介がございましたように、ヨーロッパにおきましては、この野外劇というものがいろんな都市で長い歴史の中で演じられておるようでございます。私自身はまだ拝見はしておりませんけれども、地域性に富んだものとか、芸術性を追求したもの、また、その他いろんな個性のある野外劇が大小合わせて 100近くもあるというふうに伺っております。また、そういうことをやっている団体あるいは都市間で野外劇協会というものもつくられているというふうに伺っております。これらにつきましては、私どもの野外劇の総監督をしていただいております藤本壽一先生が大変お詳しいわけでございまして、みずからそれらをごらんになり、また、いろんな方々との御交際もあるようでございます。そういうようなこれまでの先生自身の御体験が、我々のこの6回にわたっているところの夢幻譚につながっておるわけでございますけれども、せっかくそういうふうにして藤本総監督が、海外の野外劇とか海外事情に大変御造詣が深いわけでございますから、藤本先生を通じてこの野外劇協会からの情報を入手して、今後どういうことを、どういう交流ができるか検討してまいりたいと、このように考えているわけでございます。
次は、高岡のイメージソングについての御質問でございます。高岡のイメージアップを図るため、これまでも各種イベントの実施をはじめ、いろんなポスター、パンフレットの制作とか、雑誌等への投稿やキャンペーンの実施などを行っておりますほか、昨年は御案内のとおり、高岡を舞台としたテレビドラマ「冬の風鈴」が放映され、高い視聴率を得たことも効果があったものと考えております。このように、いわゆるマスメディアの積極的な活用を図りながら高岡のPRに努めているところでございます。
また、ことしの夏のインターハイにあわせまして、市内の名所旧跡や高岡の新しい顔を紹介した絵はがきを新たに作製いたしまして、観光客などへの対応も図ってきたところでございます。担当のところに聞いてみますと、もう既にかなりの部数が販売されているということでございます。
さて、高岡のイメージソングにつきましては、この高岡市におきましても、過去、高岡の風物、人物等を織り込んだ演歌や音頭、ポップス等がレコード化され、売り出されておりまして、この春には伏木をテーマとした御当地ソングが伏木在住の有志の方々によって制作されております。また、本市の市制 100周年を記念しての一般公募による「Skip To Takaoka」の制作とか、それから、来月にございます高岡万葉まつりのテーマソングである「高岡旅情」という歌を制作して、各種のイベントや祭りに活用しておりまして、これらの歌が今後の高岡の愛唱歌になればという期待も持っておるわけでございます。
さて、議員御提案の著名な作曲家によりますところのイメージソング、いわゆる御当地ソングの制作につきましては、おっしゃるとおり、高岡のPRを図る一つの有力な方策であると、このように思われます。現在、民間の皆様が御検討を進められていると伺っております。そういう意味で、その実現がされることを期待しておりますし、市といたしましてもこれに支援してまいりたいと、かように考えているわけでございます。
以上をもちまして、大井議員の私に対する御質問の答弁とさせていただきます。
11 ◯議長(柳清利勝君) 商工労働部長 山逹是人君。
〔商工労働部長(山逹是人君)登壇〕
12 ◯商工労働部長(山逹是人君) 大井議員の高岡銅器業界の活性化についての御質問にお答えいたします。
1点目は、特定中小企業集積活性化法の導入についてでございます。
本市が伝統産業として全国に誇っております高岡銅器は、毎年実施いたしております特産産業の実態調査におきましても、事業所、従業員とも年々減少傾向を示しておりまして、平成5年の販売額におきましても 337億円と、近年ほとんど増加が見られないなど大変憂慮いたしているところでございます。これは、多品種少量生産を特色とする伝統産業に共通した課題でございまして、全国の産地におきましてもほぼ同様の状態が続いております。国では、こうした伝統産業をはじめといたしました地域における特色ある中小企業の集積の活性化を図るために、平成4年に「特定中小企業集積の活性化に関する臨時措置法」が制定されたところでございます。本市の銅器を含めました非鉄金属鋳物工業等の活性化計画が、平成6年5月に本法律に基づく国の承認を得まして、5年間継続して、金融、財政、税制等の支援措置が受けられることになったのでございます。
金融上の支援措置といたしましては、知事の承認を受けた特定分野への進出計画に従って事業を行う中小企業者を対象に、設備資金と運転資金の融資制度がございまして、平成6年8月末現在の高岡市関係の融資申し込み状況は13件、3億 7,800万円となっております。
また、財政上の支援措置といたしましては、今年度、高岡銅器団地協同組合が、銅合金の素材を生かしました感性の高い、また意匠的にすぐれた鋳物の新商品開発事業等に対しまして支援を受けることになり、また、財団法人高岡地域地場産業センターが主体となりまして、産・学・官の共同によりまして、高付加価値で従来からの鋳造法に改良を加えた新しい技術開発事業等に支援を受けることになったのでございます。
次に、行政としての対応はということでございます。市といたしましても、これまで設備の近代化や集団化あるいは共同化事業等のハードな事業に対しましての支援のほか、組合で実施している需要開拓事業や後継者の育成事業にも積極的に支援してきたところでございます。しかしながら、銅器産地としての課題も多く、御指摘のように、産地がこれまで機能してまいりました分業化のシステムはメリットも多かったわけでございますけれども、現在の流通機構の変化に伴いましてデメリットも出てきております。このようなことから、産地構造全体の見直しも必要と考えております。
昨年来、業界のリーダーや若手後継者との懇談会を開催いたしまして、業界の抱える問題点やあるいは将来展望、振興策等について御意見を聞いてまいりましたが、特にこの中で、産地の空洞化への懸念あるいは後継者を含めた従事者、さらにはデザイナーの不足等が課題とされまして、また、今後の取り組みといたしましては、新分野への進出、商品開発力とデザイン力の向上、新規販売ルートの開拓等に力点を置くべきだとしております。また、細分化し過ぎている製造加工業者の協業化や設備の近代化が必要であるとのことでございました。
このような業界の意見や本年度県で実施されている産地診断を踏まえまして、国立高岡短期大学あるいは県工業技術センター、富山ポリテクセンター等、公的な機関とも連携をとるとともに、このたびの「特定中小企業集積の活性化に関する臨時措置法」の活用も図りながら、さらに効果的な支援策を講じていきたいと考えております。
今月の17日、18日にテクノドームで開催されます高岡産業フェアには、銅器業界が積極的に参加いたしますが、このフェアに銅器を含めまして、市の地場産業のほとんどが参加し、市からも助成をいたしておりまして、今後のこうした地場産業の需要開拓につながればと考えております。
いずれにいたしましても、銅器産業の今後の盛衰、盛んになるか、あるいは衰えるということでございますが、これは業界自身の意識と取り組みいかんにかかっておりまして、市もできるだけの支援は惜しまないつもりでございますが、伝統ある銅器業界の方々の一層の奮起を期待いたしまして、答弁といたします。
13 ◯議長(柳清利勝君) 教育長 篠島 満君。
〔教育長(篠島 満君)登壇〕
14 ◯教育長(篠島 満君) 大井 弘議員の高校総体についての御質問にお答えいたします。
まず、今大会を顧みて全体としてどのように評価しているかということについてでございます。
平成元年3月に策定されております「富山県地域医療計画」の第13節の中でも、「ターミナルケアの推進は、看護のあり方そのものにも通じるものとして、公的病院、民間病院においてもターミナルケアへの取り組みを進めることが必要である」と述べております。新しい市民病院に求められるものは多々ありましょうが、市民に信頼される21世紀の高岡市民病院として、ターミナルケアの位置づけはぜひとも必要と思いますが、いかがでしょうか。
初めに、開設者である佐藤市長さんにお尋ねいたします。改築後、市民病院に緩和ケア病棟をつくるお考えはおありでしょうか。
次に、奥田病院長にお尋ねいたします。市民病院に「ターミナルケア研究会」のような、病院内での研究会を設けるお考えはおありでしょうか。また、施設ターミナルケアと在宅ターミナルケアについては、どのように考えておれらるのか御所見を賜りたいと思います。
次に、高岡市老人保健福祉計画の推進についてお尋ねいたします。
ホームヘルパー10万人計画などを掲げた国のゴールドプランに沿って、本年3月末までに全国の市町村において、我がまちのゴールドプランの策定を終えました。その結果、ホームヘルパーの整備目標は、総量16万 8,000人を超え、現行10万人からホームヘルパーを20万人に倍増することやショートステイを5万人分から6万人分へ、また、特別養護老人ホーム24万人分から30万人分へ変更しなければならない新しい新ゴールドプランがうわさされ、新聞などにも載せられております。
さて、我が高岡市におきましても、期待の「ほのぼの高岡福祉(しあわせ)プラン」、高岡市老人保健福祉計画が本年3月に立派に策定を終え、4月からいよいよスタートいたしました。「高齢者が健康で生きがいをもち安心して暮らせるまちづくり」を基本目標とし、住みなれた地域で「だれでも、いつでも、どこでも」必要なサービスが受けられることを目指すこの福祉プランは、我がまちで安心して老いるための身近な計画であり、市民と行政の取り組みいかんによっては、単なるサービス供給計画にとどまらず、住民参加のまちづくりを進める確実な一歩になるはずです。とはいうものの、やはりこれはあくまでも高岡市の行政計画であり、行政による着実な施策の展開が基本であります。まず、庁内の関連各課による福祉プラン推進会議などで熱心な意見交換があり、綿密な調整のもと実施されるべきものであると理解いたしております。
高齢者福祉の問題は、ひときわ女性たちにかかわり深く、女性プランとも重なる部分が多く、大いに期待するものであります。また、事業実績の分析やサービス目標量を着実に達成していくための点検機能を持つ機関は、福祉のまちづくりに向けて大きな役割を果たすと思いますが、どのようなメンバーで組織されているのでしょうか。もし、まだ組織されていないのであれば、ぜひ女性委員を多く含めて早速設置されるよう提案するものであります。
「ほのぼの高岡福祉プラン」は、1999年までの整備目標と供給体制、方法が示されており、計画を全部読めば、自分たちの老後はどうなるのかをイメージすることができますが、市民にとってはわかりにくい部分も多く、特に配布用の概要版を見ても、今サービスを必要としている利用者側に立っての冊子とは思えないのではないでしょうか。また、利用者のためのしおりもありますが、これも必ずしも利用者の立場に立って作成されているとは言いがたいのではないでしょうか。今や福祉計画の推進は市民のための政治のバロメーターとも言われており、この際、使う人の立場に立った見やすい、保健福祉制度案内のための冊子「高齢者福祉の手引」をつくり、効果的な方法で配布する必要があるのではないでしょうか。
一方、福祉サービスの利用度を高めるためには、まず市民に知ってもらうこと、そして、社会福祉の理解を深めることが重要であると思います。このプランを広く市民の皆さんに知ってもらうために、各小学校または中学校の校下単位で地域懇談会の開催も必要でありましょう。と申しますのは、高岡市女性プランの推進のために、各中学校校下において女性プラン地区別懇談会が既に6地区で開催されております。おのおのの校下で特色ある懇談会が催され、大変好評で効果を上げていると聞いております。このように市民へ直接働きかけるという積極的な出前行政が功を奏するのではないでしょうか。このような話し合いがなされることによって、マンパワーの確保やホームヘルパー、ショートステイ、デイサービスの在宅福祉の3本柱と言われるサービス事業の利用拡大にもつながるものと考えられるのであります。
「ほのぼの高岡福祉プラン」によりますと、市民が主体的に地域福祉活動を行い、行政はその責務を果たしつつ支援する相互の協力体制により推進するとありますが、相互の協力体制の前にまず市民に知ってもらうこと、そして理解してもらうことから始めなければならないと思います。8月9日の読売新聞に、富山行政監察事務所の県内の在宅老人
福祉対策事業に関する監察結果の中に、「ホームヘルパーやデイサービスセンターの利用率の低さを指摘し、利用率が低いのは行政側に問題がある。自治体はもっとPR活動に力を入れるべきだ」と結論づけ、また、「住民福祉のためには、自治体は啓発活動に力を注ぐべきだ」とも話しているとあります。私も共感いたしました。
以上、いろいろと述べてまいりましたが、私の提案を踏まえて福祉保健部長さんに以下5点について質問いたします。
庁内推進体制や審議機関など、どのようなメンバーで組織され、どのような話し合いがありましたか。
2、今後どのように進められる予定ですか。
3、中間年の平成9年度の具体的目標数値などを設定してはどうでしょうか。
4、使う側に立った総合的な高齢者福祉の手引(保健福祉制度案内)の冊子をつくり、配布してはどうでしょうか。
5、地区別に懇談会などを開催し、出前行政をしてはどうでしょうか。
以上で、質問を終わります。
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答 弁
39 ◯議長(柳清利勝君) 当局の答弁を求めます。市長 佐藤孝志君。
〔市長(佐藤孝志君)登壇〕
40 ◯市長(佐藤孝志君) 8番 竹沢議員の市民病院に緩和ケア病棟を設置する考えはとの御質問にお答え申し上げます。
市民病院改築に当たりましての基本理念につきましては、さきの
自民クラブの代表質問の際にお答え申し上げましたとおり、高岡医療圏における中核的な基幹病院として、近代医療に対応可能な施設・設備を備え、患者中心の医療を念頭に置いて、患者サービスの向上を図り、もって地域の人々に信頼される病院とすることを第一義といたしております。
そして、医療圏における役割分担を認識した二次医療及び三次的医療対応に重点を置いた医療を提供し、極めて高度・特殊な医療を除き医療圏内で完結できるように努めることとしております。このため、重症患者対策といたしましては、生命の危機に瀕した重症患者に対し、呼吸、循環代謝等を濃密に監視しながら、最先端の技術を駆使した集中的な治療を行い、救命へと導くためにICUを設置するとともに、心筋梗塞患者の救命のためのCCUを設置することにいたしております。救急医療につきましても、救急医療体制の中心的な役割を担当し、他の医療機関との協調・連携により、地域における救急医療体制の確立に努めることなどを最優先に改築を進める考えでございます。
さて、御指摘のありました緩和ケア病棟の設置についてでございます。緩和ケア病棟につきましては、いろんなことが言われておりますけれども、まず1つは、主として、末期の悪性腫瘍の患者を入院させ、肉体的・精神的苦痛を持つ患者さんの症状緩和を目的とすること。2つ目には、家庭的な雰囲気の中で生活ができるように配慮すること。3つ目は、この緩和ケア病棟は末期の悪性腫瘍患者のリハビリテーションの場であること。また、4つ目には、患者御自身や御家族がこのような病棟において治療を受けることを了解されていること。こういうことが必要になっていると指摘されているのでございます。
市民病院の改築に当たりましては、これらのことを考慮いたしまして、個室の割合を高くすると──2割にするわけでございますけれども──高くするとともに、食堂兼談話室とかカンファレンスルームとか家族室等を配置いたしまして快適な療養環境を確保することにいたしておりまして、現段階では緩和ケアにつきましては専門の病棟を設置せずに、各病棟でターミナルケアの理念を徹底させて、それぞれ対応していきたいと、かように考えている次第でございます。
以上をもちまして、竹沢議員の私に対する御質問の答弁とさせていただきます。
41 ◯議長(柳清利勝君) 福祉保健部長 榊原知文君。
〔福祉保健部長(榊原知文君)登壇〕
42 ◯福祉保健部長(榊原知文君) 竹沢議員の老人保健福祉計画を推進するについて具体的な方策はどうかの御質問にお答えをいたします。
初めに、庁内推進体制や審議機関などの組織でございますが、老人保健福祉計画につきましては、庁内では福祉保健部の各課と企画担当課によります庁内策定委員会及び関係部課によります調整会議の検討を経て策定したものでございまして、推進体制につきましてもこれらを活用しながら、計画達成度のチェックや今後の見通しを含めまして検討を行っていきたいと考えております。また、審議機関につきましては、今後、今年度の事業の実施状況が明らかになる時期を目安といたしまして、策定委員会とは別の組織として設置いたし、事業実績の分析や事業効果をより高めるための検討を行っていく予定でございます。また、案ではございますが、老人保健福祉計画にかかわる達成度のチェックだけではなく、高齢者対策にかかわる問題を広く協議、検討する機能を持たせていったらどうかとも考えており、組織の構成に当たりましては、議員の御指摘の内容も踏まえまして検討していきたいと考えております。
次に、今後どのように進めるのかでございますが、計画の推進に当たりましては、今ほども申し上げましたとおり、庁内では福祉保健部を中心としつつ、他の関係部課との連携も十分に図りながら進めていきたいと考えております。また、市民へのサービスの普及、推進に当たりましては、民生委員や地域福祉活動員に対する研修や団体等の会議、各種の広報などあらゆる機会をとらえまして、計画の概要を説明したり、各種の在宅サービスを気軽に利用していただけるよう、また、在宅サービスの利用者に対しまして、温かい理解を示されるようPRに努めるとともに、他方、より幅広い時間帯でのサービスを行うホームヘルプサービスのチーム制やショートステイにおけるミドルステイ制度の導入など内容の充実を図りながら、市民にサービスの内容をよく理解してもらうことにより利用を促進いたし、計画を推進していきたいというふうに考えております。
次に、中間年の具体的な目標値を設定してはどうかでございますが、計画の整備目標につきましては、先ほども申し上げましたとおり、毎年度、進捗度を検討していくことにしておりますので、計画書にも盛り込んでいるとおり、必要があれば適時見直しをすることといたしておりますので、中間年における数値は必要ないのではないかというふうに考えております。
次に、高齢者福祉の手引を作成、配布してはどうかでございますが、高齢者福祉を推進していくためには、日ごろから広く市民の方々に高齢者福祉に関する制度の内容や活用方法を十分知っていただくことが必要でございます。そのために、市では高齢者の福祉・保健・医療サービスの内容やそれらのサービスをどのようにしたら利用できるか、どこで手続をすればよいか等を総合的にわかりやすく、漫画等も交えまして説明した「おとしよりのための福祉・保健・医療サービス」という18ページにわたるパンフレットを作成いたしまして、市民の皆様方には、市の窓口や地域での会合で広くお渡ししているほか、高齢者福祉に積極的に御協力をいただいております民生委員の皆様方や福祉・医療の連携を強めるために市内の医療機関、また多くの市民の方々が利用される公立また民間の福祉施設などに広く配置しているところでございます。また、今年度において改訂されます市の窓口事務全般について説明する小冊子「窓口ガイド」にも高齢者の福祉・保健・医療サービスにつきまして載せていただくことといたしております。この点で御理解をお願いいたしたいと存じます。
次に、地区別の懇談会の開催でございます。老人保健福祉計画に沿いまして、在宅福祉サービスを拡充していくためには、ホームヘルパーやデイサービスセンター、ショートステイ等の福祉サービスの提供体制を充実させるとともに、これらのサービスに対しまして理解を広げ、利用者の増加を図っていくことが必要でございます。このため、老人保健福祉計画におきまして、モデル地区を設定いたしまして、その地区における地域総合福祉活動グループの活動を活性化することにより、保健サービスの周知徹底と適切なサービス提供体制を確保していくことといたしております。
このモデル地区でございますが、老人保健福祉計画の計画期間内には4地区程度を予定いたしております。今年度は、2地区において、それぞれの地域の実情を踏まえた方法で地区の福祉強化に取り組み始めていただいているところでございます。将来的には、このモデル地区での実践活動の成果を踏まえまして、保健福祉サービスの周知徹底と適切なサービス提供体制の確保を全市的な方法として実施していきたいと考えているところでございます。
さらに、議員御提案のような地区別懇談会を開催することは、保健福祉サービスの徹底を図るよい方法だと考えておりますけれども、具体的にどのような方法で、どのような内容で開催するかにつきまして、今後、関係の方々とも協議しながら検討していきたいというふうに考えております。
以上で、答弁とさせていただきます。
43 ◯議長(柳清利勝君) 市民病院長 奥田洽爾君。
〔市民病院長(奥田洽爾君)登壇〕
44 ◯市民病院長(奥田洽爾君) ターミナルケア研究会ような研究会を病院内に設置する考えはないかとの御質問でありますが、言うまでもなく、末期のがん患者が残された日々を心安らかに、人間として尊厳を保ちながら過ごせるようなターミナルケアの充実に当たっては、疼痛、吐き気、精神的苦痛などに対する適切な対応を、医師や看護婦を中心とする医療従事者のターミナルケアに関する十分な研修、患者の入院施設・設備の整備の方向などが重要であります。そのために、今までも取り組んできておりますが、議員提案にありますように、さらにより組織的なターミナルケアについての研究の場も考えていきたいと思います。
また、在宅あるいは施設ターミナルケアについて、病院全体として取り組むためには、院内医療スタッフ全員の正しい知識と理解が必要であると考えております。さらには、病名の告知やインフォームドコンセントの徹底、患者・家族の理解と協力が不可欠であり、クリアしなければならない問題も多いので、さらにケースワーカー・ボランティア・ホームドクター等との連携も含めて、今後検討していく必要があると考えております。
次に、施設ターミナルケアと在宅ケアについての考え方の質問でございますが、ターミナルケアは肉体的な苦痛を取り除くための治療をするだけでなく、精神的な苦痛・孤独・不安を軽減し、患者さんや家族とともに生命の意義を考え、最期まで人間らしく尊厳を持って有意義に生きることができるように援助していくことであると考えております。
ターミナルケアには、大別すると、在宅ターミナルケアと施設ターミナルケアに分けられます。在宅ターミナルケアにつきましては、どういうシステムをつくれば在宅で患者さんを援助していくことができるか、さらに検討しなければならない問題も多いと思います。在宅ターミナルケアを実現するには、まず、訪問する医師や看護婦を確保することが必要であり、また一方、患者さんは自分が自宅に帰りたいけれども、家族の方はこのような病状で帰ってこられては世話ができないということも考えられますので、家族に対する末期がんのたどる道を教育することも重要であると思います。
そして、施設ターミナルケアは、在宅ターミナルケアを行うことが困難になったときに受け入れ場所が必要となり、その場所として何かがあったときに直ちに入院でき、専門的な医療スタッフにより末期がんの患者さんの苦痛を緩和できる最終的な施設が必要であると考えております。また、施設ケアから、時には在宅ケアの移行も図るべきであり、施設ケアか在宅ケアかは患者の状態などによっても違いますが、最終的には患者自身が選択すべきものであると思います。したがいまして、終末期を迎える選択肢として在宅あるいは施設ターミナルケアがあり、一番大切なことは、尊厳を持って人間らしく最期のときまで過ごすことで、市民病院におきましては、当分、専門病棟は考えずに、各病棟でターミナルケアの理念を踏まえながら対応していきたいと思っております。
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45 ◯議長(柳清利勝君) 15番 石灰昭光君。
〔15番(石灰昭光君)登壇〕
46 ◯15番(石灰昭光君) 先般、私は親しくつき合っていた友人の死に直面し、病名を知らされて、私自身健康であることの大切さを感じました。あわせて、富山県日中議員連盟会長で、昨年10月、私たちの訪中団の団長としてリーダーシップを発揮され、元気に9日間の公式訪問をはじめ交流を進めていただきました県会議員、元議長・吉田清治氏や、さらには私の母校の大先輩であり、私たち議員の大先輩でありました元議長・島崎吉男氏の悲報に接し、亡くなられた皆さんの御冥福をお祈り申し上げます。
そうして、私は、女、男を論ずる前に、改めて健常であること、生かされていることへの感謝の念を強く感じたのであります。何ら悪い兆候も前ぶれもなかったのに、どうして突然の死を迎えたのかと、若くして亡くなった友人をしのびながら、今、自問自答を繰り返していました。私たちの周りには、同じ人間として、同じ国民として生まれ、生まれながらにして心身に障害を持った人、子供のころに病気やけが、事故で障害になった人、さらには後年突然として障害になった人など、さまざまな形や障害を抱えた方々があり、また、今、現在は健康で生活している私たちもいつ同じ境遇にさらされるのかもしれない、予測がつかないのが現代社会ではないでしょうか。今回はこのような障害者の方々の中で、他人から臓器などの移植を受けることにより、現在の状態よりよりよい健全な生活を送ることができることを望んでおられる人たちのための支援体制についてお尋ねをいたします。
私の知る範囲では、移植により障害が改善されるケースとしては、肝臓疾患者への肝臓移植、白血病患者などへの骨髄移植、目の障害者の方への角膜移植、重度心臓疾患者への心臓移植、腎不全患者への腎臓移植などを一般的に挙げることができると思います。肝臓移植は、重症肝硬変や肝臓がんなどの患者に肝臓移植をし肝機能を改善することであり、角膜移植は、混濁した角膜を除去し、他人の正常な角膜を移植する視力回復術の一つであり、骨髄移植については、白血病などで造血機能が全くなくなった骨髄に健康者からの正常な骨髄細胞を静脈内注射で移植する方法であり、腎臓移植とは、末期の慢性腎不全患者の腎臓をほかの人の腎臓と交換する治療法で、両親など血縁関係者からの提供を受ける生体腎移植と死体腎移植があり、心臓移植は、重度の心臓疾患で、そのままでは生存できないときにほかの人の心臓を移植手術で交換することであると物の本に記してありました。
私は、現在、これらの症状で悩んでおいでる患者さんがどれほどおいでになるのか個々には定かではありませんが、かなりの方がドナー(提供者)の方を探しておいでるのは間違いないと思うのであります。仄聞したところ、腎臓疾患により、現在、人工透析を受けておいでる方は、平成3年度末調べで全国で約11万 6,000名、現在既に13万名を超えたと言われ、今なお年間に約 6,000名から 8,000名の割合で増加しておるのが現状だそうであります。本市市民の方の中でも約 200名程度が腎友会員として登録され、人工透析を受けておられるやにお聞きをいたしております。
また、このほかにも人工透析まで至らなくでも、腎臓に軽度の疾患をお持ちの方がまだおいでだとも伺っております。これらの方々の中で移植を望む方が相当数おいでるのであります。一方で、ドナーの登録をされたとしても、より新鮮な臓器移植が必要な死体腎移植や心臓移植など一刻を争う場合、現在、人の死の判定はという問題で、心臓停止をもって死とするか、脳死をもってそれと考えるかなど、法改正も含め論議されているところでありますが、しかし、それとは別にこうした症状をお持ちの方々に対して、私たちはどのような手助け、支援ができるのでしょうか。私たちは、さしあたってドナーとなって少しでも役立つこと、ドナーを探す手助けをすることしかできないと思います。しかし、たとえこれだけのことでもなかなか容易ではありません。私を含めどれだけの人がドナーになるための手続をどのようにとればよいのかを正確に知っているのでしょうか。民間では、一部ライオンズクラブなど、献腎、献眼運動に取り組んでおいでのところでありますが、行政として患者さんやドナー探しへの指導や支援策などどのように対応しておいでかお伺いいたします。
これまでの当局の取り組みにつきましては、一部腎バンク、アイバンク相談については社会福祉課で対応しておいでたようですが、この種の問題は相談業務として支援体制をとることが望ましく、保健センター内で窓口の一本化を図り、相談室あるいは相談窓口などを設け取り扱うべきだと考えますが、この点について御所見をお伺いをいたします。
また、近年話題になっております骨髄提供者に対し、有償休暇の取り入れなど、支援体制を現在、行政として取り入れておいでるものがあれば、実例も含めお聞かせください。
次に、市民の方へのドナーの必要性とドナーとしての協力方の支援についてお尋ねいたします。ドナーになる、ならないは市民の皆さん方個人個人の問題であり、たとえドナーとして登録されたとしても、摘出に対しては、本人が死後であっても家族の理解と承諾があって初めて提供していただくものであります。より多くの方にこれらの病気に対する理解とドナーの必要への理解をしていただくべく支援策が必要ではないかと考えますが、行政として、今後、広報などへ、例えば、「御存じですか、ドナーへの登録制度」など、促進記事の登載など、取り組み策があればお示しください。
これらの問題も含め、福祉行政業務は市民にとって一番身近な問題であり、職員の奉仕者としての温かい、心の通った取り組みが必要であります。健康と生きがいのあるまちづくりに努める本市として、今後、積極的に取り組む重要課題の一つではないかと考え、質問項目として取り上げました。当局の積極的な答弁を期待し、質問を終わります。
ありがとうございました。
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答 弁
47 ◯議長(柳清利勝君) 当局の答弁を求めます。福祉保健部長 榊原知文君。
〔福祉保健部長(榊原知文君)登壇〕
48 ◯福祉保健部長(榊原知文君) 15番 石灰議員の臓器疾患者に対する支援についての御質問にお答えをいたします。
初めに、相談窓口を保健センターで一本化してはどうかでございますが、現代医学、薬学等の進歩によりまして、多くの疾病原因が解明されている一方で、いまだ医学的究明がされずに、有効な治療方法もなく、難病と言われる疾患で多くの人が苦しんでおられます。治療方法等の開発が待たれるところでございます。
このような難病の中でも、根本的な治療法は、臓器移植によらねばならないという疾病もあり、とりわけ慢性腎不全の治療方法としては、腎移植が最善の治療法とされております。これらの相談窓口を保健センターで一本化してはどうかという御質問ではございますが、難病対策は保健所で対応することとなっており、また、患者一人ひとりの病状が異なりまして、治療の適応も一様ではないことなどから、医療に関する具体的な相談は市町村の窓口では困難でございます。
一方、保健センターの健康相談窓口におきましては、臓器移植等の資料を取りそろえ、患者や家族の方々の不安解消に努めていきたいというふうに思います。啓発も含めまして、保健センターで今後対応していきたいという考えでございます。
次に、骨髄提供者に対する処遇と取り組みについてでございますが、骨髄液の提供者に関して、本市では、平成5年6月に職員の勤務時間等に関する条例施行規則を改正し、白血病等の血液難病の有効な治療法である骨髄移植のため、職員が骨髄液の提供希望者(ドナー)となり、ドナーとして必要な検査、入院等を行う場合、必要な期間を特別休暇として取り扱うこととするなど、支援体制をとっているところでございます。民間の企業等におかれましても、臓器移植を必要とする患者の置かれている窮状の理解や臓器移植登録提供者となる社会的重要性を認識していただき、このための支援として有給休暇などを取り入れ、臓器移植登録提供者となりやすい温かい配慮を期待するものでございます。
次に、市民への周知体制についてでございますが、腎不全の患者の方に対する移植は、それが成功すれば、根治治療として最善でございますが、臓器移植の場合は、ドナーと患者の組織の適合が最大の問題でありまして、せっかく移植されても患者の拒絶反応のため、治療目的が達成されない例もございます。移植が成功するか否かは、ドナーと患者の組織適合性抗原の一致、不一致が大きくかかわっているので、一般的には、この組織適合性抗原が一致するのは約 3,000人に1人の割合とされております。したがいまして、腎バンクへできるだけ多くの方々がドナーとして登録くださることが必要でございます。
腎バンクは、全国に42カ所、腎移植センターは14カ所ございまして、県内では富山医科薬科大学内に、財団法人富山県腎臓バンクがございますが、ドナーの数が、腎移植を希望される患者数に比べまして少ないのが現状でございます。現在、保健センターで行っております健康相談、健康教育の場や広報など通じまして、腎移植をはじめ臓器移植に関する正しい知識を普及・啓発いたし、一人でも多くの方々にドナーとして登録していただきますように働きかけていきたいというふうに考えております。
以上で、答弁とさせていただきます。
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49 ◯議長(柳清利勝君) 18番 金森昌義君。
〔18番(金森昌義君)登壇〕
50 ◯18番(金森昌義君) 本日最後でございます。いましばらくお許しをいただきたいと思います。
9月定例会に当たりまして、通告いたしました事項について御質問をいたしたいと思います。
少し古い話で申しわけございませんけれども、平成元年に高岡市の総合計画策定のために市民アンケート調査をまとめられた経緯がございます。その中で、設問の1つに、「あなたはこれからも高岡市に住みたいと思いますか」とあります。その集計としては、「住み続けたい」と思う方が55.8%、「できれば住み続けていたい」と思う方が26.1%と、合計81.9%の方が高岡市は自分の定住の地であると、このように考えていらっしゃるのであります。また、その中の設問5では、「生活環境に対する満足度」については、「高速道路の利用のしやすさ」「中心市街地あるいは公共施設の駐車場」が低い、つまり満足度が低いということは、不満足度が極めて高いという答えでありました。設問6では、「高岡市が力を入れるべき施策」何をしてほしいかということなんですが、1番に雪対策、2番に中心市街地・商店街の活性化、3番に高齢化対策、4番に物価消費生活、5番に行財政改革、6番に下水道整備、7番に道路整備、8番に社会福祉、9番に高速道路等の整備、10番にスポーツ・レクリエーションなど、これらが上位を占めていたのであります。市政に対するたくさんの要望がありますし、市当局の皆様方の大変な御努力によりまして、大方の要望が進展しつつありますし、解決されつつあるものがたくさんあると思います。高岡市を定住の地と考えていらっしゃる方々への期待にこたえつつあると思うものであります。が、私が過去この本会議で質問いたしましたことを踏まえて、また、設問5にあります極めて不満足度の高い高速道路の問題あるいは駐車場の問題、この2点について再々度の御質問をいたしたいと思います。
かつて私はこんな話を聞いたことがございます。これから発展しない都市の10大要素といいますか、10のものがある。1には、安全でないところ。2には、65歳以上の比率が人口の20%以上の地域。3番として、パート先、アルバイト先が少ないところ。4番として、大学、研究所の少ないところ。5番として、中心から──市の中心ですね──中心から20分以内にインターチェンジがない都市。同じく6番として、中心から40分以内に空港がないところ。7番として、反対運動の多いところ。8番として、人材の乏しいところ。9番として、駐車場の少ないところ。10番として、土地に知恵を入れないところであります。このうち、最後の項が最も重要であるのではないかと思うんです。地域の発展しないのは、知識ではなく知恵を入れないからではないでしょうか。前置きはこのくらいにいたしまして、質問に入りたいと思います。
高速交通時代を迎えまして、私ども高岡市民が待ち望んでおりました能越自動車道が、高岡市内で着工されようとしております。高岡インターチェンジ、高岡北インターチェンジ、2カ所のインターチェンジが設置され、地域の産業、経済が大きく発展をし、また、個人が行きたいときに行きたいところへ手軽に、快適に移動できるようになろうとしております。しかし、手放しで喜んでばかりはいられない話を最近よく聞くのでありますが、高速道路ができても車ばかりふえて自分たちの生活はどうなるのか。あるいはまた、今でさえ五十里のトンネルができただけで朝夕の通勤は大変な地獄になっておる。それから、早くインター周辺及び西山地域をどうするのか、開発の計画を示してくれなければ弱るというような、こんなような不安な話ばかりが耳に入ってくるのであります。
また、こんなことも聞いたこともあります。東京一極集中という言葉がありますけれども、この小さな高岡にもあると思うんです。まちの中の開発ばかりに力を入れられまして、私どもの近所を見ていただきたい。私が嫁に来てから40年間、何も変わっておらんがであります。こんなような声を聞きます。かつてこの本会議でも、西山ニュータウン建設というのでしょうか、西山開発とでも言われていたのでしょうか、とにかくこの問題で昭和54年ごろから60年にかけて、毎議会といってもいいくらいに議論があったようであります。結果、若干開発あるいは道路建設が進んだところではありますけれども、私も前に西山地域の開発計画あるいはインター周辺の土地利用についてお尋ねをしたところでございますけれども、その答弁として、西山地域の開発協議会の設置提案については、そういう動きがあれば、相談、話し合いの中へ積極的に対応するとのことでありましたが、けれども今までそんな動きがあったのでありましょうか。また、ないとすれば、なぜないのか。先ほど私が言いましたように、いろんな不満があるのになぜないのか、分析をなさったことはあるのでしょうか。行政が音頭をとるのを、地域の人は大変待っていらっしゃると思います。
それから、高岡インターチェンジ周辺については、田園居住区整備基本計画調査を実施、高岡北インターチェンジ周辺は、地域特性を考慮した土地利用等の調査を進め、地元の方々の意見や要望との調整を図りたいとの答弁でありましたが、その後の進捗状況をお示しをいただきたいのであります。
次に、高速道路に対するアクセス幹線道路問題に入りたいと思います。
高速道路が複数になったとき、その利便性を求める方策がたくさんある反面、交通の障害の問題などが発生してまいると思います。商売やレジャーなどで車の流入あるいは流出をスムーズにしなければならない。また、あるいは物流交通による大量で大型車両が市内地域へ流れ込むんですが、それを防ぐために物流基地の導入方法、あるいはまた高岡市の今後を考えたときには、伏木外港を生かすためには高速道路と直結をしなければならないと思いますけれども、そのための道路などなど、高速道路、アクセス幹線道路網の整備が大変重要であると思います。高岡市としても、道路網計画に基づいて着々と建設が進んでいるところではありますけれども、私は特に、1つには、2000年完成予定──今、若干おくれておりますけれども──伏木外港を生かすための高岡北インターチェンジから国道 160号、そして伏木港へのアクセス道路。2つには、高岡を南北に分断し、今後、土地の開発計画を再考させられるあろうと思われる高岡インターチェンジから国道8号を経て国道 156号、さらに北陸自動車小杉インターチェンジに至るアクセス道路、この2本のアクセス道路の完成度合いがこれからの高岡市にとって大切なキーになるかと思うのであります。さきの
自民クラブ代表質問にもありましたけれども、改めてこの2本のアクセス道路に対する意気込みをお聞かせ願います。
続きまして、北陸自動車道高岡インターチェンジの設置についての質問に入りたいと思います。これもさきの
自民クラブ代表質問の中にもありましたけれども、高岡市と北陸自動車道高岡インターチェンジ設置調査研究委員会から出された中間報告にもありますけれども、都市イメージの向上を考えると必要ではないかであり、市長答弁も多くの課題を抱えているので、幅広く意見を聞き、将来悔いのないものにしたいであったように思います。私が冒頭申し上げましたこれから発展しない都市の10大要素の中に、まちの中心部から20分以内にインターチェンジがないという都市という項目がございましたけれども、現在の高岡市は能越自動車道あるいは能越自動車道高岡インターチェンジから北陸自動車道小杉インターチェンジのアクセス道路がないときは、その項にはまっていただろうと思いますけれども、しかし、現実には、高速道路ができ、その条件が整ってきたと思います。しかし、ここで北陸自動車道に、新設の高岡インターチェンジは本当に必要なのかどうか。クエスチョンマークがついてきたのではないかなと思います。
確かに高岡市という知名度向上を考えないわけではございませんが、それよりも多くの時間と労力、費用を費やして、近々の課題として新設のインターチェンジを考えるより、いろいろ開発を行って、その結果として必要性が出てきたときに考えるという将来の課題として北陸自動車道インターチェンジを考えるべきではないでしょうか。前の市長答弁もございましたけれども、都市整備部長にお考えをお聞きいたします。
最後に、駐車場案内システムについての質問に移りたいと思います。
この問題につきましても、過去2度本会議で質問をさせていただきましたけれども、その答弁は、1回目は、今後、調査研究するでありまして、2回目は、本年と来年度、つまりは平成3年度と4年度でございますが、この2カ年で駐車場整備基本計画を策定するとの答弁をいただいたのであります。ことしの夏は帰省客にあわせてインターハイの関係者あるいは応援者などなどで、たくさんの県外ナンバーの車を市内で見受けることができました。大変うれしく思いましたし、いつもこんな状態やったらいいなと思ったのは私一人ではないと思うんであります。しかし、その方々が高岡のまちの中へ買い物で入られたときに大変困っておられた様子が見受けられました。私も幾度となく「駐車場はどこにあるがですか」と、「どう行けばいいのですか」と尋ねられたことがございます。まあ、いけないことでありますけれども、路上駐車をされて用を足した方はまだいいとして、あちこち回って、結局はあきらめてお帰りになった方が大変多いんじゃなかったかと、こういうふうに思うのであります。市内には、数多くの道路標識があり、また、それらを整備するのは大変であると思います。また、標識の施工業者が市内に少なく、これまた頭の痛いところではないかなと思うのでありますが、とにかく早急に、ましてや目の前に全国都市緑化フェアが控えていることを考えますと、駐車場案内システムは総力を挙げて設置しなければならないと思うんです。大小の規模の駐車場があり、案内システムに加入するかどうかは大変不明確なところがあると思いますけれども、あるいはまたこれから開発される地で新設の駐車場が加わってくることも考えられましょう。いろんな事情を踏まえて、システムには容量的にゆとりを持たせた設備にしなければならないと思います。また、保守・点検なども考えたときに、企画あるいは設計の段階から地元の業者の方にもプロジェクトに加わっていただかなければならないと思うんであります。そういう意味からも駐車場案内システムについては、早期の着手が必要と考えるんですが、答弁にありましたように駐車場整備基本計画が策定されたのかどうか。策定されているとすれば、内容についてもあわせてお聞かせをいただきたいと思います。
質問終わります。
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答 弁
51 ◯議長(柳清利勝君) 当局の答弁を求めます。助役 藤井 孝君。
〔助役(藤井 孝君)登壇〕
52 ◯助役(藤井 孝君) 18番 金森議員の御質問にお答えをいたします。
御質問は、能越自動車道高岡インター、高岡北インター周辺の土地利用の確立等についてでございます。
まず初めに、西山地域の開発や能越自動車道インターチェンジ周辺の土地利用に関しまして、去る平成5年3月議会におきまして、開発協議会のような組織づくりをとの議員からの御提案があったところでございます。現在のところ、地元におきましては、伏木地区でありますとか、あるいは南部地区、中田地区に設立されておりますような「開発推進協議会」のような組織づくりの動きはないようでございます。また、この種の組織は地元の方々が主体となりまして、地域づくりやまちづくりなどの方策を研究されまして、行政は必要に応じて相談に応じたり、助言したりしていくような形が望ましいと考えております。
インター周辺の土地利用でございますが、高岡市周辺におきましては、北陸あるいは東海北陸、能越、この3自動車道の整備によりまして、人・物の交流の促進と広域化が進みまして、工業等の産業振興や都市開発の進展に大きな影響が予想されるところでございます。本市としては、これらの高速道路がもたらすプラス効果をより拡大し、マイナス効果を少しでも減少させるという考え方で都市整備を進めていくことが極めて重要であると考えております。このため、市内に2つのインターチェンジが設置されます能越自動車道の波及効果を有効に活用しまして、地域産業の伸展と都市活力の向上並びに都市イメージの向上が図られるよう、高岡及び高岡北インターチェンジへのアクセス道路を整備するとともに、両インターチェンジ周辺の土地利用についても、農業や生活環境との調和に配慮しつつ、合理的な活用を図っていかなければならないと考えております。しかし、
土地利用計画を行政側で一方的に定めるのは必ずしも適当ではないのではないかと考えております。他都市におきまして、インターチェンジ周辺の施設立地の状況等をも参考にしながら、土地所有者であります地区の方々の意見や要望も踏まえまして、計画的で実現性の高いものにしていくことが必要であると考えております。
そこで、高岡インター周辺地区につきましては、これまで池田・荒屋敷地内を中心としたインター直近部につきまして、地元への提案・協議のため、将来の望ましい土地利用の考え方や地区内道路網などを検討内容とした田園居住区整備基本調査を行ってきたところであり、現在、この調査結果を地元との協議資料の一つとして活用しながら、事業促進に向け鋭意設計協議を進めているところでございます。
また、高岡北インター周辺地区につきましては、当インターは小矢部川を隔てた丘陵地に近い位置にあり、高岡インターとは異なる地理的条件を有することから、この地域特性を考慮した土地利用とそれに伴う道路整備の考え方などを検討内容とした高岡北インターチェンジ周辺地区整備基本構想調査──大変長い名前でございますけれども、こういう調査を行ってきたところであります。当調査につきましても、今後予定されております地元との協議の基礎資料として活用してまいりたいと考えております。
これら2つのインターチェンジ周辺の具体的な
土地利用計画につきましては、いずれも農振農用地の指定がされているところでございます。農林事業の関係行政機関との協議や地元との設計協議等を通じた意見や要望との調整を図ることが必要になりますので、今後、産業界等における土地需要の状況把握を行いながら、能越自動車道の整備の進捗とあわせて定めていきたいと考えております。
以上で、答弁とさせていただきます。
53 ◯議長(柳清利勝君) 建設部長 橘 澄夫君。